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2009.08.23 Vol.2
郊外のVerudela半島の美しいビーチ
午前中に旧市街の観光を済ませた私達は、午後1時過ぎに宿に戻って大急ぎで着替え、宿近くのバス停から3番のバスに乗ってVerudela半島へ向かうことにした。明日行くポレチとの比較でどちらに長く滞在するかを決める視察の意味もあった。
市バスは20分おきに走っているので結構便利だが、一回の乗車で運賃一人KN11(=220円)と東京並みに高かった。ここのバスは来る時と帰る時では異なる道を通るし、かといって巡回バスではなく番号も違ってくる。帰る時は2番で帰ることになる。
プーラの中心地からVerudela半島までは4kmのはずだが、バスは住宅地をクネクネと走り地元住民がひっきりなしに乗ったり降りたりするものだから20分もかかった。バスを降りて右手方向に人が歩いて行くので付いていくとすぐにAMBLELAとビーチに当たった。そんなに広くもなく湾になった場所に砂利ビーチがあるのだが、まず驚いたのは人の多さだった。白い砂利の上にうんじゃりと人が寝転んでいて、2人分が寝転べるスペースを探すのが一苦労だった。
どうにか場所をみつけて海に目を移すと、あらビックリ。とても美しいコバルトブルーの海が広がっていた。シュノーケリングマスクをつけて早速中に入ってみると、透明度が高いわけではない。どうやらコート・ダ・ジュールと同じようにここの砂利がこすれて海中に溶け込んでコバルトブルーになっているらしかった。入るなりすぐに足が立たなくなるくらい深くなるのだが、次の驚きは魚の多さだった。岸から3mくらいしか離れていなくて、海中に人の足がニョキニョキ生えているような場所で体長20cmくらいの尾に斑点のある魚がたくさん泳いでいるのだ。シュノーケリングマスクをつけている人が少ないので、足元に魚がうじゃうじゃいる事に気づいている人はあまりいない。この水中の光景が不思議で面白かった。
このビーチの左の方には巨大な浮き輪のような遊具が置いてあって、子供から大人までトランポリンしたりシーソーしたり遊べるようになっている。ビーチにはおいしそうなピザを出すレストランがあり、新しい設備のトイレやシャワーが無料で使えるようになっている。海はきれい、ピザはおいしそう、設備もあるし、文句なしのビーチだ。プーラいいじゃないか。
このビーチ沿いに反時計回りに遊歩道がついているので、遊歩道を歩きながらビーチ巡りをしてみることにした。今いたビーチは遠のいて見ると更に人がごっちゃりといる様子がよく見えた。ものすごい人気振りだ。しかし、ビーチから外れて次のホテル前まではぱたっと人がいなくなる。この辺りはごつごつした岩場で、ホテルの前だけコンクリートで整備されて海に入りやすくなっているような場所だった。それでも、ホテルを越えた大きな岩のふもとには、どこから入ったにしても随分な距離を泳いできている人もみられた。大きな岩の根元は海に入り込んでも奥まで見えていて、なかなか透明度が高いことがわかる。
やがて、もっと大きな岩の上に座っている人がいた(上の中で右下の写真)。仲間らしい若者が下から上がってきているので、皆泳いでここまで来たようだ。この場所は30mくらい細くえぐられた湾になっていて、遊歩道は湾にそってググッと内陸に入り込む。一番奥まった場所から左手の人が座っている岬に向けて細い道があったので、そっと歩いていってみると湾の岸辺近くまで降りて行ける道だった。
ちょっと足を滑らすと転落してしまいそうな、とても危うい道だが危険を知らせる立て札もなく、もちろん進入禁止の縄もない。こういう所は全て自己責任。危ないと判断した夫は上で待機し、私だけが下まで行ってみた。
湾の一番奥はとても浅く、そこから外に向けて急激に深くなっていくのでグラデーションがとても美しい場所だった。泳いでもいいかなと思ったのだが、外まで出た場所がどうなっているか見当もつかなかったので、見学だけして上まで戻った。先ほどの若者達は、適当な高さからドブーンと飛び込んだりしている。クロアチアのビーチは断崖絶壁も多いので、こういう飛び込みシーンは非常によく目にする。こんなに飛び込む人が多い国も珍しい。
この切れ込みからもう少し進むと、再び人がとてもうんじゃりと集まっている砂利ビーチに到着した。ブリオニBRIONIビーチというらしい。このビーチの近くに団地のようなリゾートアパートがあるためか、午後4時を過ぎたこの時間でもぞくぞくと人がやってきて、先ほど以上に場所を見つけるのが難しかった。最初のビーチがコバルトブルーだったのに対して、こちらはエメラルドグリーン。左側には飛び込みにうってつけの断崖絶壁があり、小さな洞穴もある。右側には入り組んだ岩場があって魚もちらちらと見られる。子供連れの家族にはぴったりのビーチだった。
今日一日でプーラの旧市街と郊外のビーチを巡ってみたわけだが、プーラいい。バックパッカーの宿はキッチンが使えて、市場も徒歩圏内。旧市街では夜になるといくつかコンサートイベントもあるし、お土産物屋も充実している。郊外に足を伸ばしたビーチがまた美しい。ラブ島を離れてクロアチア本土のリエカにやってきた時に、クロアチアの美しい海はもうあり得ないと思っていたのだが、イストリアの先っちょのプーラは驚くほど美しい海だったのだ。
明日ポレチに行くのだが、ポレチはどうなっているのだろう。滞在先としてプーラを上回る要素はあるのだろうか。
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