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2009.07.11 Vol.2
騒然!国民的歌手に登場に燃えるクロアチア人
クロアチア:フバール

 昼間の大量バイエルン料理を食べて満腹のあまりばったりと昼寝して起きたら午後5時。これで今日一日が終わってしまうのはあんまりだとあさってのスプリット行きのフェリー確認をしに町へ出た。

 午後6時の町は午前中よりも人通りが多く大きな声でしゃべったり笑ったりアイスを食べたりと元気一杯な観光客ばかりで、どうやらたっぷり昼寝をしていたのは私たちだけではないようだ。

 フェリーの確認もあっという間に終わって、さてどうしようかとブラブラしていたら中央広場に面した観光案内所の前に大きなステージが設定されようとしている。すぐに観光案内所で聞いてみると今夜10時からクロアチア人ミュージシャンの無料野外コンサートが行われるという。案内所の女性から絶対に見た方がいいと勧められて、異例ながら夜に外出することになった。

 夜10時。初めてフバールの夜の町を訪れてみたが、昼間よりも更に多くの人が出ていてびっくりした。フバールは旧市街の観光と海水浴の他に充実したナイトライフがあると聞いていたものの、こんな島でこれだけ多くの人が出ているほど人気だとは思っていなかった。夕方準備中のステージには既に人垣が出来始めている。私たちも前から5列目くらいの人垣に混じってコンサートの始まりを待った。

 やがて歓声とともに迎えられたのは、白髪の優しそうな顔をした60代と思しき男性とバックバンドの面々。後でインフォメーションで聞いたのだが、彼の名前はオリバー・ドラゴエビッチOliver Dragojevic。お年寄りから若者までに今でも大人気の国民的歌手で、この後色々なクロアチア人に彼の名前を聞いて知らない人はいなかったくらい有名人だった。スプリットで生まれた彼にとってフバール島はいわば地元のようなものだから、彼自身も嬉しそうだし、聞いている観客もとても温かい声援で一体感のあるとてもいいコンサートになった。

 彼の曲調はこの辺りのダルメシアン地方の伝統的な音楽をベースにしているらしい。明るくて親しみやすいメロディーが多く、初めて聞いた私たちでもサビの部分がすぐに口ずさめる。当然周囲のクロアチア人は大声で一緒に歌って大盛り上がりだ。聞いているうちにも人は
どんどんと増えてくる。私たちの前には地元高校生らしき団体が携帯で友人を集めて列が膨らんでいった。

 1時間くらいで帰ろうと思っていたのに面白くてついつい見ていたら、曲が物静かなバラードからだんだんロック系も出てきて、熱狂する高校生が踊り狂い始めた。もう引き返すこともできない。こうして2時間に渡る無料野外コンサートを最初から最後まで見てしまった。
 

 熱狂覚めやらぬ観衆が三々五々散っていくのに混じって私たちも午前0時近くに宿に戻った。こんな時間にはもう皆寝ているだろうと思いきや、宿のテラスは宿泊している若者の出会いの場と化してにぎやかこの上ない。フバールの夜、ナイトライフ充実の噂を計らずも体験した夜だった。


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