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2009.08.31
首都ザグレブの様子
クロアチア:ザグレブ

 クロアチア最後の町にして首都のザグレブにやってきた。

 到着した日は雨。ほんの数日前までビーチで水着で肌を焼いていたのが嘘のように寒く、暗く、陰惨な天気で同じ国内で移動したとは思えない、というのがザグレブの第一印象だった。

 明けて翌日の昨日の午後から天気が回復し、太陽が顔をのぞかせると、町はそんなに不機嫌にも見えなくなり、すっかり晴れた今日の午後には観光でもしてみようかという気分にさせる爽やかな空気が漂っていた。宿は観光の見所になっている旧市街から徒歩圏内。ガイドブックとにらめっこして、見所を網羅した散策コースを作成。まずはヴァージンマリーのカテドラルがある広場までだ。
 
Trg Nikole Sublca Zrinjskogはとても気持ちのいい公園、Trg Josipa Jelacicaは旧市街への入り口となる華やかな広場。
 
途中でドイツからやってきた販売促進用の変わった車を発見。さすが首都。初々しい新婚カップルが写真撮影。わ、若い!
  
ヴァージンマリーのカテドラルとその周辺。今までローマ遺跡が残る町並みが多かったクロアチアもここに来て一辺した感じ。

 旧市街の始まりである広場からカテドラルへは坂道を登っていく。町ががくっと一段上がったような作りになっているのだ。カテドラルの西側にある市場は本当に市民のための食材市場で、内陸とはいえ魚の鮮度がとてもいいのに驚かされた。値段も相変わらず肉より安い。

 でも、今まで体験してきたクロアチアの市場に比べると観光客ずれしているというか、人が少し悪くなってきたと思われる出来事が2つあった。昨日、まだ天気が曇り空の時に青空市場で桃を買おうとした。人が良さそうだと思って話しかけた兄ちゃんはとんでもない意地悪野郎で1kgまとめ買いじゃないと売らないと強気に出てきたので、「じゃぁいらない」と言って彼が見える所で500g買って見せてあげた。別の店でオレンジを買おうとして値段を確認したら表示してある金額は私が手に持っているのではなく、もっと小さくてちょっと腐りかけの方の値段で本当はもっと高いと言われたので買うのを拒否。後にスーパーの方が良心的な値段で品質が良いのが見つかった。こういう事は、いままでクロアチアでは体験してこなかったのにねぇ。ザグレブに来て天気も人も悪くなったなぁと昨日は思っていた。この後、ザグレブ滞在中に何度も市場に通ううちに英語が上手で感じのいい主人の店などもあって、一概には判断できないとわかったけどね。
 

 市場のそのまた西側にはカフェがずらりと軒ではなくパラソルを連ねる通りになっている。お茶好きのクロアチア人は朝、昼、夜といつ見てもカフェでおしゃべりを楽しむが、ここも例外ではないようだ。

 このカフェ通りから更に西に進んでいこう。

 大きな通りへと渡る細い坂道の路地は洒落た街灯が壁から突き出ていて小粋な雰囲気を出している。坂を登りきった通りを渡って更に左に坂道を上って行くと、ここで1731年に大火災があった時に焼け残った事から民間信仰が始まったという聖母子像の絵画が祭られている場所があった。

 石積みの門にくり貫かれた洞窟に絵画が飾られている場所の前にはベンチが数列置いてあって、地元の人が祈りを捧げている。「大火事でも焼け残ったのだから、この絵画には特別な力があるに違いない」と信じる気持ちは西洋東洋の区別なく、またキリスト教や仏教の区別なく、人として素朴に理解できる姿だった。

 

 この場所から先にはカラフルな屋根の教会St Mrk's Churchやいくつかの美術館があった。中でも心を魅かれたのはクロアチアのナイーブアート美術館のRabuzin氏の作品だった。素朴ながらも美しい色使いと優しいタッチが何とも心地よい。氏の作品は日本の宝塚劇場の緞帳にも採用されているそうだ。

 これら美術館のある通りを南下していくと、今いる上の段の世界と下の段の世界を結ぶフニクラのある場所に出る。

 朝登ってきた教会側に比べると、こちらは傾斜がきつい。登ってくるのは大変なのでフニクラがあるようだった。脇には階段もあって下るのは大変ではないので足で下る。下りきった道をまっすぐ大通りまで進んで散策終了だ。

 今日のこの散策コースは、ロンプラのウォーキングコースとザグレブ市観光局が出しているおススメ散策コースともほぼかぶる。まぁ、誰が考えてもこれが一番いいコースってことになるのだが、私としての一番の決め手は、こうやってぶらぶらと散策した最後に、町で一番おいしいと言われるジェラードを食べられるという点だった。

 フニクラ脇の階段を降りてまっすぐに進むと、大通りIlicaにあたる。そこの左手にあるお菓子やさんVincekのジェラードがおいしいとガイドブックに書かれてあったことから、この散策コースを決めたといっても過言ではない。

 ロンプラの食事の解説は日本人の私達には時々承服できない事もあるけれど、このアイスの情報に限っては正しかった。今までクロアチアで食べてきたアイスの中では味が濃くて満足度が高かった。本当はケーキ類も試してみたかったなぁ。

 ということで、ザグレブの町は首都という響きにしちゃぁのんびりとした場所なのだが、これまで見てきたクロアチアの他の町に比べると都会の様相を呈した場所だった。好きか?って言われたらスプリットの旧市街なんかの方が好みだけれど、クロアチアの新しい文化がここから発信されているという息吹を感じ取れたのは良かった。


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