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2009.11.02
タラートトンカンカム(市場)とナイトフードマーケット
町の中心部から1km北上したあたりにトンカンカムという市場(タラート)がある。昼前から市場見学とお昼ご飯調達目的で市場に行ってきた。
中心部の北端にあるKhoun Boulom Rd.を渡るとChao Anou Rd.は観光的な華やかな雰囲気が全くなくなる。
埃のかぶった商品が並ぶ薄暗い店、簡単な木のテーブルと椅子が並ぶ食堂など、私達が滞在する界隈とは打って変わってラオスの日常生活という町並みになる。
タラートトンカンカムはこの道の500mくらい先にあるはずだ。
やがて右手に市場らしき建物が見えてきたのだが、午前11時の市場は閉まっている店もあり何かもう終わりの雰囲気を出していた。期待していた食堂も市場の片隅に1軒あるのみで、あまり面白くない麺を出すのみだった。
あらら、失敗だったかな?
そう思いながらもう少し奥に踏み込むと、左手から荷物を抱えた買い物客が出てくる。市場はこちらに続いていて、こちらが盛り上がっているのだった。魚売り場、野菜売り場、果物、衣類、食品とセクション分けされていて、とても使いやすそうな市場だった。市場見学ではその国でしか見られない食材や食品を見つけるのが楽しい。ラオスでは魚売り場で魚の醗酵食品、食品売り場ではバナナの葉に包んだヨーと呼ばれる豚ハムなどがそれだ。
魚の発酵食品は一抱えもあるようなプラスチックの洗面器に入っていて、泥のように醗酵した汁につかっている。まぁ、臭いのだが、同時にかなりの旨味を出しそうな予感がする。これをどこかで食べられないだろう。野菜売り場はレストランでも付け合せとして出される多品種のハーブがインドシナ半島らしい。こんなに種類豊富な葉野菜がある地域も珍しくて見ているだけで幸せな気分になる。
果物売り場で買ったマンゴーは1kgでKip15000=US$1.8だった。後で食べたが皮にナイフを入れてひっぱるとベロリと皮がむけるくらいに熟れていて、香りが高くてとても甘いマンゴーだった。りんご、ミカンと比べるとマンゴーは倍額くらいするがおいしい。日本の柿も出ていた。
お次は衣類のセクション。中国から入ってくるのだろう。アジアではお馴染の安そうな洋服がたくさん入ってきている。今頃ではアジアのみならずヨーロッパの中華ショップ、南米、アフリカでもこういうメイド・イン・チャイナの洋服を扱う店がある。中国の製品は本当に世界中にあふれている。それにしても食堂はどこにあるのだろうか。衣類セクションに入ってすっかり食べ物が姿を消してしまい、お昼ご飯を食べられないのではないかと心配しはじめた頃、昼時で店でお昼ご飯を食べている女性がいた。彼女に聞くともっと奥で買ってきたという。衣類セクションの奥が加工食品売り場になっていたのだ。
加工食品はヨー、ソーセージ、板状になった干し肉を売る店と焼いた豚や鶏を売る店とピーナツや豆など乾物を売る店などがあった。
魚醗酵食品やソーセージを食べさせてもらいたいなぁと歩いていたら、丁度そういう食品を置いている食堂が見つかった。素晴しい!ここでお惣菜数品とカオニャオ(もち米)とペプシを注文してお昼ご飯とした。全部でKip29000=US$3.48。レストランで食べるよりも多いくらいの分量なのに安いのはさすがに市場だ。更に魅力的なナム・ワーンの店も見つかった。昼ねしている美人女将を起こしてここで食後のデザート。一杯Kip3000=US$0.36で具も多いしココナッツミルクもたっぷり。ビエンチャン滞在中に食べたナム・ワーンのナンバーワンがここだった。
いやー、市場は面白い。売っているものもさることながら市場で働いている人たちの会話(内容はもちろんわからないけど)から聞こえる歓声やしぐさ、食堂のお母さんとのやり取りから感じる国民性など生のラオスに触れられるのが魅力だ。それにしてもラオスの食文化は口に合う。とても辛い食べ物も多いが、発酵食品から旨味を出しているのでとても深い味わいになっているのが気に入った。
昼間の市場見学に味をしめた私達は、今後は夜のナイトフードマーケットに夕食を求めにでかけた。ナイトフードマーケットは中心部のはずれ、Khoun
Boulom Rd.手前の右手に夜だけ出る。ほんの50mくらいの路地の両脇に20軒くらいの屋台が並ぶ小規模なマーケットだが主に地元の人が買いに来ていて並ぶ惣菜はラオス料理ばかり。今日は第一回目なので新人らしく炭火焼のスペアリブ(Kip5000=US$0.6)のみで終了とした。ここでは惣菜はビニール袋に入れて売るので、器のない私達には食べられないと思ったからだった。翌日、宿の主人に聞いたら器を貸してくれるというので翌日からここで惣菜を買って宿で食べることにした。こうして夕食のコストがおかず3品とカオニャオでKip12000〜15000=US$1.44〜1.8まで下がった。こんなにおいしくて、こんなに量が多いのにこの値段。ナイトマーケット通いが止まらなくなったのは言うまでもない。
豚串焼き一本じゃ足りないのでHengboun Rd.沿いの麺屋でカオ・ビャック・センとビール。仕上げに夜だけ出てくるデザート屋台でココナッツミルク風味のお米蒸し菓子(どれでも一個Kip1000=US$0.12)を買って部屋でワインと一緒に楽しんだ。あー、ラオス、極楽生活だ。
※食べた物の詳しい写真は「本日の献立(東南アジア〜ラオス)」から11月2日の項目をクリックしてご覧ください。
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