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2009.11.16
今日の町の風景〜象とばーちゃんと丘の上
ラオス:ルアンパバーン

 いずれボートでタイ国境のファイサイまで向かう。

 ルアンパバーンからファイサイまではスピードボートで6時間、スローボートではパークベンで1泊して2日かかる。他の人のブログやガイドブックを参考にした結果、スピードボートはあまりに不愉快かつ転覆して死傷事故も起こっているということで却下。スローボートでゆっくり行くことにした。

 朝ご飯前に川沿いにボート乗り場までぶらぶらと下見のお散歩。途中にある旅行代理店に聞いたら、ルアンパバーンからファイサイへのボート代金はKip250,000=US$30で朝宿までトゥクトゥクで迎えに来てくれるサービス込みだそうだ。他の代理店ではKip280,000と言っている場所もあった。しかし、チケットは当日朝に乗り場への坂道の入り口で買うとパークベンまでKip100,000で買える。パークベンでファイサイまでのチケットがKip100,000だそうだ。混んでなければ、直接買えばいいってことだ。

 ボート乗り場は川沿いの道から坂をずっと下った場所にあった。今は乾期だからこんなに下の方になっているんだろう。ボートに乗る時に幅の狭い木の板を渡るようになっていて、ここをスーツケースを持って渡るのは無理だろうが、先頭から乗せることはできるようだ。

 毎朝8時半出発ということで、下見に来たのが8時。次々と旅行者が乗り込んでいく時間帯だったが、噂に聞いているほど混んでいない。ビエンチャンで知り合ったアメリカ人は逆流してファイサイから南下してきたのだが、スローボートはオーストラリア人の若者がわんさかいて、定員80名のところ100名は乗せていたそうだ。それが嫌で彼らはボートではなく陸路でやってきたというのだ。

 ところが、この朝の状況ではせいぜい20人くらいしか乗らずに出発してしまった。どうやらファイサイから下ってくるのは大混雑で逆は空いているようだ。(私達が乗った時も15人しかいなかった)。ということで、当日朝にチケットを買って乗ることに決定。

 乗客の状況を見ていたら、目線の向こうにぼんやりと何かが映った。よく見ると象がボートに乗せられてこちらに向かってきているのだ。スローボートの状況把握よりもずっと面白い出来事じゃないか。無事に到着した象は乗り手を乗せて坂道を登り始めたが、腹が減っているのか道草が激しい。乗り手は語気も激しく叱咤するのだが、全然お構いなしでばりばりと草を食べてから坂道を登り始めた。こんな出来事は珍しいようで、スクーターにまたがったローカルのお姉さんもあんぐりと口を開けて見ていた。象はそれからも途中の樹木を食べに道草。目的地に到着するまでにどのくらい時間がかかるのだろうか。さすがのラオス人も時間を気にしているってところが面白かった。

 さて、朝ご飯を食べに市場へ。今日の発見はカニ。おいしそうだというよりも、その芸術的な売り方が素敵だった。竹だろうか枝を輪にしてカニをうまくくくりつけている。これだとカニにも傷がつかず袋のように破れることがなく、かつ見た目が美しい。手のひらサイズのカニは野菜と一緒に茹でて食べている人を見た。

 ここの市場ではバナナの葉にもち米を蒸したものを包んで竹のヒモで結んだり、生野菜も竹のヒモで根元を結んだりしてビニール袋や輪ゴムを使っていない店もまだ多い。工業製品を使っている店の方が近代化しているのだろうが、竹ヒモを使う店の方が逆に高級に見える。いずれ輪ゴムに取って代わられてしまうのだろうか、それは惜しいことだ。

 いつもの赤米屋には今日はばーちゃんも店番で出ていて、よーきた、よーきたとニコニコ。写真撮るかぇ?と招くので一緒に記念撮影。初めて出会ったのに故郷のばーちゃんに会ったような気分にさせてくれた。
 

 ルアンパバーンに到着してからというもの、朝は霧で曇っていても昼からぱっきりとした青空になり、昼間はとにかく暑い、暑い。町の中心にある丘にのぼるのにも躊躇していたのだが、夕方からなら登れるんじゃないかと、午後4時半くらいからぶらりと丘に向かった。

 丘への上り口はいくつかあるがナイトマーケットの出る通りの真ん中辺りからも登れる。午後4時半の通りは今夜のナイトマーケットに向けて忙しく準備が始まっていたが、夜の激務に向けてかお昼寝中の女の子もいた。それにしても商品広げっぱなしで昼寝できるなんてルアンパバーンは治安がいい。
 

 丘の上までは300何段だったかな、それくらいの階段を上がるとガイドブックに書かれていた。途中で入場料金Kip20000を支払う場所がある。最近、ご飯もお土産もKip10000なんて世界に暮らしているから2万という数字がとても高く思える。

 途中から階段は緩やかになり、登るのはそんなに大変ではなかったが、最近運動していなかったのでハァハァと息があがってしまった。同じようにハァハァしているおばちゃんと顔を見合わせて、なぜが「ガハハハハ」と大笑いして引き続き登る。

 丘の上には敷地いっぱいにお寺があるのだが、お寺の周りの狭い場所にうんじゃりと観光客がいて驚いた。そろそろ涼しいかなぁと気軽な気持ちで登ってきたのだが、団体観光客が「サンセットビューツアー」とかでこの時間を狙って来ているのにかちあってしまったのだ。こんなに人がいるなんて思ってもみなかった。ちょっと夕陽の写真を撮ろうとしても、有名人の出待ちみたいな状況になっていた。

 押しつ押されつ、他の人の手が入らないように苦労して撮影した夕陽の写真がこれだが、そんなにいいか、この夕景。ルアンパバーンというのは町にいてブラブラしているだけで楽しい場所なので、旅行会社泣かせな所がある。名前を付けてお金を取ろうとしたら、こんな丘に登るツアーになっちゃって、たいした夕景でもないのに人口密度が高くなってしまったというのが現実な感じだ。

 お金払って参加するほどのことはないにしても、自分で来るには町が一望できていい。特にこの時間帯は全体がオレンジ色にそまった町やメコン川が見え、そこここで夕飯のための煙が上がったのどかな風景が見られる。のんびりと見たいなら夕刻は避けたほうがいいんだろうな。

 下に降りるとナイトマーケットの準備が進んでいる。さーて、今日は昨日目を付けたバッグを買うぞー!




 
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