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2010.03.19
オアハカ市内で土産物物色
オアハカ滞在最終日はキリッと晴れ渡り少し肌寒い朝だった。
宿は頑張って毎朝異なる朝食を出してくれる。最終日の今日はトルティーヤにたっぷりのフリホーレス(煮豆ペースト、塩味)をかけてチーズと生クリームをかけた物だった。これにフランスパンのスライスとみかん色のゼリーとコーヒー。他の国では決して味わえない変わった朝食で面白い。フリホーレスは甘くない煮豆に抵抗があったが、最近は慣れてきて少し好きになりかけている。しかし油分がたっぷり含まれているそうで、大好きとなるとちょっと問題な食品のようだ。
今日は特に観光もないので、民芸品を冷やかしてみようと9時半頃から町をぶらつくと、着ぐるみの動物や天使やお姫様の格好をした子供があふれていた。何かのイベントらしいが誇らしいような恥ずかしいような表情で変装している子供たちの群れはかなり可愛らしかった。写真を撮影させて欲しいというと、どの親も喜んで子供にポーズを取らせる。もちろんそれでお金を請求しようなどという人はいない。ここの所、少数民族の村などを訪れて写真撮影できない状況だったのとは大違いで、あらためて町の住民の豊かさを感じ、逆に少数民族の複雑な立場に思いがいくのだった。
さて、今日めざしたお土産物屋はオアハカ州直営の民芸品店「Aripo」。看板を見てもどうしたらAripoと省略できるのかさっぱりわからない所がメキシコっぽい。殺風景な石垣の建物に入ると中は思ったよりも広く、製品数もかなり多かった。
ここの製品には値札がついているので何かを買いたい場合には、製品の質と値段を確認するという意味では最初に訪れるべき場所かもしれない。先日訪れた手織のカーペットで有名な村で勧められたものは、ここでの値段に比べると3〜4倍くらいしていた。もちろん織の細かさや色遣いが関係しているとは思うが、ここで相場をつかんでおけば交渉もしやすいんだろうと思う。そんな大物を買う予定も気持ちもない私達には関係のないことだけれど。
買って帰れないけれど欲しいなぁと思うのは、創造の動物のカラフルな彫刻。メキシコ・シティーの土産物屋でも、今これを書いているドミニカ共和国でさえも土産物屋に置かれている人気のアイテムだが、細く突き出た角やらしっぽやらが絶対に帰国途中で壊れそうでなかなか買えないものだ。
それにしてもメキシコは民芸品の宝庫とも言えて、こうして見ているだけでも楽しい場所だった。
お次はサントドミンゴ近くの露店が多く出ている場所。ここは正統派民芸品というよりは、より安価なお土産物が多いが目を引くものはチアパス州から来たものが多く、今一つ魅力に欠けて何も買わずに終了。
最後に見に行ったのが民芸品市場。先日訪れた時は昼前で開いている店が少なかったが、今回午後に訪れると皆やる気に満ちていた。やや、やる気に満ちすぎてうるさい傾向はあるが、気楽なお土産にぴったりな品物が数多くあって楽しい。
気に入ったショルダーバッグは、やはりオアハカ州のものではなくチアパス州のものになってしまったが、趣味嗜好というものがあるから仕方ない。どうやら私達はチアパス州の民芸品テイストが好きなようだ。小さな手鏡しかないというので一々写真撮影して色柄を確認する私達を店員のおばちゃんは「変わっているわねぇ」という表情で見ていたが、2つ購入して満足してもらえたようだ。1つ110ペソ(770円)でこの面白い模様のバッグが買えるのだから、いよいよ楽しい。夫はこのバッグでヨーロッパの町を闊歩すると豪語している。確かにこういう民芸品は先進国に持ってくるとより面白く見えるものだから、それもいいだろう。
今日の戦利品はショルダーバッグ2つと、これまたチアパス州から来たと思われるミサンガ2本。ミサンガは腕ではなくリュックのショルダー部分につけている。目に入る度にフッとオアハカやチアパスが思い出される。
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