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2008.09.29
ドライブ終了で車返却、キャンプとドライブのまとめ
ドイツ:ミュンヘン

 ヨーロッパドライブ75日目、予定通り今日でドライブを終了する。使用したテント、椅子、テーブル、調理器具や皿、ロードマップなどは全て捨てていくしかないという結論になった。

 椅子の一部やロードマップはこれから旅を続ける韓国人の若者グループにあげ、キッチン用品はキャンプ場のキッチンにFREEのサインをつけて置いておいた。残る椅子やテーブルやテントはゴミ置き場に置くそばからキャンプ場で働いている人が「ありがとう」と持って帰っていたので今もどこかで捨てられることなく使われているだろう。

 今回のキャンプに際して用意したものは別に記述したスケッチを参照してもらいたい。(Sketch「初体験!マドリッドでキャンピング用品を揃える」→


 必要なものは途中で買い足しながら、結局最低限必要なのは以下の通りだった。

・テント(奥行き2.5m×幅3m×高さ1.8m) EUR59
・テントの下に敷く防水マット 1枚EUR16
・椅子 1脚EUR13(フランスのキャンプ場近くの小売店にて)
・テーブル 1つEUR10(大型スーパー「カルフール」にて)
・寝袋 \23000(モンベル)
・マット EUR39.9(Decathlon)
・調理器具
 〜ガスコンロEUR19.9
 〜ガスボンベ190g
 〜鍋2つ(26cmの深鍋−ERU6.35、28cmフライパン−EUR3.75、アルミのフタ−EUR3.99)
 〜調理器具(フライ返しテフロン加工−EUR1.45、ミニおろし器−EUR1.5)
 〜皿(1枚EUR0.99を2枚と丼2つ)
・地図とガイドブック 各国20万分の1のスケールはその国で買えばEUR15程度

○テントについて
 テント生活における反省点としては、何と言っても雨に対応していないレジャー用を買ってしまったこと。内部テントの上にかかっている防水屋根が上から3分の1までしかカバーしていないので横殴りの雨は入ってくるし、入り口のジッパーからも水が漏れる。長期で利用することを考えれば外側のテントが地面まである完全に覆われたタイプを選ぶべきだった。

 また、テントの下にシートをひいていなかったのでテント内部の床が傷んで下から水がしみてくるようになってしまった。2ヶ月使った頃にこうした事態が発生。ヨーロッパ、特に沿岸部のキャンプ場は小石まじりの土であることが多かったのでテントの床を守るためにシートが必要だった。万が一床が傷んで穴が開いても水が入らないように防水シートが望ましい。

 テントの床が破損したのは下にシートを敷いていなかったこともあるが、テント内部で調理や食事をして使用が激しかったのも理由だ。回避方法としはテント内部にもシートを敷いて特に出入り口付近にはカーペットを敷くのが良かったかもしれない。最近ではテントは寝室としてのみ使って、外側のカバーがもっと前に張り出してテントの外に屋根で覆われた土間のリビングを作るタイプのテントがある。これなら床を傷つけず、かつ外の風に邪魔されずに料理したり食事ができる。このタイプのテントにすれば寝る時だけテントを利用するので床の損傷が激しくないだろう。

○調理器具について
 190gのガスボンベを使うタイプは火力が弱いのでパスタなどを茹でるのに大変時間がかかった上に満足に仕上がらない。また安定が悪いので鍋を手で支える必要があった(鍋が大きかったという理由もあるが)。このタイプはボンベの大きさにかかわらずブタンガスを利用することになるが、ブタンガスはタンク内にまだガスが残っている状態から非常に火力が弱くなる。その点、卓上カセットコンロは最後まで安定した火力で、火力も強く、鍋も安定している。次回はこっちを使おう。

○照明について
 とにかく夜真っ暗になってしまうのが、最後まで解決できなかった。キャンプ場によっては明るい照明の下を確保できるが、そうでない場合は気持ちが寂しくなる。電源は大抵確保できるのでコンセントの付いた照明が必要だった。

 ヨーロッパのキャンプ場はどこも設備がしっかりしていて不愉快な思いはあまりしない。途中で参加した友人は「キャンプといえば虫がぞろぞろはいずり回ったり、ろくにお風呂に入れないイメージだったのに全然違うねぇ」と感心していた。どこも大抵焼きたてのパンが買えるのも素敵だし、毎回木陰で食事ができるのも素晴らしかった。最後の方は寒い天候で苦労したが、それでもキャンプ生活は考えていた以上に楽しくて気持ちのいい体験だった。

 テントをたたんでキャンプ場をチェックアウトした我々は、今夜からの宿泊先であるミュンヘン駅前のイェーガーホステル(狩人ホステル)まで車でやってきた。幸いにもホステルの目の前に車を停車させることができたので、大急ぎで荷物を降ろしてチェックイン。手続きを済ませてすぐにプジョーのオフィスへ車返却に向かったのだった。

 空港近くのプジョーオフィスは辺りに全く家のない田舎の中に忽然とある。しかもオフィスとして建てられたというよりは、農家の軒先を借りているような事務所だった。こうやって安く拠点を作っているプジョーに私たちはとても親近感を持った。余計なコストをかけずに、外国のお客さんに無税で新車をリースしているオープンヨーロッパはコストコンシャスな旅行客にぴったりだ。

 担当者には返却の3日前に連絡を入れることになっていたので、私たちが訪ねると「ミスター、岡田ですね」とにこやかに迎え入れてくれた。まずは返却する車に異常がないかどうか簡単なチェックがあり、次にオフィスで書類にサインして手続き終了。リースしている期間は私たちが車のオーナーだったのだが、この書類はオーナー権利を放棄するという書類だった。

 こうして全ての手続きを終えた後、しばらく雑談。担当者は相当に車好きで、トヨタや日産についての知識も豊富だった。ドイツ人はやはり重厚で高級なドイツ車が好きで、日本車は安普請だから敬遠する人もいるそうだが、彼はそうではないという。燃費の良さやエコロジーに着目している点で日本車を高く評価しているのだそうだ。

 そんな中で、次回のリースにつながるヒントを得た。私たちは今回マドリッドでリースしてドイツで返却したのだが、フランス国内で開始して終了するのが良かったということがわかったのだ。フランス国籍の車なので車はフランスからドライブ開始地まで運ばれてフランスに戻される。国内なら開始と終了時に料金がかからないのだが、国外だとフランスまでの車運搬代金が各々EUR250かかっていたというのだ。つまり、私たちは行って来いでEUR500も余分に支払っていたことになる。無理やりでもフランスから始めてフランスで終わるべきだったというのが今回得た新しい知識だった。

 もっともプジョーはインターネットを通じて見積もりを出しているので、出発地と終点地を様々な場所に変えて予算見積もりを出せば、このシステムがわかったのだろうが、私たちはそれをしていなかったのでわからなかったのだ。

 プジョー担当者は私たちを車で空港まで送り届けてくれて、そこから電車に乗って市内に戻ってきた。いやー、充実の75日間を無事故で過ごせて本当に楽しかった。プジョーの事務所がいつも空港近くにあるのは、通常なら空港でリース開始して空港で返却して祖国に戻る事を想定しているからだ。この辺りも気が利いたサービスとして喜ばれているようだ。次回のドライブは来年の春開始予定だ。今からもう楽しみだ。


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