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2014年
1月:1,
2月:1,2
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4


2013年
1月:1,2,3
2月:1,2,3,4
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4,5
9月:1,2,3,4
10月:1,2,3,4
11月:1,2

2012年
1-1,1-2,1-3,1-4
2-1,2-2,2-3,2-4
3-1,3-2, 3-3
5月:1,2,3,4
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4
9月:1,2,3,4,5
10月:1,2,3,4
11月:1
2014.2.18(火) 日本(沖縄)
農作業開始

 2月8日、関東地方にほぼ半世紀ぶりに降った大雪のお陰で、6日にメキシコを出た私たちは9日に家に到着するという古代的な旅をすることになった。

 その疲れと、再び降った大雪などとあまりに寒い日本の住環境というショックの中で、日記をを書く気にもなれず大好きな料理三昧の日々を送って1週間。再び飛行機に乗って沖縄へとやってきたのが昨日だった。いずれ思い出して間の日記を埋めるだろうか?いや、きっとそのままになるだろうなぁ。

 さて、再び沖縄に来たのはウーファーをするためである。昨年11月にお世話になった家がとても勉強になり、かつ居心地がよかったので(こっちの理由が大きいかも)、もっと本格的にやってみようということになったのだった。

 到着して2日目の今日から早速、農作業開始。

 昨年11月に自分たちが植えたトマトの苗がすっかりと育って太い幹と枝になり、赤い実をつけているのを見るのはなかなか感動ものだった。

 これから収穫に向けて、トマトはどんどんと枝葉をつけていく。作業は主要な枝と主要な幹の間に生えてくる不要な芽を摘むこと。芽とはいえ、中には忘れられて立派な枝にまでなってしまっている物もあって見極めるのが難しい場面もあった。

 午前中3時間、午後3時間は慣れない作業にあっという間に過ぎ去った。

 この家には私たち以外にもう一人、イタリア人の青年が一人いる。イタリア語学習と農業とイタリア人男性と沖縄の人々との交流。そんな日々になりそうだ。


2014.2.19(水) 日本(沖縄)
沖縄でもストーブ

 今日も作業はトマトの芽摘み、芽かきというらしい。

 トマトはビニールハウスの畝に等間隔に植えられている。11月に私たちが植えた時は30cmほどの挿し木だったのに、今は長い物で5mくらいのつる草になっている。一本の苗から主要な枝は2本のみ。ジャングルのように雑草と一緒に絡みあったつる草状のトマト。まずは根元の雑草を取り除いて根元を露出し正しい2本をそれぞれたどっていき、不要な枝は落とし、最終的には畝の両脇に垂らしてある網に穂先を絡めてあげる作業。畝の真ん中からおのおの右向き、左向きと中央に向けて網にトマトのつる草をはわせていくようになっている。だから真ん中が一番込み合っていて難しかった。

 昨日は曇りだったが、曇りを通して少し日もさしていたので、午後ハウスに入ると眼鏡が曇る35度まで気温が上昇。すぐにハウスの窓を開けてクールダウンしたが、それでも暖かい中での作業となった。ところが今日は厚い雲に覆われていて、ハウスの窓を閉めていても18度程度。途中から降り出した大雨でハウスの屋根のところどころに水がたまって、いまにも破裂しそうに垂れ下っているところがあった。

 あれが破裂した直下にいたら罰ゲームみたいな展開になる。おそろしや。

 お昼ご飯はマカロニと茹で卵のマヨネーズ和え、フーチャンプルー、昨日の夜の余りのニラとイカの味噌炒め。なかなか充実。

 フーチャンプルーは、麩を水に浸して絞ってから溶き卵と和えてからフライパンでスクランブルエッグ状にしておき、もやしやスパムを炒めた後に加えて塩・コショウで味付けした料理。これがなかなかおいしいのだ。

 今は、作業後の夕食前のひと時。ダイニングで日記を書いている。

 沖縄とはいえ、雨の降った今夜は冷え込んでとうとうストーブに火が入った。イタリア人の部屋からは三線の音が響いている。ギターが上手な彼は三線を習っているのだ。

 さーて、今日の晩御飯は何かなぁ?


2014.2.20(木) 日本(沖縄)
夕飯はフェットチーネ!

 今日も一日トマトハウスでの芽かき作業だった。

 新芽近くに脇にはえてくる芽を摘む作業と同時に、根元近くで枯れている葉を取り除いたり、雑草を抜く作業もある。しゃがみこんで根元をのぞいてみると赤く色づき始めたトマト群が目に入った。

 もっともっと赤くなったら収穫の時期だそうだ。「のどが乾いたら真っ赤なのを取って食べてね!」とご主人から許可が出た。無農薬なのでちょちょいと泥を落としたらそのまま口に入れられる。甘くて程よい酸味のおいしいトマトだ。

 夕飯はイタリア人青年の手作りボロネーゼソースのフェットチーネ。2時間煮込んだソースとディチェコ7分茹でのところ5分でざるにあげたアル・デンテのフェットチーネは本場の味わい。

 彼が作るのを見ていたら、ざるからあげたフェットチーネを鍋に戻し、ミートソースとパルメザンチーズをものすごくたっぷりかけて弱火で1分くらいかきまぜていた。なるほど。

 農園のお父さんは固めの麺を早食いすると胸やけがするという。なので、今日はゆっくりと召し上がっておられる。皆で何だか神妙にフェットチーネを食べているのが面白い。


2014.2.21(金) 日本(沖縄)
大根の収穫

 大根100本のオーダーが来たので、朝は大根畑で引き抜き作業から開始。

 ポイントは
・花が咲いていないもの。咲いているともう成長しすぎて大根にすが入っているからNG。
・曲がっていないもの、2股に分かれていないもの
・大きすぎない、小さすぎないもの

 左の写真。夫が「どうだ!」と得意げに引き抜いた渾身の一本だが、ご主人に「これは通常の取引では大きすぎる」と却下されそうになった。




花が咲いているのはもう手遅れ。

中に緑色の輪。これがあるともうすが入った状態

 今日の注文主はあまり細かい事は言わないので大きさは割と大小ばらけてもいいとのことだったが、これがスーパーなどが相手だと1.2〜1.5kgの間でないと受けてくれないのだそうだ。とはいえ、土中でひびが入っている物や、あまりに大きい、あまりに小さい物を後で選別するとなると150本は抜かないといけないということで、午前中1時間半ほどで4人で軽トラいっぱいの大根を引き抜いた。

 「総ぶとり」という種類だそうで、名前の通り上から下までむっちりと全部太い。これが半端なく重い。抜いてトラックに運ぶだけで腰が痛くなってくるのだった。

 頭の葉とお尻のしっぽを落として、プールで洗って出荷。

 畑で花が咲いている大根を何本か引き抜いてなかを確かめたら、農園のお父さんいわく「無農薬で作っているせいか、花が咲いていてもすがはいっていない確率が高い」そうだ。つまり、まだまだ食べられる品質なのだが、買い手はこれまでの農薬物の常識で花が咲いたら買ってくれない。

 加えて大きさや形にも制限を加えてくるので、実際に食べられるのに売れない大根が大量に出るのが現状だそうだ。

 何てもったいない。

 こうして日本の野菜は高価格になり、食品自給率は低くなっている。きれいな野菜、適当な大きさの野菜を追い求めるばかりの私たち消費者の態度がこの現状を作り出しているのを目の当たりにした。畑に残っているまだまだ食べられる大根たち。こういうの、B級品としてでもいいから市場に流せれば、農家も助かるし消費者も助かるのに。


2014.2.22(土) 日本(沖縄)
接ぎ木のお勉強

 朝一番で農業指導の方がみえて、お父さんに接ぎ木を教えてくださるというので、私たちも見学させてもらった。

 元になる木はシークワサー。新しく接ぐ木はみかんだそうだ。接ぎ木が成功してみかんがなるまでに3年くらいかかるというが種から植えるよりは早いんだろうな。

 私は、詳しい手順を記録して印刷するという使命を授かり、一応お仕事として見学したのだった。
→手順はこちら


 通常作業は、一日中トマトの芽かきと雑草取りだった。

 夜はお父さんとお母さんが食事会にでかけてしまたので、ウーファー3人で食事。お母さんが作ってくれたお料理とは別に、昨日の余りのイカのお刺身でサルディーニャ島の魚介料理カタラーニャ風もどきと近所の牧場から頂いたチーズのような物とトマトハウスから拾ってきたトマトでカプレーゼもどき。イタリア青年にまぁまぁの合格点を頂けたようだ。


2014.2.23(日) 日本(沖縄)
ビーチまで往復15km

 今回、初めてのお休みの日。

 イタリア青年のトキは外のベランダで沖縄の伝統弦楽器サンシンの練習にいそしんでいる。

 お母さんは布団を干したり部屋のお掃除。

 お父さんは日曜日などは関係なく畑作業。

 で、私はトキの向こうを張って持参のヤマハのソプラノリコーダーを練習することにした。ネットでアンサンブル用の楽譜をダウンロードできるので、ソプラノ部分だけを吹いてみようという試み。キーンとする高音がなかなか一発で出ない。フラットやシャープの指がスムーズにできないなど、問題点あり。なかなか課題があって楽しい。

 お昼ご飯は沖縄ソーキそばとご飯とほうれん草のおひたし。

 お腹が一杯になった所で、トキと夫の私の三人でビーチまで歩いていってみようということになった。丘の上にあるこの農園からビーチへはほぼ下り坂。途中、知り合いが車で通りかかって、ビーチ沿いの郵便局隣で農産物祭りをやっているから観に行ったらいいという助言も受けて、1時間半ほどかけてビーチまで下った。

隣村はパイナップル栽培が盛ん。

眼下に海が見えてきた!

見た事のない植生。

 午後3時くらいに産業祭り会場に到着。思ったよりもこじんまりとした規模だったが、見た事のない植物や名産のパイナップルを使ったお菓子の試食などがあって面白い。

 でもまぁ、規模が規模だけに15分もしたら見終わってしまったので、本来の目的地である農家カフェでティータイムとなった。

 この農家カフェを経営している家はウーフのホストでもある。カフェとは別の場所に有機農業の畑と動物を飼っている牧場を持っているそうで、ここでできた野菜を使ってカフェでお料理を出したり、カフェに来たお客さんで希望する人には農場や牧場見学ツアーを行っている。

 商売ベースでないにしても、自分の畑で作った物を加工して食べたり、自分の家を訪ねてくる友達と一緒に楽しみたいと思っている私には得るところが多そうな農家なので、今回のウーフ体験場所の候補の一つとして考えてもいる所だ。

 トキと夫は有機コーヒー、私は名産のパイナップル入りのアイスクリームを注文した。アイスクリームはプレゼンテーションも可愛らしく、アイスの上のゴマ入りチップスが甘くなく、器の外に置いてあった塩味のするハーフドライパイナップルが非常によかった。

 ここの農家へ期待感が高まる。受け入れてもらえるか聞いてみよう。

 せっかく海まで来たのだからとトキは靴を脱いで裸足で海に入って行った。

 私も海水に手を入れてみると、思ったよりもずっと水が温かい。今日は風が冷たいので入れるとは思えないが、これで風がなければもう海に入れそうなくらいに思えた。沖縄では4月から泳げる季節ということになっているそうだから、まぁ、まだちょっと早いな。

 さぁ、午後4時半前。もう戻らないと。



 帰り道では、木の実でお食事中の美しい鳥が見られた。鳥を撮影するのはなかなか難しいがピンボケしながらもやっととらえた姿を家に帰ってからお父さんに見せたら「めじろだね」と教えてくれた。










 農園近くの高台までくると夕日が美しい。今日、訪れた沖縄本島のビーチとは反対側に位置する海が見える。この辺りは沖縄本島でも一番くびれている地域なのだ。

 とっぷりと暮れてから家に戻ると、新しくウーファーとしてイギリス人のイー君とフランス人のヴィーゴ君が来ていて、早速、夕飯の準備のお手伝いをしていた。今日からウーファー5人という大所帯の体制になる。今日は、歓迎の意味も込めて、大量の揚げものの晩さん会。









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