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2009.05.16
美術館も世界遺産もいいけど、やっぱり食い気?
ポルトガル:リスボン

 昨日一日で大方のリスボンの見所を押さえたので、今日は午前中に現代美術館Centro de Arte Moderna、Baixa地区で目を付けていたシーフードリゾットの店で昼食後、昨日歩いた地区から6km西にあるべレムという地区を観光する。べレムには世界遺産に登録されているヘロニモス修道院Monasterio dos Jeronimosとべレムの塔Torre de Belemというのがあり、ここを訪ねがてらPasteis de Belemというカフェでエッグタルトを食べるというのが目的。ロンプラのリスボンのコーナーでトップ10カフェというコラムの筆頭に来ているカフェだ。これは逃せない。

 現代美術館は地図で見ると容易に歩いて行けそうな気がしたので歩いてみると、これがずーっと上り坂。近くの公園Parque Eduardo Zに到着する頃にはヘトヘトに疲れてしまった。巨大な公園では古本市が立っていて、それに混じって手作りお菓子のお店も出ている。そんな中にカステラを見つけてしまったからもう買っちゃう。でも、今日のお昼は楽しみにしていたアワード・ウィニングのシーフードリゾット。ここは一つ我慢我慢で食べずに持ち帰ることにした。
  

 現代美術館は一人4ユーロと入場料金も安い設定だが作品もまぁそんなに驚く発見はなかった。面白かったのは2作品で、一つはやしの木を人に見立てた作品でボサボサの頭の感じが南米でであったある旅行者を髣髴とさせて私たちとしては異常に笑ってしまった。もう1つはビデオの作品で、若いロングヘアーの兄ちゃんが腰抜けなヨタヨタ歩きで緑の芝生の公園をひたすら歩いている。見ていると気が抜けるというか、もう頑張るのが嫌になるという効果をもたらしているのが芸術だなぁと感心した作品だ。

 帰りは下り坂だけどヨタヨタ歩きビデオを見てやる気を失った私たちは、さっさと地下鉄で中心地にあるレストランに向かった。最初っからこうすりゃよかったんだ。

 レストランの名前はUMAという店でBaixa地区の歩行者天国大通りの一本西側のR dos Sapateiros通り沿いのR de Santa JustaとR da Assuncaoにはさまれた場所にある。昨日の夜食べようと訪れたら昼間しかやっていないって書いてあるし、ロンプラには平日しかやっていないって書いてあるし、賞を受賞した料理を出しているにしては全くやる気ってものが感じられない店だ。今日は土曜日なのでもしかしたらやってないかもしれないと駄目もとでいってみると、これが開いているんだなぁ。ポルトガルでは土曜日は平日ということなのだろうか。全くわけがわからん。



 12時半過ぎの開いたばかりの店内は誰も客がいない。大丈夫か?
 店主がニコニコ顔で日本語メニューを持ってくる。だ、大丈夫か?

 かなりの不安がよぎったが、一人10ユーロでかなり旨いシーフードリゾットArroz de mariscoが食べられた。鍋一杯の米入りシチューの後には別皿で皿に6匹海老のソテーが出てくるから大満足だった。
 

 さてお次のべレムに向かおうとすると歩行者天国大通りR Augustaが何やら騒がしい。途中にある教会の入り口は人で溢れかえって、歩行者天国大通りでは教会内で行われているミサの模様がスピーカーで流されているし、巨大クレーンで吊ったテレビ中継車も来ていてものすごい大騒ぎっぷりに見えた。一体なにが起こっているのか?周囲の人に聞くと、今日は教会のお祭りでこれからパレードが出てくるというのだ。面白そうだと思って少し待ったのだが、人によって1時間後、2時間後、3時間後に始まるとまちまちな意見。残念ながら待っていられないとArco da Victoriaの大きなゲートをくぐってバスどおりに出た。しかし、このゲート、いつ見ても立派だなぁ。

 お祭りのせいで本来はゲート前から出るバスも全部ストップ。Cais do Sodreという駅まで200m程歩いてからバスをつかまえることができた。こういう事態になって右往左往しているのが外国人だけはなかった。現地人もどうなっているのかさっぱり把握しておらず、バス停に張り紙の1つもないので皆困っちゃったのだ。こういう所もポルトガルなんだよねー、きっと。

 路面電車でべレムに到着。世界遺産の修道院に一番近い路面電車の停車場が目的のエッグタルト屋の目の前で嫌でも誰でも目に入るようになっている。ま、まずは世界遺産といきましょう。修道院はやたらに横に長い建物で1枚の写真におさめるのが難しい場所なので横3分割でご紹介する。うーむ、全く感じが伝わらないなぁ。

 昨日見てきた旧市街の雰囲気に比べると、こちらは修道院がこざっぱりと白くて緑の芝生が広々しているせいか別の町に来たかのような印象がある。修道院の中央にある入り口のファサードも立派で、美しく光り輝いていた。

 入場無料の教会には団体観光客がぞくぞくと飲み込まれていく。私たちも飲み込まれてみると、中はとーんと天井が高くて大きな柱が垂れ下がるように地面に届いていた。かなり上方から日の光が入るので内部は思ったよりもずっと明るかった。

 そして、ここには何とポルトガル全盛期のスーパースター、バスコ・ダ・ガマのお墓がある。バスコ・ダ・ガマですよ、バスコ・ダ・ガマ。よもや実在しているとは。いや、あまりに遠くてあまりに非現実的で日本の田舎で教科書見ても現実とは思えなかったんだけど、本当だったのねぇ。

 修道院を背にして海に向かってまっすぐ進んでいくとPadrao dos Descobrimentos(偉大なる先駆者ヘンリーの死後500年を記念して1960年に建てられたモニュメント)がある。人物の先頭がヘンリー、そして2番目に来ているのがバスコ・ダ・ガマだそうだ。2番目って、ちょっと腰低く拝んでる人かなぁ。こういうのはガイドさんがいないとよくわからない。

 モニュメントを1枚の写真におさめるには相当離れなくちゃならないほど大きな建造物だった。でもこれは世界遺産ではない。




 べレムにあるもう1つの世界遺産はこのモニュメントから700mくらい海岸沿いを西に行った海沿いにあるTorre de Belem。1515年にリスボンのハーバーの入り口警護の目的で建てられたものだそうだ。

 にしちゃぁ大分きれいなんだけど、よっぽど洗った?


 べレムはこの3つが見所なんだけど1つ1つが1km近く離れているので3つ見て修道院に戻ってきただけで物凄く疲れる。そうそう、疲れた時は甘い物。ってなわけで、Pasteis de Belemへ。スムーズな流れだ。

 町中ではエッグタルト1つ1ユーロが相場なのにここでは1.8ユーロする。倍とはいかないけどやや大きめのエッグタルトでちょっとした行列ができている程の人気ぶりだった。だから商品の開店もよくって、作りたてが食べられる。ますますおいしくて人気が出るという良いスパイラルに入っている店だった。

 こうして本日の予定を全てこなしてキャンプ場に帰り着いたのが午後4時40分。今日もよく歩いた。


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