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2011.01.16
アントン諸島へのスローボートツアー
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概要 |
サムイ島から西30kmほどに浮かぶ42の島からなるアントン諸島国立公園をボートで訪れ、ハイキング、カヤッキング、スノーケリングなどを楽しむツアー。街中の旅行代理店を通じてツアー申し込みが可能。スピードボートとスローボートがありスピードボートは諸島北部でのシュノーケリングが項目として増える。いずれも宿からの送迎、ボート、朝・昼食、スノーケリングマスク、道中のソフトドリンク、ガイド付き、国立公園入場料込み。私たちはスローボートで行うツアー3社からSamui
Island Tourを選択。しっかりして明るいガイド3人がつき、スケジュールと案内がちゃんとして、ガイドの目が行き届いて、食事も豊富で(内容はまぁまぁ)、楽しい一日を過せた。 |
値段 |
いずれの会社もカヤックなしのスローボートツアー1300バーツ(3575円)、カヤック付きスローボートツアー1850バーツ(5088円)。天候がよくない日々のせいか1300バーツのツアーは1100に、1850バーツのツアーは1300バーツまで下げると言われた。 |
携行 |
水着、タオル、日焼け止め、サンダルを履いて行くはずだがハイキング用にあるとよいのがトレッキングシューズ、多少のお金 |
特徴 |
様々な楽しみ方のできるツアーだが、他にない点としてはWua Talap島のビューポイントから見渡せる島々が美しい海に点在する風景だろう。往復で1時間はかかるハイキングで道中はずっと急斜面、最後の20mくらいはライムストーンの上をよじのぼることになる。翌日の筋肉痛は必須な場所だが私としてはここがツアーのハイライト。満足感が高かった。 |
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一昨日から検討していたアントン諸島へのツアーはSamui Island Tourという会社を使う事にした。一番近い代理店が扱っていたことと、値引きをしてくれたのが理由で、更に3社のうちのこの会社がおすすめだと代理店の女性が言ったのが決めてになった。どの会社も同じ内容で同じ値段なのだから、こうでもしないと決まらない。
迎えにきてくれた車は高級な感じのバンでそれだけで私たちは気分が舞い上がった。既に待機しているフェリーに乗り込むとすぐにクロワッサンのようなパンとバナナとコーヒー、紅茶などで朝食。続々と乗客が町のあちこちから集められているが、このツアーの客だけでも50人くらいいるので10台程の車が集客に回ってきたことになる。ツアーは島に仕事を生み出している。
同じテーブルについたのはトルコ系オーストラリア人の若い夫婦ハスとアイシャ、バンコクから来たタイ人姉妹のジャーとジョイ、国籍はわからないけど英語圏の男性クリスだった。ジャーとジョイと私たちはカヤックなし、あとの3人はカヤック組。乗船の際に胸元に赤いテープを張られるので誰がカヤック組かは一目でわかるようになっていた。見渡すと8割くらいが赤いテープを胸に張っている。代理店がかなりの割引をしているからカヤック組が多いのもうなずけた。全員が揃うとガイドから今日の日程と注意事項の説明があった。冗談混じりながも環境に配慮した注意なども含まれていて、もしかしてマレーシアのツアーよりもレベルが高い?とも思われた。
早速朝食。 |
テーブルにはほぼ満席で盛況だった。 |
ゆっくりでわかりやすい英語の説明 |
島までしばしクルーズ。3階デッキにはクッションがあり寛げる。 |
島までの1時間半は同じ席になった人たちとのおしゃべりタイム。今、オーストラリアでは1998年に日本で放映されていた「料理の鉄人」が放送されているそうで、ハスとアイシャはもうこの番組の大ファンなんだそうだ。この話にクリスも乗って来て「アイアン・シェフ(料理の鉄人)は本当にすごい」とみんな絶賛。SUSHIを始めジャパニーズフードの人気ということもあるだろうが、鉄人の知恵、技術、発想の素晴らしさが世界の認める所となっているのは日本人としては嬉しい限りだった。
前方にアントン諸島が見えてくるようになるとカヤックチームへの説明と準備開始だ。最初に上陸するKo
Mae Ko近くになるとカヤックチームが次々と海に出てくる。説明のためにまとまっている為にガイドと紐でつながれているのが、鵜飼いの鵜のように見えていた。
とても近距離のたくさんの島が浮かぶアントン諸島の風景 |
鵜飼いの鵜。振り返っているカップルがハスとアイシャだ。 |
ボート居残り組は島までしばし観光。 |
あっちでもこっちでも撮影する。 |
実は撮影したかったのはこちらのカップルの背中のタトゥー。 |
島まではロングテイルボートに乗り換える。 |
Ko Mae Koは10分ほど階段を上がった所から内陸の湖を見学できる。湖といっても地中の細いトンネルで海とつながっているために内部は海水なのだそうだ。高い場所から湖の全貌を見てから、湖面近くに下りてライムストーンの壁を通って最初のビーチに戻ってくるという周遊コースになっていて全部で30分もあれば歩ける。ライムストーンは柔らかい岩で、雨に浸食されてトゲのような形に岩が残るという性質がある。ライムストーンのトゲトゲした岩山の景観を楽しむという場所を今まで2ヶ所訪れたことがある。1つはマダガスカルのツィンギー、もう1つは中国雲南省のシーリン石林。Ko
Mae Koのライムストーンはこの2ヶ所ほどには特徴がないが、ここの42もある無人島の中には面白い形状になっているものもあるんじゃないかと興味をそそられた。
上陸した場所にはちょっとした飲み物やスナックを売るカフェがあり、小さなビーチで泳げるようになっていた。旅行代理店の人の「ツアー中にお金は全くいりません」という言葉を信じて一銭も持って来なかったので、残りの時間は海水浴と日光浴を楽しむことにした。サムイ島のチャウエンビーチと比べると海の水もきれいで気持がいい。
12時頃に再び船に戻ると、ランチが用意されていた。とても量が多いしデザートのフルーツもついているのは嬉しいのだが、とにかくスパイスを取り去っているので拍子抜けな味になっている。スパイスが苦手なお客さんに配慮しているのだろうが、スパイスがない変わりに甘味を強くしているようで、甘くて甘くてあまり食べられなかった。
他のお客さんはと見ると、白人さんってのはとても極端な人が多い。ある人はベジタリアンなのかご飯とフルーツだけ。かと思うとある人は肉だけ更に盛ってもらっている。偏り過ぎな気がするのだが。日本の給食教育は確かに偏食をなくしていると思った。
午後からは、もう一つのウアタラップ島Ko Wua Talapを訪れる。ここの2時間はフリータイムだ。カヤック組は更なるカヤック、往復徒歩40分で鍾乳洞見学、往復徒歩1時間で展望台までのハイキング、スノーケリングマスクを借りてもいいし、何もせずにビーチに寝っ転がっているのも自由。私はこのツアーのパンフレットを見た時から今日のハイライトはここの展望台だと決めていた。問題はクロックスしか持っていないので、それで行けるかどうかということだったが、とりあえず行ける所まで行ってみようと早速、展望台までの道を歩いて行ったのだった。
山の中に伸びるけもの道のような細い上り道には、ずっと手すり用のロープが用意されているので助かった。初っ端からかなりハードな上り坂でたった450mの道のりとはわかっているのだが「まだ着かないのかなぁ」とすぐに考えてしまう。展望ポイントは全部で4ヶ所あるのだが、3ヶ所目を過ぎてあと20m程という所はトゲトゲになったライムストーンの岩山の上を歩くというかよじ登る事になっていた。ひえー。これは激しい。私、40代半ばで足元はクロックス風サンダルなんですけど。
ハイキングコース入口 |
最初っからがれきの中の山道 |
第一展望ポイント |
第二展望ポイント |
最後の上りはこの岩山をよじ登る |
ロープがなかったら絶対無理な場所。 |
もう、やけになりながらたどり着いた一番高い場所からの眺めは、まさに息を飲む絶景に思えた。これを見ずしてアントン諸島を語るなかれと言いたい気分になったのは、見えている景色が美しいのが半分、ここまでこんなに苦労したのだからという気持が半分あるな。だって、こうやってあらためて写真を見ると薄曇りでぼんやりして、それほど素晴らしくは見えないもの。でも、この展望台に立った時は久しぶりに感動のスポットに立ったって気持が強かった。あのハイキングがそういう気持ちにさせてくれる。そういう意味においても行ってみる価値ありの場所だ。
下りは上りよりも楽とはいうものの、だんだん足ががくがくしてきてロープに頼ることが多くなってきた。お陰で翌日から足のみならず腕も筋肉痛にみまわれている。
もう少しで麓という時にがさがさと頭上に現れたのがこのお猿ちゃんだった。もしかしたら誰か観光客がエサをあげるので出てくるようになったのかもしれない。この島のお猿ちゃんはとても可愛い顔でマレーシアのティオマン島にいたヤクザ猿とは大違いだった。ヤクザ猿は目が合うと「オラー、何見とんじゃ」と威嚇してくるのだ。
2時間のうちたっぷり1時間をハイキングに費やして、汗だくで疲労困憊。鍾乳洞には行かずに残りの時間はビーチでゆっくり過した。スノーケリングマスクを借りて珊瑚礁のあるという場所まで泳いでみたのだが、まだ波がある季節でとにかく透明度が低い。珊瑚礁もあまり見えないし魚もそれほどおらず、さっさと浜にあがって休憩した。白いパウダリーな砂浜、ヤシの木にそよぐ風、季節がよければ透明度が高いだろう海。まさに南国の楽園という島だった。レオナルド・デカプリオ主演映画「ザ・ビーチ」のロケ地は大陸西側のピーピー島の近くにあるのだが、原作の小説の舞台はこの島だとかガイドが言っていた。確かにザ・ビーチの世界やサバイバーのロケ地になりそうな場所だ。とはいえ、この島には国立公園の管理事務所もあり、シャワーやトイレ、レストランもあり、常設テントでの宿泊もできるようになっている。ここに一泊というのもなかなかいい。
午後3時15分からロングテイルボートでフェリーに戻り、帰りは潮の流れの関係か2時間かかってサムイ島に到着した。船酔いしそうな人にガイドがタブレットを配って歩いていたが、私たちはハイキングの疲れもあってぐっすり眠ってしまい船酔い知らずだった。まぁ、そんなに揺れたわけでもないと思うが。
こうして丸一日のツアーが終了。私が大好きな「ハイキングして汗をかき、そのまま海にザブンと入る」というイベントがあるツアーだったので満足度が高かった。
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