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2013年
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11月:1,2

2012年
1-1,1-2,1-3,1-4
2-1,2-2,2-3,2-4
3-1,3-2, 3-3
5月:1,2,3,4
6月:1,2,3,4
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9月:1,2,3,4,5
10月:1,2,3,4
11月:1
2013.8.26(月) イタリア(ローマ)
塩分と体重

 午前中、写真整理、イタリア語学習、昼前にウォーキング、帰ってからネット、ドラマ鑑賞。

 この週末は大いに食べて飲んだ。当然、体重にそのつけがまわってきて3週間前の体重に転落、転落というか上昇。しかし、そこからウォーキングをして帰ってきたら3週間前のウォーキング後よりは体重が落ちていた。

 体重が増えるというのは脂で増えている場合と水で増えている場合があるようだ。これまでのウォーキングと体重測定の経験から、脂で太っている場合は体重が落ちにくく、水分の場合は落ちやすい気がする。週末は生ハムなど塩気の多い物をたくさん食べたので細胞が水分を多く保有していると思われる。だからウォーキング後には体重の減少が多かったのだろう。

 塩分を多く摂取すると体重が増える云々については、メキシコ・シティに滞在している時に同じ宿にいたプロレスラーの方から聞いた。彼らは体重別のクラスを決める体重測定の直前に体重を落とさなくてはならない。どうやるかというと塩分を摂取しないようにするのだそうだ。塩分を取らないと体重が減るという話はその時初めて聞いた。話してくれた人は塩分抜きの食生活をしていたら、逆に味覚がとても敏感になってご飯がおいしくなったそうで、以来あまり塩を使わない生活になっていると言っていた。

 旅先ではプロのスポーツ選手の方と同じ宿になる事がまれにある。最近のスポーツ選手はとても科学的に肉体管理しているのでその方面の知識と実践に関しては素晴らしい話が聞ける。

 ってなことを思い出した。しかし、今週は体重、苦戦しそうだ。


2013.8.27(火) イタリア(ローマ)
晴れ待ちMacで

 午前11時から午後5時までの降水確率60%のローマの町にお昼ご飯を食べに出た。

 向かった先はナポリピザの「Pizza Re」。Reはイタリア語で王様の意味だそうだ。軽くて薄いローマピザの生地に対して、ナポリピザは縁がふっくらと大きく盛り上がって生地ももちもちと引きが強い。小麦粉のコシとか粘りとかっていうのは常に魅力的だ。

 因みにイタリアではピザは夜の食べ物だそうで、昼に食べているのは確かに外国人ばかり。イタリア人はパスタを食べていた。

 食後は、中央駅そばのインターネットカフェでちょっと用事を済ませる。イタリアのインターネットカフェはインド人、バングラデシュ人の独擅場で英語も話せるし仕事も速くてとても助かる。

 この時点で、曇り空はどす黒い灰色になり稲津間もきらりと光り始めていた。雨をやり過ごそうと中央駅の建物の中に入ってお店などを物色していたのだが、今日は生半可な通り雨ではなくてなかなかやまない。疲れてきたのでマクドナルドでエスプレッソでも飲みながら晴れを待つことにした。

 ローマの中央駅の大雨の日のマクドナルドは壮絶に混んでいて、しかも超多国籍な模様。疲れてテーブルにつっぷして仮眠を始めた夫の荷物を視野に入れながら、ぼんやりと周囲を見ていた。スローフードの国とはいえイタリア人比率も相当高い。可愛い息子が、何が入っているかわからないミンチ肉にケチャップをビューっとかけて食べているのを見たら、マンマは頭が痛くなるだろうなぁ。

 相棒を見送りに来たらしい中年カップルの男性は、彼女との距離を縮めるべく通路に椅子を持ってきて座っているものだから、うちの夫とその男性の間を抜ける通行人は必ずどちらかとぶつかる。その度に夫は薄眼を開けて抗議のまなざしを中年男性に向けるのだが、色っぽい相棒との話に夢中な男性は気づきもしない。

 奥ではゴミ箱と格闘するアジア系男性の清掃人の姿が見えた。ここのゴミ箱は人がゴミ箱の前に立つと感知してフタが自動的に開くようになっている。お客さんが少ない店舗ならいいだろうが、この過密店ではゴミの容量が多すぎで機械が正常に働いていなかった。結局、自動扉はうまく開かずにお客は仕方なくゴミを周辺に放置するので、アジア人男性が一人でゴミを収集してゴミ袋に入れる羽目になっていた。機械が相手なので文句を言うこともできないが、この男性が心中穏やかでないのは仕事の仕方で明らかだった。ゴミの乗ったトレーをゴミ袋に直接つっこんで、空になったトレーを乱暴に積み重ねる。その剣幕にお客さんもたじたじする程、ピリピリしていた。

 男性の怒りの矛先は、この機能しないゴミ箱の導入を決めた上層部の人間という事になるだろう。でもきっとその声を上に伝える手段はないんだろうなぁ。

 ゴミ箱の近くで見ていたイタリア人らしき男性がアジア人男性に声をかけ、しばらく二人で話しているうちにアジア人男性の顔に笑顔が浮かび、遠くで見ていた私もほっとした。

 さて、空も明るくなってきた。夫も目が覚めたので帰るとするか。


2013.8.28(水) イタリア(ローマ)
カルメンって女の高飛車ぶり

 午前中ウォーキング途中で花屋の屋台がとても素敵だった。

 こんなに切り花を用意しても売れるということは、この周辺は高級オフィスか高級住宅街なのだろう。実際に買う人の姿も間々見られるが、品のいい人が多い。

 さて、昨日の夜からフランスのオペラ、ビゼー作曲の「カルメン」について調べている。スペインはセビリアを舞台に、ジプシーで魅力的なカルメンと彼女に惚れる朴訥な衛兵ホセの悲劇で、有名な曲がいくつも出てくるオペラだ。

 そのあらずじを読んでいる途中で「ええええーーー?」という部分があった。

 第3幕の冒頭の場面だ。「カルメンのジプシー仲間は密輸をして稼いでいました。そのことを知って後悔するホセ。カルメンはそんな彼に愛想を尽かします。カルメンの恋心は、すでに闘牛士エスカミーリョに移っていました。」(「わかる!オペラ情報館」より)

 「そんな彼に愛想を尽くします」って!愛想を尽くすのはホセであってカルメンではないはずなのに!この厚顔な高飛車ぶり。この性格があって最初の「ハバネラ」となるわけで、オペラとしては素晴らしいが人としてはかなり低いな、カルメン。

 今日はエピソードが二つ。

 1つは突然部屋からジュゼッペが黒いスーツと白いシャツで登場。来週末に幼馴染の結婚式に出席するためにシチリアに行くそうだが、花嫁を実家から教会まで車を運転して連れて行くという大役をおおせつかったので、スーツを新調したのだ。アフマドは洒落者らしく上着のフィット具合やズボンの丈をチェック、いたずらっこキャラのラウラは「そのズボンのメーカータグは、まさかお洒落でつけてるわけじゃないわよね」とつっこみを入れる。いいメンバーのいるシェアハウスって楽しい。

 もう一つは久々に大家さんと交渉。私たちの友達がローマ観光に来るのだがここに一緒に泊まりたいという内容の交渉だ。普通、家を借りたら友達が遊びに来て泊っていくのはよくあることだが、ここの大家さんは私たちに対してはアパートを貸しているというよりはホテルのような感覚でいる。つまり、他の誰かが宿泊するイコール、ホテルの部屋にエキストラベッドを入れるようなものだから、当然追加料金が発生すると言ってくるだろうと予想した。

 ビンゴ。予想通りだった。友達にはあらかじめ予算を聞いている。大家さんが提示してきた金額が予算内だったのでその場で交渉成立となり、話し合いはスムーズに終了した。

 しかし。。。

 フィレンツェでは、アパートを借りている間に1週間程小旅行をして部屋を空ける事があった。事前に大家さんにその事を告げたら、「あなたたちがいない間、誰かお友達が使いたいなら使ってね」と言われたんだけどなぁ。

 ここローマの大家さんはそういう事は許さない。契約者以外が宿泊するなら料金をもらうのだそうだ。今も夏休みで帰省中の男性が一人いるのだが、彼が休みでいない間に友達をここに宿泊させるのも許さないと言っていた。しかも、そんな事を言っておきながら、実は夏休みで帰省していたラウラの部屋には一回だけエジプト人らしき女性が2泊している。そしておそらく、ラウラにはその事がばれている。

 ま、エジプトから来て頑張ってるんだから仕方ない。そう思おう。


2013.8.29(木) イタリア(ローマ)
揉めたけどおいしいロッショーリ

 先週訪れたロッショーリだが、ハムとチーズの盛り合わせに感動して今回はハムの盛り合わせ、チーズの盛り合わせを単品で注文してみることにした。数日前からロッショーリがサイトで公開しているワインリストをながめてワインの予備学習も行い、昼の開店12時半と同時に店に入った。

 予約していないので地下への階段脇の狭い席に案内されたのは仕方ないが、オーダー間違えの対応には腹が立った。

 注文したワインのテイスティングで、赤と白を注文したのに二人とものグラスに赤が注がれた時に何かが違うと思った。しかし二人にテイスティングさせるのかと思っていたら、旦那のグラスに赤ワインを注ぎ終わってから、私のグラスにも別の赤ワインを注ぎ始めた時に完全に間違えていると確信。、私は「ヴェルディッキオVerdcchio」(白)を注文したのだがと言うと、担当の男性は私に注いだ赤ワインのボトルのエチケットを見せて「これがヴェルディッキオですよ、ほらボトルを見てくださいよ、ほら、ほら」とボトルをぐいぐい差し出してきた。「いや、ヴェルディッキオは白だから、これは違いますよ」と言うと、はっとしてちゃんとした白のヴェルディッキオを持ってきて注ぎなおしたのだった。

 それから、夫に注いだワインのエチケットの写真を撮り忘れたのでボトルを持ってきてもらうようにお願いしたら、何と注文していない別の赤ワインだった。

 そこで立ちあがって担当の男性が同僚と談話しているレジカウンター近くまで行き、夫の赤ワインが注文と違うと告げると、先輩格の女性店員が反撃に出てきたのだった。いわく、私に最初に注いだ赤ワインが注文した赤ワインだったのに、私がそれを拒否したのだと。なーるほど。ここで事情がわかった。間違っていたのは夫のグラスの方だったのだ。

 女性店員は正しい赤ワインを注いだのに私がそれを拒否したの一点張りだが、それは違う。私は白ワインのヴェルディッキオを注文したのだがと言ったのだ。もし客のオーダーを正しく認識し、かつ正しいワインの知識を持っているカメリエレ(ウェイター)なら、私のグラスに注いだワインはオーダー通りで、夫のワインが間違いでそちらを白のヴェルディッキオに変更すればよかったのだ。私のワインに対する勉強不足もあるが、カメリエレも注文をメモにも取らず自分の店の赤も白も認識できていないという点では非がある。とにかく、女性店員が「正しいワインを注いだのにお客様が違うワインだと拒否された」の説明にたいして「違う。私はヴェルディッキオかと聞いたら、こちらの男性店員がこの赤ワインをヴェルディッキオだと言ったのだ」と言って順を追ってできごとを説明しようとした。

 その時に更に先輩格の女性がやってきて、もういいからこちらのお客様のワインを交換してあげてという事をイタリア語で言った。この終わり方では私が我儘なクレーマーみたいで嫌だったのだが、結果としては注文した通りのワインがテーブルに置かれることになった。店としてはグラス2杯分のワインの損失だ。どちらも1本売値で12-18ユーロのワイン。それの1杯150ml分なので原価ににしたら2杯で5ユーロくらいだろう。5ユーロの損失で60ユーロの売り上げが立つなら、私たちはそれでも店の利益に貢献したと思っている。女マネージャーもその判断があって交換したのだろう。

 あらためて着席してから、食事の続きを行った。トリップアドヴァイザーで多くの外国人観光客がコメントを残しているように、スタッフは非礼だがここが出すプロダクツ(肉加工食品とチーズ)のクオリティーは本当に素晴らしい。

 特に今回の「イタリア産高級(noble)チーズ盛り合わせ」は同様に見えて異なる味わいのチーズでしかも熟成の進んだ物ばかり。こういうのは、普通では手に入りにくいレベルだと思われる。

 この皿は値段は21ユーロとかなり高いが、イタリア農家にコネクションもない私たちが、真ん中のイチジクのジャムと合わせてこんなレベルのチーズを食べられると思えば体験として支払った価値がある。

 ここには他にも食べてみたいチーズの盛り合わせがある。次回は言い争いにならないように注意しながら来店するしかないなぁ。

 ハムとチーズとワインだけすませて店を出て、近所の系列のパン屋のイートインコーナーでニョッキと野菜の煮物の盛り合わせ1つ(7ユーロ)を注文して満腹。ローマは木曜日はニョッキの日なんだって。因みに金曜日は魚の日だそうだ。パンテオン近くのコーヒー有名店「サンテウスタキオSant'Eustachio」で秘伝のブレンドによるエスプレッソ「グラン・カフェ」を飲んでランチ終了。今回のランチ体験も素晴らしかった。

 食後はZARAにて夫がついにカリスマ美容師がはくみたいなデザイナーズ系ジャージを購入。アラフィフだからって、お洒落に目覚めちゃいけないってことはない。いいぞ、いいぞ、行け行け!


2013.8.30(金) イタリア(ローマ)
ローマにイタリア人が戻ってきた

 昨日ZARAのあるコルソ通りを歩いていたら、やたらとイタリア語が耳に入る。今までは英語、フランス語、ドイツ語などが多く、そんなにイタリア語は聞こえてこなかった。見まわしてみるとこんがりと日に焼けたイタリア人が昨日からどっと増えた。老舗のトラットリアは8月ずっと、あるいは後半を夏休みで閉めて9月3日から再営業する所が多い。8月のバカンスを終えて、イタリア人がどっと帰って来たのが昨日だったのだろう。

 ZARAでも今まで見なかった類の、スリムで派手でお洒落な日焼けマダムとその娘が闊歩していた。今まで夫が「どうも燃えてこない」と言っていたZARAの店舗には、プロフェッショナルな女性が入ってディスプレーにビシビシと注文をつけている。

 ある意味、ローマで商売している人は外国からくる一元客は眼中にないんだなぁというのがひしひしと感じられた。

 イタリア人が戻ってきたローマは、急にかしましくなったような気がする。私たちにとっては、いよいよローマ人観光の季節がやってきたと言える。


2013.8.31(土) イタリア(ローマ)
百鬼夜行をかいくぐり

 次の目的地の宿を探している。

 その物件を見た時から胸騒ぎはしていた。

 町の超ど真ん中で超高級な内装の写真。オーガナイズしている女性はアメリカに留学したドイツ人の30代で国連に勤めているというプロフィールでFBへのリンクを見ると、白人女性3人が楽しそうに笑っている写真があった。

 家賃はリーズナブルで英語で明快な詳しい説明が送られてきて、質問には的確に応えてくれる。説明には「お金よりも良識ある人とのいい出会いを優先させたい」とも書かれていた。

 夫と「今回はすんなり決まったねぇ」と言いながらこのアパートの一室を予約すると告げたら、すぐにでも契約書を送るということになった。

 それから数日後、契約書が届かないのでその女性に催促のメールを出したら、すぐに添付ファイルでびしびしの契約書が送られてきて、この契約書に必要事項を記入して家賃1ヶ月分、デポジット1ヶ月分を振り込んだ銀行のレシートと共に返送して欲しいということだった。契約書も全て英語で書かれていて、その几帳面な内容はさすがにドイツ人と思わせる(雨の日は建物の入り口で靴を脱いでからアパートまで上がってきて欲しいなど)面と、さすがに国連勤めと思わせる(デポジットの返却に関しての物品の破損対象事項の内容など)面と兼ね備えていて完璧だった。自分が万が一家主になったら、そのまま流用したいくらいの完璧ぶりだった。

 美しすぎる物件、良好な立地、完璧な契約書。

 おかしい。何かがおかしい。何もかもが完璧すぎるのがひっかかる。

 私がそう言うと、夫は物件探しに利用したサイトを訪ねてみた。すると彼女のIDがサイト管理者によって削除されてアクセスできないようになっていた。削除の理由は「あなたの安全を確保するためにこの人へのアクセスはブロックします。スパムあるいは詐欺の可能性があります」ということだった。

 やっぱり詐欺だったか。

 何もかも完璧すぎる事と、最初の詳細な説明の中に「これだけの優良物件ならどこよりも優れているということがおわかりでしょう」と妙にコマーシャルめいた売り込み文句が入っている事と、今回、契約書を請求した時にすぐに送ってこなかったくせに「待っている人が大勢いるのですぐに契約を交わしたい」と妙にせかす事。おおまかにこの3点を本筋に何か怪しい空気が漂っていた。表面的な理論には何の問題もなかったけれど、勘ってやつが警鐘を鳴らしてくれた。

 ネットの世界は百鬼夜行。顔が見えない分、本性が見えにくい。そんな中をかいぐぐって今日も物件探し。


2013.9.1(日) イタリア(ローマ)
ローマ人が多くみえる理由

 数日前からバカンスから戻ってきたローマ人が町にあふれている。今日、日曜日もコルソ通りはイタリア語が飛び交い、ローマがローマになってきているのを感じる。

 しかし一つ、気づいた事があった。

 確かにローマ人口が増えたのは確実だが、、恐らく実質以上にローマ人が多くいるように見える一つの要因は、このコルソ通りの歩き方にあると思う。

 ここは歩行者天国の道ではない。8月中は多少歩道からはみ出る観光客はいるものの、車道は車のために確保されていた。

 しかし、ここ数日は「あれ?歩行者天国だったっけ?」っつーくらいに3人、5人と横並びになって歩くイタリア人の姿が見られる。ここを通るのはタクシーやバスなど商業車に限られているようだが、車たちはこの車道を歩くイタリア人の後をスピードを緩めて遠慮深気に走っているのだ。

 ローマにいるならローマ人のようにふるまえ!私たちもコルソ通りのど真ん中を歩いてみよっかな。


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