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2009.07.23
子供の気分で夏休みを満喫、クルカ国立公園
クロアチア:ヴォディチェ

 ロンリープラネットの巻頭カラー写真「クロアチアのハイライト」の10番目に掲載されているクルカ国立公園。大きな滝の手前のエメラルドグリーンの川で水着の人々がはしゃいでいる写真だ。せっかく夏ど真ん中の物価の高いクロアチアに来たのだから、これを体験せずに去るわけにはいかない。写真を見た時から絶対にクルカに行きたいと思っていた。

 クルカ国立公園へはヴォディチェからツアーが出ている。ツアーはクルカの滝から海に向かって流れる川を逆流していくクルージング。国立公園で泳いで遊んで、再びクルージングして帰ってくるというもので、ツアー料金KN250(5000円、ランチ付き)かKN200(4000円、ランチなし)。別途、国立公園入場料金KN95(1900円)がかかる。

 一方、公共の交通機関もあって
ヴォディチェ→シベニック 市バスで片道KN13(260円)
シベニック→スクラディンSkradin(国立公園へのボート出発点) 市バスで片道KN20(400円)
つまりヴォディチェから往復でKN66(1320円)で行ける。別途、国立公園入場料金KN95(1900円)がかかるのは同じだ。

 ガイドブックにもツアーを使う必要はないと書かれてあったし、私たちは当然のようにバスで行くことを選択した。シベニックからクルカに向けて10時半に出発したバスはクルカ国立公園停留所を経て午前11時丁度にスクラディンに到着した。スクラディンから無料のボートで渓谷をミニクルーズして国立公園に戻ることができるので、バスに乗っていた殆どの旅行者はスクラディンまで行ってから下車した。

 人々の行く方向に続くと、国立公園のチケット販売事務所があり、聞かされていた通り一人KN95の公園入場料金チケットを買うことになった。これには、ここから滝のある場所までのボート代金が含まれている。

 ここで初めてわかったのだが、公園は滝のある場所から更に川を遡っていく先は別途料金の公園主催のツアーに参加しなければならない。クルカ国立公園のサイトに行くと、川を遡った場所にある修道院の説明や、また別の滝が見られるポイントと、そこに到達する船のスケジュールは書いてあるものの、別途船の料金がかかるとは一言も書いていないので公園代金に含まれるのかと思っていた。川の奥まで行くとかなり時間がかかりそうなので大滝で留まって遊ぶことにしていたからいいが、無料だと思って朝早くここに来て、初めて有料だと(しかも高い)知らされたらショックだったろうなぁ。行かない予定にしておいて良かった。


公園オフィスは周囲と全く釣り合わない近代的な建物

臨時の船は大型で素敵だったけど・・・。

後ろから来たボートに追い越された。
ボートはプライベートツアーのボートだ。
 さて、ここから大滝までのボートの運航スケジュールは毎時00分発で1時間に1回と書かれていた。私たちが到着したのが午前11時でチケットを買っていたら当然船は出てしまう。後に大量の人々が積み残しされた。ここスクラディンは小さな村でそんなに見るべきものもない。12時までとうやって暇つぶししようかなぁと思っていたが、待てよともう一度係員に聞くと「繁忙期は30分に1本船を出しているのでもうそろそろ来る」と言うではないか。どーしてそういう事を看板にしてくれないのかなぁ、この国は。

 40分後にやってきた大きな船は大きくて素敵な感じだった。わいわいと皆で乗り込んで大滝までミニクルーズだ。

 ガイドブックにはこの渓谷の景色を見逃すのは惜しいから是非、ボートに乗った方がいいと書かれていたが、この渓谷は本当にちょっとしたもので大滝で下車しても良かったかもねぇと思わせるくらいの規模だった。

 しかし、渓谷を奥に進むにつれて川の色が澄んで美しいエメラルドグリーンに変わり、両脇の森が迫る中を進んでいくのはなかなか気持ちいい。途中、後ろから小型のクルーザーがやってきて楽々と私たちを抜いていったが、このクルーザーはツアー会社のクルーザー。やっぱり高いお金を支払うとちょっとはいい事があるようだ。

 船を下りて森の中をしばらく歩くと、岸辺でハンバーガーやグリルチキンや飲み物を売る店が数店並んでいて広大な木陰のテーブルと椅子に人がいっぱい、その先の草地にタオルを広げて寛ぐ人も多数で、めちゃくちゃ賑やかな事になっていた。
 

 でも、一番人が多いのは何といっても大滝が落ち込む湖だ。ガイドブックの写真で見た通りの景色にこれでもかと人が水着で寛いでいる。湖を渡って対岸に行く橋では、水に入っている家族を撮ろうとお父さんやお母さんがカメラやビデオを構えて動かない。これがまた橋の交通に渋滞を巻き起こして大混雑となっている。まさに夏真っ盛りのクロアチアがここにあった。

 大滝が落ちている滝つぼは危ないのでブイを浮かべて近づけないようになっているが、ブイから手前の岸までは入れる。岸から数メートルはトラバーチンという大理石が浅瀬を作っていて水中で座って寛げるのがいい。ただしトラバーチンの上は滑りやすいので皆サンダルを履いたままオヨビゴシで歩くことになる。トラバーチンの浅瀬の先はすぐ足が届かない程深いが、魅惑的な水の色が美しくてついつい水に入りたくなるのだった。


 とにかく暑い。ということで到着早々水に浸かってから持参したサンドイッチを頬張って準備完了だ。まずはこの湖を堪能してみる。水は冷たく暑さが一瞬にして引っ込むのが気持ちいい。子供も大人も完璧に夏休み気分になれる場所だ。

大滝の左側の小さな滝も人気

小さな滝といっても威力は凄い。脳天直撃で叫ぶ。

ブイまで泳いだ達成感を全身で表す。
というかそんなに遠くないので誰でも泳いで行ける。

誤解のないように言っておくが、これは夫ではない。
地元の悪がきらしい。

 この大滝の周囲をぐるっと周遊できる散策コースがある。湖を堪能した後は、この散策コースを歩いて見ることにした。滝の右手にある橋を渡って川に沿って登ってある地点で川を横切って再び下って滝の左側から降りてくると大体1時間半くらいかかった。視点が変わることによって変わる水の色の変化、ダイナミックな地形、清々しい水音、豊富な樹木からするかぐわしい木々の香り。歩きやすい遊歩道が作られていながらも森深い自然を満喫できるのは素晴らしかった。

 一番上の部分には水車を使った昔の暮らしを展示した無料の展示場とレストランがあり、近くの水がたまった場所には多くの魚が集まっていた。ここが折り返し点。川の反対側から大滝までじょじょに下っていくようになる。途中には先ほど飛び込みで注意された悪がきが、今度は遊泳禁止の上流で泳いでいる。小さな滝と滝の間なので危険だと思うのだが、暑い中歩いている私たちには、あんな美しい所で泳ぐ悪がきがうらやましかった。最後に全体を見渡せる展望ポイントから下の湖を見たら急に泳ぎたくなってきた。私たちも下に着いたらもう一度泳ごう。

 下に到着してアイスクリームを食べて、もう一度湖で遊んでいたら、あっという間に午後3時半になっていた。次の戻りの船は4時半だが30分おきに出ているだろうからと3時40分に船着場に戻ると、やっぱり3時55分に船が出た。

 帰りのバスは午後4時35分。バスは予定通りだった。こうしてクルカ国立公園への日帰り旅行を終えて宿に戻ったのは午後5時45分だった。たっぷりと遊んだ夏休みの一日って感じ。


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