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2010.08.28
ヴェネツィア観光(5)
ヴェネツィアングラスの製造であまりに有名なムラーノ島だが、これまで一度も訪れた事がなかった。ヴェネツィア観光5日目となる今日は朝からムラーノ島に行ってみよう!
バスターミナルのあるローマ広場からムラーノ島行きのヴァポレットに乗って約20分、ムラーノ島にいくつかある停留所の中でガラス博物館に近いMuseo駅で下車する。これまでの4日間はローマ広場からヴァポレットに乗ってそのままグラン・カナル(大運河)沿いに走ってきたが、今日はすぐに左に折れてやや狭い運河を行く。運河幅が狭いのに交通量が多くていつもとは違う景色。この運河でヴェネツィア本島を突っ切って外洋に出て1.5km先にあるのがムラーノ島だった。
ガラス博物館の開館時間まで少し間があったので、近くのサンティ・マリア・エ・ドナート教会に行ってみた。前方から見ると、優雅な曲線のテラスと繊細な柱が並んだ非常に優雅な貴婦人のような教会だった。内部にはさすがムラーノ島の教会だけあって美しいガラスの装飾がある。床はコズマーティ様式だろうがローマ以南で見てきた物とちょっと違っていてそれも面白い。
そうこうするうちにガラス博物館の開館時間となり、一人6.5ユーロで博物館を見学。素晴らしいデザインのヴェネツィアングラス作品が年代を追って展示してあり、またヴェネツィアングラスの発達の歴史(材料とその配合と温度、道具など)や鉱物の配合によってどんな色が出るのかという研究展示など科学的な部分も詳しく解説されていた。素晴らしい細工、デザイン、色合いの作品展示は一切撮影禁止。まぁ、それは当然だろう。いくら真似しがたい高い技術とはいえ写真からデザインを盗む事は容易だろうからだ。ということで、写真は入場チケットと博物館付属のショップの2枚だけになった。
博物館を出て辺りを散策。ムラーノ島は小さな5つの島から成り立っている。博物館のある島から橋を渡ってフォンダメンタ・デイ・ヴェトライFondamenta
dei Vetrai通りと運河をはさんだ反対側の通りは、ガラス工芸のお店が軒を連ねるショッピングストリートになっていた。大きなガラス細工のオブジェは人気の記念撮影スポット。このオブジェの先からお店が始まる。ほんの小さなアクセサリーから大型の花瓶やオブジェに至るまで。クラシックなデザインからモダンまで。色んな色とデザインのガラス細工がショーウィンドーを飾っていて買う気はないと思いつつも、ついついお店の中に引き寄せられてしまうのだった。
最近はこのムラーノのお店で扱っている品物の中にも安価な中国製品が入っている。ムラーノ島のショップのみならずヴェネツィア本島のお店でも良心的な所は、3ユーロや5ユーロなどで売っているペンダントヘッドには「Made
in outside of Venezia」と説明を加えていた。たとえ中国製でも旅の記念として本人が納得して買うならいいじゃないかと思う。同じ形の同様のペンダントヘッドばかりずーっと見ていると、中国製とムラーノ製は明らかに質が違うことがわかってくるし、そこは本人の予算と気持ちの問題。しかし、もし大きな買い物をするなら、こちらにもそれなりの商品知識と見極める目がますます必要になってきていると感じた。
そうそう、因みにヴェネツィアで見た3ユーロのペンダントヘッド、同じものがバンコクのチャットチャックという週末市場にも出ていてお値段は450円くらいだった。世界共通価格ってZARAとかスタバーみたいだなぁ。
品物を買わずに散策するだけだったのでムラーノ島の見学は午前中で終わってしまった。そんなに広い場所ではない。帰りはサン・マルコ行きのヴァポレットに乗り、サン・マルコから別のヴァポレットでリアルト橋下車。リアルト橋近くで見つけた中華料理店でランチをしようというわけだ。
この中華料理店は先日この辺りを散策している時に見つけた。適当な値段と中国人客が入っているからいいんじゃないかという判断。海老フライとイカフライトと炒飯とお水、コペルトなど含めて24ユーロ。一皿の量が少なめだったが、カリッとあがったイカフライなどは自分では作れないし、炒飯も強火で炒めた米の香ばしさが出ていておいしかった。女将もお店の雰囲気も良かったのでよしとしよう。中国人のお客さんが来ているので一定の評価のある店だったようだ(料理の写真は「本日の献立2010年8月28日(昼)」をクリックしてください)。
今日はキャンプ場に戻ってから車でスーパーに行って食材調達。早いけど観光は終了だ。
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