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2010.10.02
旅人の休養地、チェラティン
ロンリープラネットではチェラティンを「ミュージシャンやアーティストなどこの地を気に入って住みついてしまった人がいるような町」と表現している。中南米にもこういう表現をされている町があり、大抵は葉っぱをやる人が集まっているという実態を聞いたりするものだからどうにも今まで避けてきた。
しかし、今回は通り途でもあるため一泊くらいしてみようかと立ち寄ることにしたのだった。カパス島からボートに乗ってマレー半島のマランという町に渡り、そこからバスで一度クアラ・トレンガヌまで戻ってからチェラティンに行く予定だったが、ボートで一緒になったイギリス人カップルが同じくチェラティンまでタクシーをチャーターしていて一人MYR40(=US$12.8)で一緒にいかないかと誘いを受け、あれよあれよという間に楽してチェラティンの目的の宿まで到達してしまった。
チェラティンは国道から半円形にループするメインストリート沿いにレストランと土産物屋と宿が点々とある海沿いの町だった。宿にチェックインしてメインストリートを歩いてみたが、想像していたヒッピーっぽい人がカフェでコーヒーをすすっている図とか、ビーチの切り株に座ってギターを引いているドレッドヘアーとかぜーんぜんいない。というか人っ子一人いない静かな静かな所だった。
宿はマレー半島東海岸側で今回宿泊した中では最安値なのに一番いい設備だった。目の前にはお母さんの手作り食堂があってリーズナブルなローカルフードを出してくれる。ここでの食事にはちょっと変わったハーブ類がたっぷりついてくるので野菜不足にもならない。宿にはキッチンもあるので長期滞在するなら、バスで近くの町まで出かけてスーパーで食材調達してくれば安くて快適な自炊生活も可能だった。
海は非常に遠浅で、かつ汚れていて入る気にはなれないが、それ故に人が少なく宿が安くてのんびりできると言う事になっている。丁度週末をこの町で過すことになったのでわかったのだが、週末はマレーシア人のバイクのツーリングチームや、ドライブの家族連れがやってきて思ったよりずっと賑やかになった。
ビーチ。海に入っている人もいるが・・・。 |
週末のレストランはツーリングの若者で一杯だった。 |
なぜかイタリアのミラノでお世話になったスーパ「エッセルンガ」の袋をこんな所で目撃。中国製品の横流しだろうなぁ。 |
ビーチの右手にキャンプ場があるらしい。誤ってビーチ沿いからキャンプ場に向かおうとしたキャンピングカーのタイヤが埋まってしまった。国からこの車を持って来たヨーロピアンは頭を抱えていた。 |
色んな状況を考えても、ここは忙しかった旅に疲れた人の休養場所としてまことにぴったりな場所だった。実際、この時に同じ宿に宿泊することになった男性は、クアラ・トレンガヌでも同じ宿だったんだけど、ずっと2〜3日おきに移動を続けていてチェラティンでは酒を飲みながら1週間くらい休養したいと言っていた。今、彼のシャレーのベランダにはびっしりと酒が並んでいて、どうやら思いを果たしているようだった。
ってなことで、チェラティンは思っていたようなヒッピーの町ではなく健全に正しくゆったりできる場所だったのだ。
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