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2009.08.22
イストリア半島、どこを拠点にすべきか?
クロアチア北西部、アドリア海に逆三角形に突き出した大きな半島がイストリア半島だ。北側に面したスロベニアをちょいと飛び越えたら、そこはもうグルメの国、イタリア。トリュフだ、ポルチーニだ、オリーブオイルだと何かとイタリアの食文化の影響を色濃く受けているイストリア半島はクロアチアの中でもグルメな場所だと言われている。
そうした食文化に馴染みがあるのと地理的に近いせいで、イストリア半島には8月後半イタリア人が大挙してくるのは想像に暇がない。ということで、イストリア半島最初の町プーラでは、バックパッカー宿の8ベッドドミトリーでさえ1ベッド1泊2600円するという高騰振りになっていた。シーズン前の6月後半から7月初旬のドブロヴニクでダブルベッドの個室で3200円から始まった私達のクロアチアの旅は、動くたびに宿泊代金が上がっていき、とうとうイストリアで2人で一泊5200円(ドミトリーなのに・・・)というピークを迎えたのだった。
夏シーズン真っ盛りのイストリア半島でどこを拠点にどう動けばいいのか。Hostel
Worldというバックパッカー宿予約サイトで予約できる宿があったから、とにかくプーラに来てしまったものの悩ましかった。高いとはいえ夏なのでビーチ中心に観光を考えるとプーラ、ロヴィニ、ポレチとイストリア半島の西海岸を北上するように3都市ということになる。9月の第二土曜日のトリュフ祭りに当たるならば北部内陸のブゼットBuzetに行きたいがそれにはちと早いし、宿のお父さんにイストリア半島内陸部の素敵な写真集を見せてもらった結果、ビザンチン文化にあまり興味がない私達としては森と渓谷と点在する教会という内陸部は全部却下してビーチに集中してよし、という判断になった(写真を見せてくださった宿のお父さん、ごめんなさい)。
じゃぁ拠点はプーラにすべきか、ポレチにすべきか(ロヴィニはガイドブックにもあるようにイストリア半島の中で高騰トップランナーなので最初から却下した)。
それを判断するために、到着翌日の23日にプーラと周辺ビーチの観光、24日にポレチ日帰り観光及び安宿調査と動き、どちらに滞在するかを決定することにした。
そして、両都市とビーチに行った結果プーラを滞在の拠点に選んだ。理由はビーチと旧市街の盛り上がりと宿だ。
プーラには町から4km離れた場所にVerudela半島があり、ここにコート・ダ・ジュールを思わせるコバルトブルーの海をたたえたビーチがある。まずこれがポレチにはない魅力だった。旧市街もプーラの方が雰囲気があり、お土産物屋さんも軒数が多くて洗練されていた。今いる宿はやや不便とはいえ旧市街や市場まで徒歩圏内なのに対して、ポレチの宿は旧市街から離れた場所に集まっていて車で動いていない私達には不便だと思われたのが第三の点。ということでプーラ滞在に決定したのだった。
ここからは余談だが、拠点を決めるに当たり宿のお父さんに相談したのだが、お父さんは鼻息荒くプーラを押した。「第一に海がこんなに美しい場所はない。ポレチには人が多すぎて海はとても汚れているのだ(これは本当だった)」という理由から始まり、プーラ拠点でこんな場所にも行ける、あんな場所にも行けると先にも話した写真集を取り出してイストリア半島の魅力をたっぷり1時間くらい話してくれたのだった。
「どうにも内陸には興味がないなぁ」というと、じゃぁ海はどうだ?という。「うんうん、海はいいよ、好きだよ、たくさん行きたい!」と言うと、お父さんは「じゃぁナチュリストビーチには興味あるかい?エフカーカーFKKとも言うのだが」と切り出してきた。何?またしてもFKKか・・・。「いやFKKにはあまり興味ないのですが・・・」といっても、まぁ聞きなさいと裸生活の素晴らしさ、FKKの精神などを説いて、「実はザグレブにいる義理の弟がFKKクロアチア支部長で私もFKKなのさ。これもいい機会だ、一緒にFKKに行こうではないか!」と笑った。夫なんて顔面凍っちゃってるし、客観的な状況としては非常に面白いのだが正直に「無理です。すみません。」とお断りしたのだった。ふー、クロアチアにおけるFKKの浸透度は実に恐るべきものがあるのだ。
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