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2009.04.04
タンゴショーを見に行く その2
アルゼンチン:ブエノス・アイレス

 「なにかいいタンゴショーないですかねぇ」

 と他の宿泊者に聞かれて、先日見に行った「タンゴ・デ・ジャ・ヴュ」というショーを教えてあげた。場所は繁華街のフロリダ通りに近いヴィアモンテ通りとサン・マルティン通りの角にあるボルヘスBorgesというカルチャーセンターの劇場だ。この劇場はタンゴ専門というわけではなく、バレエや演劇やフラメンコなんかもやっていて、タンゴショーでいえば正規のチケット料金は50〜60ペソといったところなのだが、ディスカウントチケット屋で買うと後ろの方の席限定になるが(といっても全13列しかない)、15や20ペソで買うことができる。

 早速チケットを買いに行った男性が「タンゴ・デ・ジャ・ヴュじゃなかったけど別のタンゴショーのチケットを買ってきました」と見せてくれたので「タンゴ・デ・ティエラ」というショーだった。

 「あああああーーーー!」っと声をあげた私をいぶかしげに見つめるその男性。どうかしましたか?

 そう、私達は実はタンゴ・デ・ティエラが見たかったのに3月末で公演が終了したということで仕方なくタンゴ・デ・ジャ・ヴュを見たのだった。それなのに4月にまた再演されているではないか。10分後にはディスカウントチケット屋に向かっていた。そしてチケットを購入。いやー、良かった、良かった、これ見たかったんだよね。

 ディスカウント屋で購入したチケットは、当日Borgesの受付カウンターで座席ナンバー入りの正規チケットに交換される。良い席から割り当てられるので早く行った方がいいというのは前回の経験で学んだので8時からの公演に向けて7時に宿を出て7時15分にチケット交換。席は11列目の中央から1番目と2番目だった。今日の公演ではディスカウントチケットは11列目からということで、一番いい席ということになる。

 開演までにはまだ30分もあるので、ちょっと建物の外に出てみる。Borgesは繁華街のフロリダ通りに面した建物にあるので外はとてもにぎやかだ。

 先ほど通りがかりにタンゴのストリートパフォーマンスが始まりそうな感じだった。いってみるとまさに始まったばかり。白髪のジゴロ風のおっちゃんと20代かと思われる若い女性のカップルが群集の真ん中で踊り始めた。短いスカート、網タイツ、なまめかしい表情などがストリートならではの盛り上がりを作り出していた。踊りはわずか10分足らずだったが、群集は大盛り上がり。差し出されたハットには次々にコインやお札が投げ込まれていった。中にはドル札もあってブエノス・アイレスでのタンゴは相変わらず観光客に
人気のようだった。

 さて、いい時間になった。劇場に戻ろう。

 今日のタンゴは前半はカフェを舞台にして踊る男女や失恋の悲しみを朗々と歌い上げる歌手などが出てきた。休憩なしで引き続き後半には、女性をリフティングして上で回すなどアクロバットのような激しい動きのダンス、女性が豪華な以上でしっとりと踊りあげる3組、ピアソラの有名ナンバーを演奏だけで行う場面もあった。

 小さな劇場ながら、歌、踊り、生演奏とタンゴの魅力が揃った演目で休憩時間がないのも全く気にならなかった。

 特に良かったのは歌手かなぁ。オペラのような声量でがつんと観客に迫る歌声は甘く哀しく切なく胸をしめつけられる。今、オペラの世界で大人気のビジャソンという歌手もアルゼンチン出身。彼を生み出す土壌がこういう所にあるんだろうと思われた。

 まてよ、歌も良かったけれどダンスも凄かったねぇ。狭い舞台の上を縦横無尽に踊りまくるダンサーは若々しくて足の長い人が多くて見た目も美しく、おそらくダンス技術も素晴らしい。ダンスを習い始めたばかりの私達には難解すぎるステップを矢継ぎ早に繰り出してきてため息の連続だった。

 いやいや、音楽も良かった。前回の「タンゴ・デ・ジャ・ヴュ」は生演奏ではなかったので余計に今日の「生」演奏が印象深かった。曲もピアソラのカッコいい曲をやってくれたし、いうことなし。

 一緒に行った他の日本人旅行者も大満足で紹介した甲斐があるショーだった。ブエノスに来たらお高いタンゲリアだけでなくBorgesも要チェックだ。


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