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2014年
1月:1,
2月:1,2
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4


2013年
1月:1,2,3
2月:1,2,3,4
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4,5
9月:1,2,3,4
10月:1,2,3,4
11月:1,2

2012年
1-1,1-2,1-3,1-4
2-1,2-2,2-3,2-4
3-1,3-2, 3-3
5月:1,2,3,4
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4
9月:1,2,3,4,5
10月:1,2,3,4
11月:1
2014.6.9(月) 日本(沖縄)
オクラの本格的収穫開始

 今日から出荷分のオクラの収穫開始。出荷用オクラは初めて収穫する。

 まず装備。オクラというのは葉も幹も実も全てに細かい棘が生えている。柔らかい棘なのですぐにどうこうなるわけではないのだが、先日の模擬収穫の時に軍手で収穫していたのに3時間後くらいに手の指がちくちくとし始めた。聞けば、オクラの収穫で指の指紋がなくなったという話もあるそうで・・・。というわけで、収穫時にはビニール手袋をつけてその上から軍手をつけることにした。

 オクラは手のひら大の薄い黄色い花が咲き、花が枯れた後の花弁がオクラになっていく。理屈を言われればそうだろうと思うが、実際にその成長過程を畑で見るのは面白かった。へー、オクラってここの部分がこんな風にしてできるのか!といちいち写真を撮ってうなずいてから作業開始。

 この時期のオクラは木自体も実も一日に2-3cmは成長するから放っておくとどんどん大きくなる。実は私の手のひらの3分の2だから、15cm以上にもなってしまうと、食べた時に縦の筋が歯に当たるようになっておいしく頂けない。見極めは大きさというよりは実の先端(右下の写真でいうと実の下部)が柔軟に曲がるようならまだ食べごろ。固くなったり、ぼきっと折れるようなら実に筋が入っているということらしい。

 夕飯のテーブルには今日収穫したばかりのオクラがあがった。塩茹でしただけなのに甘みがあり、ねっとりとした弾力のある粘りは自然薯かと思うくらいで、これは有機ならではの力強さだろう、今までに経験したことのないオクラだった。


2014.6.10(火) 日本(沖縄)
ゴーヤの準備 失敗編

 家で食べる分のゴーヤを作りたいというのは、農園のお父さんの兼ねてからの夢の一つだったそうだ。

 以前に挑戦した時は人手がなくて地面にはわせたままでいたら一つも実がならなかったそうだが、今回は私達もいることだし、ちゃんとゴーヤ棚を作ってやってみようということになった。

 まずお父さんが考えたのは各ゴーヤの根元に鉄パイプを立てて、ツルを鉄パイプにはわせて要所要所はビニールテープをホッチキスでとめていくという方法。これでできれば一番簡単だ。途中でパイプが足らなくなったので、夫はハウスで使っていたパイプを電動カッターで切断してパイプ作り。

 この鉄パイプにツルを巻きつける方法は雨が降らない限り有効だった。

 しかし数日後に激しい梅雨の大雨が降り、せっかく巻きついていたツルは全て地面にたたき落とされ失敗に終わった。

 そんな事にもなろうかと、この日の午後にお父さんと夫が準備し始めたのが、本格的に網を張る方法。

 手順はこうだ。

 まずはハウスの枠を利用して左右のハウスに鉄のパイプを渡す。畝はこのパイプに直角に交わる向きに作られているので、今度は一つの畝の幅の中央で先ほど左右に渡したパイプと交差する所に鉄パイプを地面に突き立て、交差部分を金具で留める。つまり各畝の中央に地面に突き刺した鉄パイプが並ぶ状況にするのだ。

 こうしておいてから、地面に突き刺した鉄パイプから鉄パイプへバレーボールのネットみたいな網をかけていく。その網にゴーヤのツルをはわせていこうというのだ。

 この作業には数日と更なる人手が必要となることが予想されるので、今日はハウスとハウスの間に鉄パイプを渡すところまでで終了。


2014.6.11(水) 日本(沖縄)
農園の風景 〜 「うんこの滝」

 午前中はゴーヤネットの準備の続き、午後はうっちん畑の除草。うっちん畑の除草は夫は毎日のように行っていたが、私はトマトのメンテナンスが多かったので久しぶりだった。しばらく見ないうちに、雑草の背丈は恐ろしく伸びていて、うっちんと雑草のどちらが主役かわからないくらい。

 さて、作業中の休憩時間に夫から「農園の観光ポイントを見に行こう」と誘われた。

 向かった先は夫命名の「うんこの滝」。

 農園では近所の養鶏所から畠の養分にするために鶏糞をもらっている。養鶏所から定期的に軽トラックで運ばれて来る鶏糞は農園のある一角でざざざーっと降ろされる。

 農園は北側から南に下る斜面になっていて鶏糞は一番南の低い場所に置いてあるのだが、軽トラックはちょっとした段差のある崖から鶏糞を下に流し込むので丁度「滝」のような風景(写真左端が滝)になっているのだ。滝から流れ出した鶏糞は緩やかに東へと流れを作り悠久の大河となって続いていた。

 これにススキをカットした物などを混ぜ込んで発酵するととてもいい肥料になるのだが、今はフレッシュな香りとそれにつられて寄ってきたおびただしい数の蝿が舞って、それはそれはおぞましい光景を作っていた。こりゃぁ、観光名所にはできないなぁと二人で感想を述べ合って休憩終了。

 夕方からは民泊の中学生達が到着してちょっとにぎやかな夜になってきた。

 今回は男の子。皆、素直で可愛い感じの生徒さんで、やっぱり虫が怖いといいながらも果敢に蠅たたきで虫退治をこなしていた。ここに来る中学生は大概、恐怖心と戦いながら虫を退治する行動に出る。なかなか健気な光景だ。

 夕方にサンターアンダーギー(黒砂糖入り揚げドーナッツ)作り、夕飯はタコライスとゴーヤチャンプルーと豚汁。民泊の日はより沖縄色の濃い食事になるから楽しい。


2014.6.12(木)〜14(土) 日本(沖縄)
ニューフェースJackoちゃん登場!

 木曜日はトマトの収穫、金曜日はトマトの木のメンテナンスとうっちんの除草、土曜日はうっちんの除草という作業内容。相変わらず天気は悪く時には土砂降りになるのだが、そういう時でも上下に雨合羽を着て作業は続行する。雨が多いから「雨の日は作業中止」なんて言っていたら前に進まないのが沖縄だ。

 金曜日は作業中に雨が降り出してきたので、「食わず芋」と呼ばれる雑草の巨大な葉をちぎって背中にさして傘に見立てる最新ファッションを編み出してみたりした。丁度、農園のお父さんが通りかかったのでこの格好で話しかけてみたが、何のつっこみもなく普通にスルーされた。ボケ損だった。

左側の黄緑色がうっちん、あとは全て除去する雑草。


他数軒でウーフィングしてきたJackoちゃんのいでたちは完璧。
訪れた先々の農家グッズショップで買い揃えたらしい。
 金曜日の午後には香港からのウーファーのJackoちゃんが九州の別のホストから移動してきた。作業初日の土曜日は朝から激しく雨が降る生憎の天気だった。「初日が最悪の天候なら、後から迎える日は楽に思えるからね」となぐさめながら作業したのだが、実は後日にはもっと雨が降る日が待っていようとは、言った私も言われたJackoちゃんも知る由もなかった。

 Jackoちゃんを迎えて初日の昨晩は沖縄近海のお刺身ナイト、そして今夜は沖縄で有名なぐるくんという魚の丸揚げ。那覇の国際通りのレストラン前のメニューの看板には「グルクンのから揚げ定食」の文字が踊っている。それくらい有名なぐるくんのから揚げは最初は低温でじっくりと揚げて、最後にカラッと高温で仕上げて、骨ごと食べられるように調理するのだそうだ。

 名物だけに味が濃くて旨い魚だった。レストランなら数切れだろうが、ここは家なので一人3匹も割り当てがあり食べきれない程だった。ごちそうさまでした。


2014.6.15(日) 日本(沖縄)
オリオンビール最高!

 ウーファーとはいえ3ヵ月の休暇モードでウーファーをやっているJackoちゃんにとっては、一回一回の休日は大切な観光時間だ。数日前から休日はどうしようかと思案しているようだが、なにせ梅雨時期で天候はすこぶる悪い。実は海で泳ぐ事にはあまり興味がないJackoちゃん。話しているうちに、農園から一番近い大きな町、名護でも観光してこようかということになった。名護に何があるのかとネットで調べたら、何と沖縄のオリオンビールの工場があり見学できることが判明!因みに名護の他の見どころ3つのうちの2つは沖縄の地酒「泡盛」の工場見学、残りの一つは公営の美術館だった。

 ビール工場(試飲付き)ならお供します!と大人な私達はJackoちゃんとビール工場を目指すことになった。

 今日は父の日とあって、名護でお父さんにお食事をふるまうという農園夫妻の車に乗せてもらってビール工場前に午前11時前に到着。

 警備員さんのとっておきおススメ撮影スポットで記念撮影してもらって、ものすごくホスピタリティー溢れる会話で観光気分が超高まってきた。

 梅雨の日曜日なんて空いているだろうと思いきや、団体観光客が入っていて次の工場見学ツアーは既に満席。次の次の11時10分からのツアーに参加することになった。


 本来なら1時間くらいかかるツアーらしいが、日曜日は工場が動いていないので止まったままのベルトコンベヤーや瓶詰めの行程は立ち止まらずに歩くため30分で終了。我々3人の目的は無料試飲なので、逆に日曜日の見学は好都合とも言えた。

 試飲は250mlくらいのグラスに2杯。最初はこの夏限定のホップの苦みが強く効いた「夏いちばん」。これがものすごくおいしい。工場直で新鮮だというのに加えて味わった事がないホップの強い苦みが強烈に旨みに感じられ、2杯目の普通のオリオン生ビールが何だかつまらなく感じられた。

 ワイナリーでの試飲などは最初は淡い味から濃い味へと試飲するのが普通だ。強烈なインパクトの味を先に持ってくると、後にくる味が薄れてつまらなく感じられるから、正当な評価ができにくくなるからだ。オリオンの工場ではおそらくマーケティングがちゃんとされているのだろう。この原理を逆手にとって、夏限定商品がより強烈に魅力的に感じられるように、先に試飲させてきたのだと思った。

 この作戦にまんまと乗っかって、すっかり夏いちばんが気に行った我々は、この夜、お父さんへの「父の日」のプレゼントとして「夏いちばん」を買って帰ったのだった。ま、結局は自分達も飲んだのだったが。

 さて、ビール工場からは歩いて小一時間にある大型ショッピングモールに立ち寄り、そこからローカルバスで農園最寄りのバス停まで行き、徒歩40分まで農園に戻るという夢の「ウォーキング」コースの予定だったが、途中からバケツをひっくり返したような大雨となりびしょ濡れになってショッピングモールにたどり着く頃には3人共ビールを飲んだ後のウキウキした気分もどこへやら、すっかりやる気を失って農園にピックアップをお願いした。丁度、今日から新しいウーファーが来るのでバスターミナルに迎えに来ているはず。電話したら丁度いい時間で、うまく迎えに来てもらうことができた。沖縄の梅雨の雨は侮れない。


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