|
2009.03.19
あの猛獣に触れる!動物園ソー・ルーハンZoo Lujan
ブエノス・アイレスに来て時間ができたら是非行ってみたいと思っていた場所、ソー・ルーハン。ブエノス・アイレスから車で2時間ほど離れたルーハンという町の手前の郊外にある動物園だ。ここの動物園の特徴は、ライオン、虎、クマといったあり得ない猛獣を「なでなで」できてしまうことだ。そうした猛獣をなでながら恐々撮影した写真が何枚も宿の壁を飾ってみて、毎日この写真を見ながら暮らしていると、どうしても行ってみたいという気持ちがモリモリ沸いてきた。
この動物園は正直遠い。地下鉄でPlaza Italiaまで行き、地上の大きなサークルを巡って57番バス乗り場までたどり着いたら、乗り場にあるチケットブースで10ペソカードを2枚買ってバスに乗って1時間半程度。宿からの全部の道のりは2時間半になる。入場料金は一人30ペソだ。現地での皆の平均滞在時間は3時間といった所なので1日仕事になる。
何故か縦1列で歩く面々 |
地下鉄の切符売り場窓口 |
地下鉄片道1.1ペソ×2=2.2ペソ
バス片道9.5ペソ×2=19ペソ、ただしプリペイドカードが10なので20ペソになる
入場料30ペソ
合計52.2ペソ(=US$14.61)の出費に見合うお楽しみが待っているのかどうか。ま、深刻に考えずに行ってみよう!私達は他2夫婦と計6人でピクニック気分でお弁当を持って郊外バスに乗り込んだのだった。因みに57番バスはRapidやExpressと書かれたものもあるが、そちらはソー・ルーハンに行かないので注意。また、運転手さんに「ソー・ルーハンに行きたい」と言っておくと降りるべき所を教えてくれる。ここで「ルーハンに行きたい」とソー(動物園)を忘れると終点のルーハンの町まで行っちゃうのでこれも注意。
バスは長距離仕様の観光バスのような形でなかなか快適だったのだが、それにしても乗車時間が長い。途中で高速を降りて町に入り、町中にある大きめの駅に到着すると大勢の客が降りて別の大勢の客が乗ってきた。おいおい、大丈夫かなぁ?町から再び高速に戻って運転手に聞くとあと10分だと言われた。この時点で1時間15分経過。到着までにやっぱり1時間45分かかった。
ってことで9時半に宿を出たのに到着したらももうお昼近い。入園料を支払って地図をもらう。チケットには入場料金とゾウに乗るチケットとラクダに乗るチケットが付いてきた。
係の人が園内の鎖をはずして中に入れてくれる。一緒にいるひろみさんが「なんかアフリカを思い出すわぁ」とつぶやいた。確かにそんな感じ。全く舗装されていない埃っぽい道の両側にやる気のない柵囲いがポツーン、ポツーンとあってあとは草の生えた空き地のようになっている。辺りには客も係員もいなくて私達だけ。足元を見るとサーッと飛んできた鴨がこちらを見上げて「何かくれすはずよね、ここで」と言っていた。
気抜けし過ぎている!なんじゃ、ここは。
けんぽこさんとひろみさんは、ここに来るのが2度目。昨晩、「同行のタビゴコローズ夫妻とのトランプに負けて動物園にお付き合いすることになりました」と案内をかってくれたのだった。お疲れ様です。地図に従ってライオンの檻をのぞいたりしたが係員もいなくガラーンとしている。道中にはリャマの親子が寝転んでいたり、鳥とヤギが一緒にいる囲いはある。しかし人は誰もいない。動物園というよりは、広大な農家に迷い込んだような雰囲気だった。
ぬいぐるみのようなリャマ。可愛い。 |
金網に寄りかかってヤギが草を食べる。か、金網が倒れるー。 |
まぁ12時も過ぎちゃったので、それじゃぁ、まず腹ごしらだと木陰のテーブルと椅子に陣取って各自持ってきたランチでお昼ご飯となった。足元には鴨やら七面鳥やらがにぎやかにおこぼれを狙っている。壮年鴨にパンくずをなげてやると若手鴨が横取りした。すると壮年鴨は若手がヒーヒーと悲鳴をあげるまで首に食いついて羽をむしりとっていた。「食い物の恨みは恐ろしい」のは鴨界でも言えるようだ。
腹ごしらえをしてからはとんとん拍子だった。大人ライオンの檻に入ったのを皮切りに、子プーマ、子ライオン、子クマ、トラ、もう一回子プーマまで、歩いて檻に近づくと係員がどこからともなくやってきて「入りますか?」とするすると中に入れてくれた。いい展開だった。
大人ライオン |
子ライオン |
子プーマ |
子プーマ |
子プーマと皆 |
一緒に買われている犬と子プーマ |
プーマと一緒に買われている犬。こいつもかなり可愛い。 |
クマが腕をペロペロとなめるぅ〜 |
子プーマ再び。起きたのニャー。 |
めくるめく猛獣「おさわり」にもう全員が大興奮で大満足。こんなにスムーズに事が運ぶとは聞いていなかったので今日はラッキーなのだろう。けんぽこさん達が最初に訪れた時はなかなか係員に会えなくて園内をウロウロしたっていうし。
「おわさり」は満足したので、残りのゾウ乗りとラクダ乗りに行こう。どちらも小さな敷地をクルッと一周する程度で3分くらいのお散歩だが結構楽しい。
そうこうしているうちに午後2時半過ぎ。いやー、今日は良かった、面白かった。けんぽこさんがお昼の残りのホットケーキを撒きながら鳥たちを引き連れて歩き、私達もブラブラとそれについて歩く。最後に猿の檻の前でちょっとお猿見学をしていたら、またもや係員が来て「入りますか?」。おお、猿の檻にも入れるんだ!
ここでは2人ずつ椅子に座らされる。するとお猿さんがするすると頭や肩に乗ってきてくれる。私達は決して彼らに触れてはいけないと言われて身を硬くしているのだが、スルッとしっぽが首に巻きついたりして、膝にのったお猿はかなり可愛かった。
期待以上に様々な動物に触れられるこの動物園は他にはないだろうなぁ。トラに飲ませていた白い液体がちょっと気になるけれど、子供の頃から犬と一緒に飼われているので人間に対して犬的な感覚があるとも聞いている。変わった場所だった。土日は地元の人々が子供連れで来て混むようだが、そういうアルゼンチン人の週末の様子を見られるという意味では週末も悪くないと思う。
|