> 詳細内容
2014年
1月:1,
2月:1,2
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4


2013年
1月:1,2,3
2月:1,2,3,4
3月:1,2,3,4
4月:1,2,3,4
5月:1,2,3,4,5
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4,5
9月:1,2,3,4
10月:1,2,3,4
11月:1,2

2012年
1-1,1-2,1-3,1-4
2-1,2-2,2-3,2-4
3-1,3-2, 3-3
5月:1,2,3,4
6月:1,2,3,4
7月:1,2,3,4
8月:1,2,3,4
9月:1,2,3,4,5
10月:1,2,3,4
11月:1
2013.2.4(月) イタリア(ミラノ)
まずはバーゲンチェック


ショーウィンドウにはもう春が来ていた。
 さて、ミラノ第一日目。

 とりあえずドゥオーモまででかけて、Zaraへバーゲンチェックをしに行った。もう終盤戦で値下げ率は高いが品物は薄くなっている。

 狙いは夫の冬物コート。出物があれば買ってしまおうという計画で探すと、なかなか面白いコートが見つかり何着か試着したが、今日はまだ買わず。ちょっと一息いれないとね。






 昼食は地下鉄のポルタ・ロマーナ駅から徒歩5分にあるオステリア"Giulio pane e ojo"へ。ここは昼は10ユーロのランチセットのみで、パスタ3種類、メイン5種類くらいから選んで、最後にエスプレッソがつく。

 ミシュランにも紹介されているということだが、星付きというわけではなく、昼間は地元で働くイタリア人ばかりで満席になるという気軽な店だ。しかし、英語は全く話される気配がなく、オーダーの選択肢は口頭で告げられてその場で選択するという点ではイタリア語ができない外国人には難易度がかなり高い。

 私達も何度か聞きなおしもしたが、いくつかは結局何かわからずに注文してみた。

 しかし、ここは何を注文しても無難な定食メニューなので問題なし。パスタとメインの肉料理をおいしく頂いて店を後にした。

 午後からは再びドゥオーモ界隈にあるOVS(イタリアのユニクロ的なお店)にて新作とバーゲンチェック。

 ガレリアなどを散策して午後4時前に初日は終了。宿の隣駅にあるカルフール・マーケットというフランス系スーパーマーケットで食材を買って宿で夕飯とした。

 本日は快晴。寒いけれどすがすがしい青空に映える白いドゥオーモは相変わらず美しかった。




2013.2.5(火) イタリア(ミラノ)
火曜日はパッピニャーノ、そして夫コート購入

 毎週火曜日と土曜日はパッピニャーノ通りで青空マーケット(メルカート)が開催されている。地下鉄緑線のAgustino駅を出たら目の前がパッピニャーノ通りだ。

 最初からスーツケースに余計な荷物を増やせるバッファーは残っていない事はわかっている。わかっちゃいるけどやめられないパッピニャーノ通い。行けば必ず何かみつかっちゃうのはわかっているのにねぇ。

 今日も8ユーロで魅力的なニットカーディガンを見つけてしまったのだった。はい、購入。絶対8ユーロじゃ買えないもんね、これ。


 昼食はドゥオーモ近くのPrinciにて。ここは基本的にパン屋さんなのだが、イートインもやっていて、昼時の12時過ぎ頃からはお惣菜が出てくる。パスタ、リゾット、カネロニ、野菜の炒めなどから2種類選んで1つの皿に乗せてくれる6ユーロのセットは軽めのランチにはぴったりだ。

 今日はリコッタチーズとほうれん草を詰めたカネロニといんげんのベーコン炒めを選んでみた。なかなかおいしい。

 難しいのはお店に行くタイミングだ。料理が出てくるのが12時半近くなのだが、12時半を過ぎると急激に混んできて注文しづらくなる。何しろイタリア語でまくしたてる人々に伍して注文しなきゃならないからね。というわけで、私たちとしては12時20分に行くのをおススメするな。

 昼食後はデパートのリナシェンテの紳士服売り場をチェック。ザラなどに比べるとまた数段とお高い商品が置いてある。触って見て材質を見て値段を見て。なかなかお勉強になった。実はリナシェンテに来たのは昨日紳士物のコートを見てどれを買ったらいいのかわからなくなってきたからだった。

 最初はウールの黒っぽいロングコートを買おうとミラノにやってきたのだが、黒いコートは人気であまりない。残っている中から購入候補に残ったのは、ややモード系の茶色にオレンジの糸目がちらちらと入ったものか、全くビジネスコート風だが細かい部分でザラ的に洒落ている薄手のカーキー色だった。夫はどうやらカーキー色コートを買いたくなったようなのだが、あらためてミラノの町を見て見るとそんなコートを着ている人は一人も見当たらない。ロングコートを着ている人は60代後半からかというくらいロングコート率が低い。大抵はショート丈のダウンや中綿のジャンバー風あるいはショートコートを着ているのだった。そんな中でカーキーのロングコートを買って帰っても「ミラノ帰り」って感じじゃないと私が反対し、昨日はそこでストップしたのだった。

 で、今日。リナシェンテも見て更に研究し、結局、昨日は見向きもしなかった黒い細部がデザイナー風のロングコートをZARAで買う事になったのだった。生地がフェルトのようで布同士のつながりがわざと切りっぱなしのようにしてあり、その切りっぱなしの部分にはヴィヴィッドカラーとして水色が使われている。同様のデザインのコートがベネトンにもあったので、誰か有名デザイナーのアイディアを使っているのかもしれない。160ユーロが60ユーロと62%引きくらいになっていたのはかなりお買い得。ヨーロッパのバーゲンの値下げ率は時々ものすごい。ということで、疲労の末によい結果が得られて満足だ。

 夜はブルネッロ・ディ・モンタルチーノを開けた。一泊12ユーロの宿に宿泊して一本20ユーロのワインを飲む。いやー、快感だねぇ。


2013.2.6(水) イタリア(ミラノ)
ザラチェックしてついでにPromodでお買い物

 今日は女性物中心に洋服を見ていき最終的にはプロモードPromodのバーゲンでスカートとニットワンピースを買ってしまった。年末に向けてファッションイメージが高まってきたぞー!しかし、どうやってこの荷物を持って歩くつもりだろう、私。

 ZARAの春夏の婦人服はメキシコと日本・中国モチーフが満載だった。メキシコモチーフはよく見るが日本のモチーフの取り入れ方としてTシャツに春画プリントしたり、着物柄のちゃんちゃんこ風ジャケットとか日本人は絶対に着ないと思われる大胆な使い方が私たち的には大爆笑だった。だって、下の左下の写真なんてね、80年代のヤンキーが着そうなジャンパーじゃないですか。茶髪のポニーテールでこのジャンパーでジャージにごて盛り風のサンダル。あー、よくいたなぁ、そういう人達。

昼はまたしてもPrinci。今日はピザとツナサンド。
全部で6ユーロかからなかったけど、たぶん可愛いバイトの
兄ちゃんが計算を大まちがいしていると思われる。ありがとう。

ヨーロッパの冬の風物詩の焼き栗は
町のあちこちで見る事ができる。
横を通ると暖かい空気とふっと炭の香りがした。

日本人の20代前半の人はこれを見てどう思うのか、聞いてみたい。

ティータイムに再びPrinciへ。
チョコタルトは申し出たよりも2割増しくらいに大きく切られた。
昼間は計算間違いで得したのになぁ。


2013.2.7(木) イタリア(ミラノ)
人生初。飛行機を乗り過した日

 さーて、今日はいよいよメキシコへ出発だ。

 イタリアの格安航空会社Neosは預け入れ荷物制限20kgを少しでも超えると超過料金がとても高い。だから20kgを超えないように荷物は慎重に整えた。

 宿泊している宿は安宿だがタクシーを呼んでくれて中央駅までは10ユーロとリーズナブルな値段で到着した。

 ミラノ中央駅から空港までのバスは往復16ユーロでで買ったチケットの半分を使うので8ユーロ検討。50分も乗っているのに悪くない値段だ。

 とんとん拍子に事は運び、出発の3時間前に空港に到着して出発便のボードでチェックインカウンターを調べようとしたら、あらららら、私達の便がない。どーした。何がどーなってる?

 格安航空会社ゆえに空港に事務所はないので、空港インフォメーションカウンターでこの飛行機がどうなっているのかを調べてもらったら、担当の女性はいきなり笑いながら「あっらーーーー、これもう15分前に出ちゃったわねぇ、時間変更になっていたみたい、知らなかったの?」とのたまった。

 ぬわにぃーーーーーー。まさかの前倒し時間変更だぁぁぁぁ?

 確かに前日に飛行機の時間を確認はしなかったが、特にお知らせメールも来ていなかったはず。久しぶりにパニクりそうな頭を「冷やせ冷やせ」と念じながら、何をすべきか考える。

 まずはネットだ。状況確認だ。マルペンサ空港には恐るべきことにネットカフェがなくwifiも15分間だけ無料であとは有料というシステムだった。そこで頻繁に設置されているマシンにコインをつっこんでメールチェック。確かに変更のメールは来ていなかった。しかし、まてよと「迷惑メールボックス」をのぞいてみたら、あー、来ていた。gmailでは英語以外の外国語で普段使われていない言語で書かれたメールは自動的に「迷惑メールボックス」に振り分けるフィルター機能があるようで、今回もそれで勝手に迷惑ボックスに入ってしまっていて気付かなかったのだった。

 これは完全にダメだ。と思いながらNeosに電話してみたが、やはり格安航空会社としては関連航空会社への振り替えも次の便へ乗せることもなく「買い直ししていただくしかありません」という答え。しかも、次の便は11日後だという。もうこうなったら仕方ない。その場でチケット予約をかけてもらったのだった。

 こうしてミラノに再び戻ることになったのだが、宿の予約がない。そこで再び空港のインターネットで宿を予約したのだった。今日の分はシステム的に予約ができなかったのですぐに電話して今夜のベッドを確保。こうして、今夜から11泊分の宿の確保、11日後のフライト予約まで終了し、再びシャトルバスでミラノ中央駅、そこからタクシーで今度は別のもっと安い宿にチェックインしたのがかれこれ午後4時近く。

 なーんだか、異常に疲れた。


2013.2.8(金) イタリア(ミラノ)
雑務が終わって宿の住人にエラく可愛がられる

 昨日の大騒ぎから一夜明けた。まだ問題は終了していなかった。決済に利用したカードで引き落としができなかったのだ。銀行から送金するかカードが使えるようにするかしなきゃならなくて、早速朝から銀行とネット電話屋を探した。幸いにも安宿がある中央駅東側は中華・アラブ人街で電話屋がたくさんある。大抵は朝10時からだが中にもっと早くから開けてくれている電話屋をみつけ、まずはカード会社に電話して引き落としができない原因を聞くと、航空会社でやり取りしていた女性がカードの有効期限を2回打ち間違ったのでセキュリティーストップをかけた事が判明。もう一度Neosに電話して正しく手続きしてもらったらようやく決済できてチケットを買う事ができた。

 宿と電話屋の間で、今日は青空市が立っていた。冬のヨーロッパの市では夏にはない野菜や魚が出ていて魅力的。中に白魚を見つけて出物の菜の花と合わせてパスタにしたらおいしかろうと買って帰った。

 宿のキッチンで料理をしようとしていたら、昨日から私達に話しかけてきている自称マグロの仲買人のシチリアのジョヴァンニがブラブラしていた。買ってきた菜の花の茹で時間について聞いたのが運のつき。

 「イタリアの食材は俺にまかせな」と彼主導で料理が始まってしまった。こうなったらジョバンニにも分け与えるしかない。菜の花だけのパスタだと思っていたジョバンニは白魚の出現で俄然やる気が増してしまったようで、「いやー、こりゃぁシチリアのじゃなくて中国産の白魚だなぁ。仕入れ値はキロ2ユーロってとこかな。あんまりいい品じゃないけど、ま、いいか」と人がキロ30ユーロも出して買ってきた白魚に勝手に批評しながらも嬉しそうな顔で料理してくれた。3人分にしちゃちょっと少ない昼食。ジョバンニは「俺の分は少なくていいから」と遠慮がちなのがうける。こういうバランス感覚がイタリア人っぽいなぁ。

 お次の用事は洗濯。徒歩10分くらいのところにコインランドリーがあって、3.5ユーロで洗濯終了。脱水がきつかったのでそのまま持ち帰ってベッド柵に干す事にした。

 そして夜。ジョバンニが「夜は俺がごちそうするから任せろ」というのだが、私たちは夕飯の食材はもう買ってある。それなら共に作って食べようということになった。ジョバンニが作ってくれたのはツナ缶とトマトのパスタ。「このツナ缶はそんじょそこいらのとは違う。このパスタに合うものを町中探してやっとみつけてきたんだ」というジョバンニの話をふんふんと聞きながら、まずはパスタ。ジョバンニは1リットル1.2ユーロの箱入りワインを「俺のおごりだ、まぁ飲んでくれ」となみなみとついでくれて、それと共に食べるパスタはものすごく油が多いが焼きソバみたいで妙に旨い。こんなに多く油を使うのか(因みに油は私たちのなんだけどね)というのが勉強にはなった。

 そして、パスタの後、私はソーセージと野菜に煮込みを作り始めた。この間もジョバンニが安ワインのグラスを料理している私のところに持ってくる。「まぁ、飲め飲め」。あっという間に一本が終わってややホッとしていたら、やんちゃ坊主の目つきをしながらジョバンニが新しい箱を冷蔵庫から「じゃーん!」と出している。まだ、あるのか。煮込みができあがった頃にはジョバンニもできあがっていた。

 その頃になると、同じテーブルにはフランス人の青年、スペイン人の美容業界のオカマちゃんなどが揃って大層賑やかな事になっていた。私達以外は全員がラテン系。まぁ、しゃべる、しゃべる、しゃべる。本当はフランス人青年たちの話が面白そうなのに、私はジョバンニの武勇伝に付き合わされていた。

 「あれは俺がシチリアで店をやっている時だった。スロベニアから撮影で来たモデルの一人が俺に惚れてしまってね・・・」、という武勇伝その1はまだ良かったが、その2からは酔っ払いの支離滅裂な話になっていった。だから私もいい加減に話を聞いて、適当にフランス人の会話に入り込んでいたのだがジョバンニは私の方を向いてじっと会話が一息つくのを待っている。ひとしきりの盛り上がりが終わると、ジョバンニはすかさず「それじゃぁ、俺の話の続きをしてもいいか」と話し始める。結局、チャプター5くらいで、ジョバンニがシチリアに帰る飛行機を待つ空港で、電話口で泣いている女性に「俺はシチリアに帰らなきゃならないんだと言って電話を切ったんだ」という所で終わったようだった。どんだけ妄想を盛り込んでいるのかという話はともかく、65歳が夢中で色恋の武勇伝を語るというのはやはりイタリア人らしくて面白い事は面白い。こんな経験、滅多にできない。

 次にスペイン人のオカマちゃんが自分が描いたデザインのスケッチブックをテーブルの真ん中にどんと置いた。アールヌーボー風のデザイン画がとても素晴らしいできで皆でほめそやすと「まぁ、ありがとう!」と大喜び。ファッションデザインの作品の中から「好きなのを選んで!」と私に言い、選んだ作品にサインと「あなたに幸福が訪れますように」というメッセージを添えてプレゼントしてきた。

 支離滅裂になっているジョバンニは人のワインも私のグラスに注ごうとし始めていたので、そろそろ潮時だとベッドルームに退却することにしたのだった。

 前の宿と比べるとめちゃくちゃ人間関係が濃いこの宿にあと10日滞在する。明日はどーなるのだろうか?


コインランドリー

左からフランス、スペイン、フランス、日本、イタリア、スペイン。

ありがとうね。素敵なデザイン画。

めちゃ酔っ払っている一同。


2013.2.9(土) イタリア(ミラノ)
「もう買うまいぞ、ここではぁ。。。」と思っても

 今日はパッピニャーノ市場開催の日。

 本当にこれ以上の荷物は持って歩けないと思いつつも、ちょっとだけ様子を見にいってしまえば又、欲しい物が見つかってしまうのがパッピニャーノ。

 今日は先日買ったニットワンピースとスカートに合わせて厚手のストッキング2ユーロ、そして一目ぼれしたエンリコ・コーベリーのマフラー3ユーロ。

 まぁ、この辺りでやめておかないとね。

 昼食は界隈のパン屋のイートインコーナーでパンのようにふかふかした生地のゴルゴンゾーラのピザ。

 今日は昨日の喧騒とはうって変わって静かなダイニングで心安らかに夕食をとって就寝。


2013.2.10(日) イタリア(ミラノ)
宿でゆっくりと

 昼前に食材を買いに近所のスーパーに行った他はほとんどダイニング・リビングスペースで過していた。

 午前中は久しぶりにイタリア語の学習。午後からは日本のテレビドラマ(「最高の離婚」「まほろ駅前番外地」「夜行観覧車」など)を見て、夕飯後は同じテーブルに居合わせたブラジル人大学生からドイツのイェーガーマイスターをご馳走になる。

 彼らは国や企業から奨学金を得てポルトガルの大学に留学中ということだった。他にもこの宿には少なくとも2人の奨学金ブラジル人留学生がいて、最近上り調子のブラジルの経済力を目の当たりにすることになった。

 写真の彼らはとても明るくて屈託がなく、将来への夢一杯で好奇心も強く、話していて爽快感のある青年達。ブラジルの印象もぐんと上がった。

 かつて私達がブラジルで遭遇したエピソードを話すと彼らは同調して、「問題が起こった時にはそれに落ち込んだり哀しむのは意味がない。その最悪の状況をどうやって楽しむのか、どうやって希望を見いだすのかを考えるのはブラジルでは当たり前だ」と言った。ともすると「哀しみを慈しんでいるのか」と思えるくらいに悲観的になりがちな我が国民性とはかなり違う。実際に移民としての苦労を乗り越えてきた先代に教育されているブラジル人には困難に対する生活の知恵というか哲学が社会として根付いていることを感じだ。


Copyright (C) 2008 World Mover All rights reserved