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2009.08.18
ロパール岬へのハイキングとビーチ巡り再び
クロアチア:ラブ島

 ラブ島滞在も残り僅かになってきた。当初の「ラブ島遊びつくし」計画で実行されていないのはロパール岬へのハイキングのみ。美しい海に囲まれているのに、どうしてわざわざ内陸をハイキングしなきゃならないんだという気持ちもあって、実行するのが最後になってしまった。

 今日の予定はアパートのあるムンダニエから幹線道路をロパール方面に歩いて500m程行くと、内陸に入っていく道があるはず。

 その道をたどりながらロパール岬の付け根右側のパラダイスビーチに抜ける。そこからはビーチ沿いに反時計回りに先日行っていないビーチをしらみつぶしに巡って、最後はロパール岬の中心地まで戻ってバスでお家に帰るという予定だ。

 先日ロパール岬に行った時に大変に気に入ったPodsiloビーチにもう一回行きたいという私と、そこまでは無理だろうという夫の意見が拮抗したものの、ま、行ってみて力があったら立ち寄るということで決着が着いた。

 幹線道路からMucelという黄色い看板に従って横道に入ると、辺りはすっかり農村の風景になった。ブドウが生垣になった畑には野菜が植えられ、農家の敷地の木下でポニーが草を食んでいる。海岸線ばかりに注目していたので知らなかったが、こういう牧歌的な風景もラブ島には存在するのだった。しばらく歩くと、より詳しいハイキングコースや等高線の説明をした看板があった。この看板を境にまっすぐに進む道と右手の林の中に消えていく道に分かれる。いずれもパラダイスビーチにつながる道なのだが、まっすぐ進むのが高度の高い道、右手が低い道になっているようだ。私達は高い所を歩く道を選んで進んだ。

 まっすぐに進む道はいきなり急勾配の坂になり、ずんずんと高度を上げた。農家やソベ(民宿)もなくなって森の中を進むようになった。

 森を抜けると小石が散らばる開けた場所になった。5差路くらいに道がわかれているところで、ハイキングコースの道しるべが抜けて倒れていて、どの道を進んだらいいのかわからない。1本、2本誤ったコースを進みかけては戻り、やっと正しい道を見つけることができた。目印は鉄塔だろうか。この鉄塔を越えた向こうにロパールがある。ロパール岬からもこの鉄塔が見えていたので、もうすぐだろうなぁ。

 そう思いながら歩いていると、果たして森の向こうががくっと落ち込んで下の方が青い海になっているのが見えた。なるほど、こういう場所に出てくるのか。

 

 ここからはパラダイスビーチを眼下に眺めながらビーチの湾に沿って歩く道だった。パラダイスビーチは最初にロパール岬に来た日に岸辺から眺めたが、細かい粘土質の砂の遠浅なビーチで粘土質の砂は掘ると黒い泥が出てきてあまり美しくない。岸から見る沖も濁っているように見えて素敵ではなかった。

 ところが今日、湾南部の上方から見るパラダイスビーチはその名に恥じない美しさを湛えていた。相変わらず岸に近い方は濁っているのだが沖の深めの所はとても美しい色をしていて全体の風景としては魅力的だった。岸に近い浅瀬に大勢の人が立っている。どうやら朝のエアロビクス教室をやっているようで、激しい音楽に混じって「ワン、トゥー、スリー、フォー」とインストラクターの声も聞こえてきた。


 道なりに進んでいくとふもとにキャンプ場とぶつかる。道はそのままビーチからはずれて内陸に行ってしまうのだが、そちらをたどると大回りになりそうだった。そこでキャンプ場の裏口の門に鍵がかかっていないのをいいことに、ゲートを開けて入ってキャンプ場を突き抜けてビーチに出たのだった。これが一番の近道だろう。


フリードリッヒ2世柄のアンテナってあるんですねぇ。
バイエルン出身のドイツ人?
 クロアチアのキャンプ場見学にもなって丁度良かった。パラダイスビーチのキャンプ場は木陰があり、シャワー・トイレ棟もいくつかあって、電源も用意されている。設備としてはヨーロッパ並みでヨーロピアンが不自由なくバカンスを過ごせるようになっていた。

 ただしクロアチアで出会った日本人家族で自家用車でキャンプ場を泊まり歩きながら旅している家族(ご夫婦と小学生のお子さん2人)の旦那さんは、クロアチアのキャンプ場では一日30ユーロくらい支払っているという話だったので安くない。私達が普通のアパートで一日35ユーロだというとアパートの方がいいかもしれないと言っていた。

 キャンプ場を抜けるとパラダイスビーチの右端に出てきた。右手の斜面の上の方に鉄塔が見える。おお、私達はあそこから来たのかと感慨深かった。

 相変わらずパラダイスビーチには人が多い。今は引き潮なのか広々とした砂浜で子供達が走り回っている。大人から見るとあまり美しくもないビーチだが、泥んこ遊びができるこのビーチは子供達にとっては魅力的なんだろう。
 

 私達はこのビーチは通り抜けて1つお隣のビーチに向かった。こちらはすっかり様相が異なって砂がない岩のビーチなので透明度が高く水が美しく見えるのだ。ここで昼食。朝9時から3時間近く歩いたのでお腹がぺこぺこ。ここの所ずっとお弁当はソーセージとレタスのサンドイッチなのだが、同じメニューでも景色が違うとまた旨味も違って感じられる

 ところでこの岩場は岸から30mくらい離れた所に大きな岩がある。高さ10mくらいあるだろうか。食後のお楽しみでちょっとあそこまで行ってみようということになった。岸と岩山の間はパラダイスビーチから流れてくる白鳥型のサイクルボートやら、スピードボートも往来してやや危険なのだが、夫と私で順番に一人ずつ行ってみた。水質は変わりないが、この岩山の少し手前の海中は藻と岩が入り組んでいて、格好の魚の餌場になっているようだった。今回、クロアチアで一番多くの魚が見られた場所だった。

行くべきか、行かざるべきか・・・。

次のビーチは角度がいいのか海面が素晴らしく美しい色合い。

 岩山に泳ぎに行ったりして遊んでいたら、あっという間に午後1時半。夫としては今日はゆっくりここで過ごして帰りたかったらしいのだが、もういつ来るかわからないラブ島ロパール。全部の北辺のビーチ全てを見ておきたいという私の意見が採用されて、反時計周りにビーチ伝いに岬を巡ることになった。

 私の目論見はPodsiloビーチよりも美しいビーチにめぐり合うことだった。パラダイスビーチの2つ隣のStolacビーチは色こそ美しかったが透明度が及ばない。

 Stolacビーチは入り組んだ湾、小さな岩山の飛び地、ずっと先に樹木の生えていない白茶けた岬と景色は面白かったが、私の中のPodsiloには勝てない。もっと透明度の高い水を探せ!

 とStolacビーチのすぐお隣に足を踏み入れると、おーっと久しぶりにFKKの皆さんだ。手元の地図はFKKビーチになっていないので、最近なし崩し的にFKKにしてしまったのだろう。集まった者勝ちの雰囲気だ。ということで写真取れず。

 次の小さなビーチは地図でSt Saramicと書かれた小さな岬の先のへっこみにあるビーチ。恐ろしく急な斜面を降りて苦労していったのに、海流が悪いせいかとても澱んでいるビーチだった。

 ビーチの左側に小さな洞窟があるのがちょっと面白いと、先に来ていたカップルが教えてくれたが、早々に次のビーチに向かうことにした。

 お次はSaramicビーチ。ここは地図にも記された正統派FKKだ。通常FKKビーチは行きにくい場所にあって、FKKビーチへの道も折り返さないと元に戻れないようになっているのだが、ここの場合は次のビーチに行くのに通らざるを得ない道沿いにFKKがある。

 ということで、一般の人もFKKも混じってしまっていた。

 考えたFKKの人たちは隣のビーチを正規FKKとすることに決めたようで、小さな岬を隔てて向こう側に手作りでFKKという看板を掲げていた。

 困ったのは、その先のビーチに行こうとすると新FKKビーチをつっきらないと行けない状況になっていることだった。うーむ。モロにFKKの人が集まっている中を洋服を着てつっきるのかぁ。「いっそ、私達も脱いで通ろうか?」という私の提案は夫に秒殺された。結局、水着でさえもなく洋服を着たまま小走りにFKKビーチを通り過ぎたのだった。

 そこから、割合、大きな岬の内部を越えて、最後にたどり着いたのがPodsiloだった。

 結局3回にわけて、1つのFKKビーチを除いて全てのロパール岬のビーチを見て周った結果、Podsiloが一番透明度が美しいビーチだということがわかった。

 今日の満足感は高い。もう少し早くこの結果がわかっていたら、最後に再びPodsiloだけを訪れることもできただろうが、明後日ラブ島を発つことにしているので時間がない。次回来る時がいつになるのか、その時までPodsiloが透明度を保っていられるかは不明だが、これを読んだ誰かが行ってくれたら嬉しい。



 Podsiloビーチからバス停まで、更に50分歩いて、バスに乗ってアパートまで帰って来たら午後6時半になっていた。自分達で動いている日にしてはかなり遅い帰宅だ。

 ふー、今日はよく歩いた。

 ということで、今日の夕飯用に楽しみにしていたビールをグビグビ。クロアチアでレーベンブロイが飲めるなんて幸せだ。


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