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2011.01.31
サミティベート病院で人間ドック
会社を離れて数年、そういえば最近メディカルチェックを全然受けてなかったなぁとはたと気付いた私たちは、日頃の食生活を振り返ってにわかに自分たちの健康状態が気になってきたのだった。
そういえばタイのバンコクではホテル並みのサービスをする病院があって、日本人も多く人間ドックに訪れているという話を聞いたことがある。さっそくネットで調べてみると病院のホームページには日本語版もあり日本人相談窓口を設けている場所もあった。中でも老舗のバンコク病院とサミティベート病院が日本人の利用が多いようで、公共の交通機関でも行きやすく設備がより新しそうなサミティベート病院で人間ドックを受けることに決めた。
まずは事前下見で病院を訪れた。本館の1階の目立つ場所に「日本人相談窓口」と書かれたコーナーがあって人間ドックについて訪ねると、隣のビルの3階が受付だと教えてくれた。
隣のビルの3階の健康センターに入ると、早速、担当の日本人女性を呼んでくれて、まるで日本にいるかのようにスムーズに説明を受ける事ができた。噂にたがわずゆったりとしたロビーは、明るく落ち着いてちょっとしたホテルのような雰囲気だった。初診なので診察券を作る申請用紙、問診票、検便容器、メニュー表を受け取って帰る事になった。メニュー表には一般セットが3種類(6500バーツ、10000バーツ、13000バーツ)、女性セットが2種類(6500バーツ、13000バーツ)、各種オプション(胃のバリウム検査など)の説明があり、検査当日の2日前までに、どの内容の健康診断を行うかを電話で報告すればよいことになっていた。
当日は午前9時開始に予約を入れておいた。宿で便を取りタクシーで病院へ。余裕を見て1時間半前の7時半に宿を出たのだが、それでもバンコクの朝のラッシュアワーに巻き込まれ1時間が経過。病院まであと500mというところでタクシーを降りて徒歩で病院へと向かった。バンコクの渋滞はアポイントがある時には本当にいらいらする。
9時には20分間があったが健康センターの受付に行くとすぐに処理を始めてくれた。診察券を作って、今日のメニューの説明があり、あとはもう日本語が話せるスタッフ(メインの担当者は日本人)がかわるがわるやってきては「次はどこそこの検査です」と所定の場所に連れて行ってくれる。
連れて行ってくれた先で問診が必要な場合は、スタッフが全て日本語に通訳してくれた。レントゲンや身体検査など説明があまりいらない場所では、担当医が簡単な日本語の単語を話せて「はい、ここ、顎、乗せて」などと言ってくれる。途中で順番待ちするロビーには、日本語の新聞や週刊誌が置いてあり、飲食禁止の検査項目が終了した人は、ロビーにあるお茶やコーヒーやサンドイッチをつまめるようになっていた。平日ということもありすぐに名前を呼ばれて検査に行かなくてはいけない。週刊誌を読みながらもっとお茶でも飲んでいたいなぁと思うくらいに居心地がよかった。
私は女性専用のコースを受けて乳がん検査や子宮関連の検査があったのだが、レントゲン医以外は全て女医さんだったし、日本での集団検診とは異なり、個室で丁寧に検査してくれるのが感じがいい。
11時過ぎに全ての検査が終了し、最終的に今回の検査結果をもとに医師と最後の問診を行った。心電図や超音波や様々な数値から健康体の範囲からはずれそうになっている、あるいははずれている箇所についての説明と、日常生活で気を付けるべき事の説明があり、更に検査が必要な場合は午後の時間を使って専門の部署へ案内してくれて、その日のうちに検査を進める事もできるようだった。
私達も何点か気になる場所があったのだが、あまりにスムーズに次の部署に案内されるのも抵抗があったので、今回はこのまま経過観察する事にして終了した。ただし、今、問題視されている場所について、もっと悪化して手術をしなければならなくなった場合の費用について知りたかったで、その旨を告げると、本館の日本人専用窓口に連絡してくれて、そちらで引き続き話しができるように計らってくれた。
今回の人間ドックセットの中には最後に院内のレストランで食事する際に使える100バーツ分のバウチャーも付いてきた。検査の後に本館地下のレストランに行ってみると、きれいなフードコートがあって、タイ料理、和食、中華、西洋料理などのコーナーから好きな物を選べるビュッフェ形式になっていた。
私たちは120バーツの鮭のソテー和定食にした。いつもタイ料理ばかりだったので味噌汁が嬉しい。ここもまた、高級な感じのする場所だった。
今日結果が出なかった血液検査の結果については、日本の自宅に郵送してもらうことになっている。全体的にとてもシステマチックにスムーズに事が運ぶように考えられているし、設備も整っているし、日本人スタッフや日本語が話せる女医さんもいて、何もかも安心してお任せできた。超音波検査も1つ1つの臓器の映像をCDに焼いて渡してくれたし、とても丁寧に診てもらったという感想を持った。ただし、あまりにスムーズに事が運んで、貧乏性の私としては、悪い箇所が見つかっても、そのまま「ああ、そうですか」と次の部署の検査を受ける気にはなれなかった。何だか、そのまま入院、手術と簡単に言われてしまいそうな気がしたからだ。経過観察と言われた場所については、また別の国の病院で再度検査してみたいと思う。
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