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2009.10.06
センポルナの町に長期滞在するか?
マレーシア・サバ州の南東にあるセンポルナはダイバーに有名なシパダン島などへのゲートウェイとなる町である。しかし、お金持ちの観光客の多くは直接マブール島やマタキング島などにあるリゾートホテルに行ってしまうので、多くの観光客が通過するにもかかわらず町は昔ながらの漁村の面影を多分に残していた。
この町には長期滞在し得るのだろうか?
10月末にコタキナバルから出るフライトチケットを持っている私達にとって、残りの期間をセンポルナかコタキナバルで滞在することになる。2都市の滞在期間配分をどうするかが一番気になっていた。
海は想像した通り、あまり美しくはなかった。生活区域になっている海というのはどうしても汚れてしまうものだが、ここも例外ではなかった。だから、この町に滞在していてちょっと気が向いたら海に泳ぎに行くというわけにはいかない。
旅行者にとっての町は5ブロック四方くらいに集約されている。そこにはダイビングやシュノーケリングツアーを扱うダイブショップ、インド系・中華系の食堂、ネットカフェ、1軒のスーパーと多くのミニスーパーがあるが、お店を見回って楽しむには規模が小さい。
海沿いで空気がよくてのどかな雰囲気はいいんだけど、今一つ決めてに欠けるなぁ。という気分になる町だった。
観光客は誰も泳いでいない |
大きめのスーパーが1軒ある |
スーパーで見つけた日本語表示の缶詰 |
午後3時過ぎの市場は夕飯の買い物客で込み合っていた。 |
お昼ご飯を食べてから市場に向かった。マレーシアの前にいた国はクロアチアだった。魚市場は朝一番で混んで昼過ぎには閉まるというのが常識だった国なので、午後もにぎわうボルネオの魚市場はいまだに不思議な気がした。相変わらず素敵にフレッシュな魚達はコタキナバルと同じだが、加えてここにはウニと豊富な貝類があった。おそらく巨大な貝なのだろう既に剥き身にされているのだが、まだウニュウニュと動いている。これらをさっと湯がいてワサビ醤油で食べたらおいしいだろうなぁ。もしキッチンが使える宿があったら、この町に滞在する決め手になっただろう。
エイだろうか、鮮やかな豹柄 |
中央の貝は殻はどんなに大きかったろうか |
ウニは目の前で剥いてこんな風にコップに入って売られている |
この貝が一番おいしそうだった |
町見学でセンポルナに滞在する決め手を探せなかったものの、実はもう一つ他の旅行者から耳寄りな情報を入手していた。センポルナからボートで10分ほど洋上に出た海の上にシンガマタという水上コテージがあるのだそうだが、ここにドミトリーがあるというのだ。事前の調べではドミトリー宿泊、3食付で一人RM40=\1200だった。
部屋から一歩出ると素敵な海が広がっていて、暑くなったら目の前の海にザブーンと入れる。そんな水上コテージ生活っていうのは今まで超高級リゾートしか知らなかったので、シンガマタは非常に魅力的だった。RM40というのも悪くないが、コタキナバルのドミトリーで盗難未遂に出会った私達はどうにもフィリピン近くのドミトリーに長く滞在するのが危険な予感がしていてひっかかる。因みにシンガマタで個室にすると一人一泊RM60=\1800になるが、そこまで予算をかける気にはなれなかった。
それでも、センポルナの町を見て滞在の決め手に欠けるので、一人一泊RM40のシンガマタでもいいかと思いつつセンポルナにあるシンガマタの事務所を訪ねた。すると、若い女性が「ただいま、プロモーション中につきドミトリー一人一泊RM30にします」と言うではないか。それでは1週間以上滞在するので一人RM80=\2400の日帰りシュノーケリング1回もおまけにつけてくれるというのはどうだろうか、と持ちかけるとマネージャー不在なので即答できない、後でまた来てくれという話になった。
数時間してマネージャーの女性が戻ってきた頃合を見計らって再び事務所を訪ねた。事務所はSeafest
Hotelの道をはさんで向かいにあり、何と今夜の宿泊場所の玄関を出て右手に角を曲がってすぐにあるだった。
大柄の中華系女性マネージャーは既に部下の女性から私達の要求を聞いていたので、有無を言わせぬ態度で「無料シュノーケリングツアーをつけるのは無理だが、そのかわり一人一泊RM30で個室に入れてあげる」という条件を出してきた。彼女にしたら入ってくる収入を削減されるのは困るが、部屋のアップグレードなら目をつぶるというスタンスだ。ドミトリーが不安だった私達には願ったりの条件だ。水上コテージの周辺のシュノーケリングで満足すればツアーに行かなくてもいいかもしれないしね。私達は私達で出て行くお金を削減する算段をしながら、お互いに握手して交渉成立。
ということで、センポルナの洋上のシンガマタに少なくとも1週間の滞在をすることに決めた。気が向いた時に泳げるという環境は、少なくともコタキナバルでは得られない。同様の予算で思いっきりリゾート気分になれるシンガマタ滞在はなかなか楽しくなりそうだった。
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