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2009.07.03
旧市街近くの隠れ家ビーチ
クロアチア:ドブロニク

 せっかくドブロニクにいるのだから、もう一回旧市街を見ておこうとでかけたついでに、旧市街の右側にある孤立した城塞にも行って見ることにした。丘の上にある城塞への道は民家の細い路地を伝っていく場所にありややわかりにくかったが、人に聞きながら進むと行けそうな道にでてきた。

 前方から鼻息荒く「で、本当にシャワーはお湯が出るんでしょうね」ときつい表情で現地のエージェントらしき男性に尋ねながら階段を降りてくる20代前半のアジア人女性とすれ違った。もう一人の女性はだまってついていっている。どうやら日本人のようだ。OLさんの短期自由旅行という感じで長期旅行者と違ってとても美しい洋服で色白の2人だった。一体どんないきさつでそんなに鼻息が荒くなっているのか是非とも知りたい所だったのだが、入り込む余地がない緊迫感が漂っていたのでそのまま通過。いい宿が見つかるといいですね。

 さて、城塞に向かう丘を登っていると右手に小さなビーチが見えてくる。幅20mもないような民家に囲まれたビーチなのだが古い家の石壁と周囲の樹木と海のたたずまいがいい味を出していて、後であそこに行こうと決意させる魅力があった。

 城塞は最後に狭い階段を上って到着する。入り口手前から左手眼下に旧市街の城壁と赤い屋根が海側から見えて、なかなかいい展望ポイントだった。この分だと城塞の上に上がったらもっと素敵な展望が開けるに違いないと期待が高まった所で中に入ると、古びた机を前に古いラジオで音楽を聞いているじいさんが顔を上げて「はい、一人20クーナ」と手を出す。くー、やっぱり有料だったか。さっき階段をのぼりながら「この城塞から眺めを見るなら400円支払うのが上限だよね、それ以上だったら入らないで帰ろう」と話していた上限の金額だ。うーん、いい所をついてくるねぇ、おやじ(っておやじが料金決めているわけじゃないけど)。しかも、城塞に入る前にいい景色見ちゃって期待が高まっているからここでやめるわけにもいかなくなっている。なかなかストラテジックなアプローチだ。

 予想通りに中は対して見るべきものはないが、城塞の一番高いテラスからの旧市街のながめは良かった。ドブロニクの旧市街はどこから見てもかっこいい。


 城塞に来る途中に見たビーチは案外簡単に見つかって、行って見ると地元の子供達と観光客と半々くらいが来ていて結構混んでいた。

 上から見た時はとても魅力的だったのだが、実際に行って見るとビーチの部分は小石の砂利ビーチでしかも流されてきたのだろうか、地元の人が捨てたのだろうか木材の切れッ端などが散らばっていてあまり快適なビーチではなかったし、水の質も私たちがいるロパドのホテル脇のビーチの方がきれいだ。

 ということで近所のビーチに寄ってから帰ることにした。階段の上から見る水の色もこちらの方がやっぱりきれいだ。ロパドLopadは旧市街でもなくフェリー乗り場側でもなく全くの住宅街でより外に面した湾だから、こちらの方がきれいなのは当然だろう。

 うん、うん、こっちがいいねぇと近づいて行ったのだが、海に入ってみるとこちらも前回よりずっと海が濁っている。原因は確実に今日の面子だ。小学生から高校生くらいまでの50人くらいの団体が右から左へと走りまくっていて、飛び込むは、格闘技するわ、喧嘩するわで賑やかなことこの上ない。喧嘩はジャイアンみたいな体格の良い男の子がか細い男の子を押し倒して首を絞める真似をしたことから始まった。どこにでもいじめっ子はいるものだ。

 しばらく水に入ったりして喧嘩の行方も見ていたのだが、あまり進展がないし、なにより騒々しくて退散を余儀なくさせられた。今日はこれにて終了だ。


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