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2009.10.05
セピロックで出会った虫たち
今日でセピロックともお別れだ。短い間だったが、様々なお猿さんにも会えたし、いい感じの宿主にも会えたし実りが多い滞在だった。で、忘れちゃいけないのが、ここで出会ったな虫たち。私は特に虫好きというわけではないのだが、ここじゃなきゃ出会えなかっただろう彼らを記念に紹介しておきたい。
これはヒル君。オランウータン・リハビリテーション・センター内のバードトレイルを歩いていると上から降ってきてくれる。同行の日本人旅行者いわく、彼らは熱探知機を持っていて熱を持つ生物、つまり血が吸える対象に向かって飛んでくるんだそうだ。吸い付く歯がトレッキングパンツじゃ噛めないようで、かすかにひっついてくるのだが、指ではじくとすぐに取れる。綿などの天然素材にはしっかりと食いつくので森に入る時はナイロンっぽい生地がいいんだと教えてくれた。
夜、宿のシャワーブースにいた名前がわからないこの虫は、細部に至るまで枝としか見えない。しかし、ちょっとつついてみると細かく足や首を動かして枝ではないことがわかった。
羽が枯葉そっくりな蝶はキナバル山で見たのだが、足の途中にぎざぎざと枯葉のようなカフスがついたこの洒落た虫は初めて。
最後に見たのが、出発する日の朝に何気なく目の前を通過していった巨大なムカデ。これだけ大きいと気持ち悪いを通り越してゴージャスとさえ言える。ピカーッと黒く輝くボディーと対照的に真っ赤な百の足を持ち、その足がささささーっと波うちながら前に進んでいく。襟元から入られたらとか想像してはいけない。あくまでも距離をもってお付き合いするならば、その姿をいつまでも見ていたいと思わせる魅力があった。
そんなに深く入り込んでいないにもかかわらず、これだけの生き物に出会える。やっぱりボルネオはすごい。
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