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2010.04.23
ドミニカ共和国のお土産物の定番、ハイチアート
プエルト・プラタの中央公園近くにお土産物屋の並ぶ通りがある。かつては大型クルーザーがプエルト・プラタに寄港して大勢の観光客が詰めかけ、お土産物屋に売り物がなくなる勢いだったそうだ。クルーザーが寄港しなくなった今となってはとても寂れたたたずまいで購買意欲もわかない感じだ。
それでも通りを歩いていると、「ちょっと見て行きませんか?」とあちこちから声がかかる。ドミニカ共和国ではあるが売り物の主眼は隣国のハイチアートが多いようだ。決まったの構図をコピーしたように描いた絵も多いが、作品数の多い店には今まで見たことがない絵もあって見ているとだんだん面白くなってくる。ナイーブアートの部類に属するのだろうか、稚拙で素朴なように見えるがなかなか真似できない味わいのある作品だった。
でもいかんせん、絵を買って帰るというわけにはいかない。私達としてはこういう絵をプリントした布などを売って欲しいと思うのだが、そいいういう商品がないんだよねぇ。この絵にしたってもっと飾り用によってはよく見えるだろうになぁ。アジアの国々ではお土産品に対する商魂がたくましいと思う。あらゆるモチーフをあらゆる商品に変えて売っていこうという感じがして、そういう所から経済発展のモーチベーションが感じられるのだが、ドミニカ共和国にはそういう物が感じられない。
先日出会った海外青年協力隊員のミキさんが、赴任当初にこの界隈を訪れて「今後売り上げを増やすためにはどうしたらいいか」というヒアリングを行ったのだそうだが、誰も真剣に考えていなくて「あなたが日本人なんだからアミーゴを一杯連れてきてよー、あっはっはー」とか言われてがっくりしたそうだ。この国の人々に豊かになって欲しい、よりよい生活を送って欲しいと思う気持ちが各先進国からのボランティア活動を呼び寄せているとは思うのだが、こういう話を聞く限り、忙しく気持ちにゆとりのない生活を強いてより高収入、高消費な生活をもたらして人々がどのくらい幸せに感じるか疑問になってくる。
旅人としては、このやる気なーい雰囲気もこの国らしいなぁと思うばかりなのだが。
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