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2008.10.23
魅力のコンチャ・ペルラ
エクアドール:イザベラ島

 イザベラ島の中心地から徒歩15分くらいで港に到着するのだが、その港の近くにコンチャ・ペルラという魅惑的な入り江がある。私たちはイザベラ島に滞在した6泊7日のうちここに4回も行ってしまった。

○10月19日
 村の中心地から港に向かってConcha Peruraという入り江に向かう小道への入り口を探しながら歩いていた。

 事前の情報では村から港に向かっていくと左手に曲がるはずだった。港近くになって「Concha Perura」という看板が見えたので、おお、ここだ、ここだと勇んで歩いていくと「クリーニング コンチャ・ペルラ」というクリーニング屋にたどり着いてしまった。んもう、紛らわしいなぁ。

 本当のコンチャ・ペルラへの小道は港が目の前に見える所まで迫った場所にあるし、看板は政府が統一して立てている屋根付の木製のものだ。小道は鬱蒼としたマングローブの林をくり抜いて作ったような野性味溢れる場所で、途中から入り江の上にしつらえられたデッキの上を歩くことになる。しばらく歩くと日当たりのいいデッキの上であざらしが昼寝をしていて通行不能。通ろうとすると頭を持ち上げて「ガルー」と威嚇して吼えてくる。いやいや、ガルーって言われてもねぇ。すると、向こうから白人女性もやってきて困惑の表情だ。人間に挟まれてしまったあざらしは「ガルー」と威嚇しながらもよろよろとデッキを這って下の水辺へと落ちていってくれた。ふー、よかった。

 あざらし昼寝地帯を抜けるとマングローブの林が終わって、目の前にあっと驚く美しさのコンチャ・ペルラが広がっていた。美しい。この朝は快晴で特に美しいエメラルドグリーンとマリンブルーが混在する風景になっていたのだった。デッキはここで終わっていて、ここからシュノーケリングで海に入れるように階段がついたりしている。手前には岩が透けて見えて小さな黒い魚がちらちらと泳いでいるのが、デッキの上からも見てとれた。

 デッキの上にはエクアドル人と思われるおじさんが海に入ろうかどうしようか逡巡しているのか、あるいは一泳ぎして日向ぼっこしているのか、デッキに腰掛けて動かない。手前にはシュノーケリングマスクとチューブを傍らにウェットスーツを着ようとしている白人青年がいた。この白人青年と話をしてみると、ボランティアで来ているアメリカ人のニックと名乗り、天気がいい日はここでシュノーケリングするのだと言っていた。海がめがやってきて一緒に泳いだり、あざらしが遊んでよと近づいて来たりと色々と面白い出来事がるんだそうだ。

 ニックは私たちの宿泊先を聞いて「遊びに行くからねー!」と言って海の中にスイーッと入っていった。後で本当に遊びに来て、その後にニックが関わっている農家を訪問したりニックの家に遊びに行ったりと交流を深めたが、彼との出会いがここだったのだ。

 逡巡しているエクアドル人おやじの足元にはあざらしが遊びに来ていている。私たちから見たら絶好の飛び込みチャンスだと思うのだが彼は海に入らない。怖いのかなぁ。

 私たちはそんな彼らの姿を見物しながら1時間程を過ごして初日のコンチャ・ペルラ見学を終えた。次回はシュノーケリングギアを持ってきて私たちも海に入ってみよう。

○10月21日午後
 今日はホテル・ヴィンセントでシュノーケリングのマスクとチューブだけを1組借りて(1日US$2.5)来た。天気は上々。デッキには寛ぐ地元民家族が先客でいるが海に入っている人は誰もいないので私たちだけの天下だった。

 デッキの階段を下りて、海中に入るための梯子を降りるとフンボルト海流のヒンヤリとした水が足を包む。天気がよいとはいえ、海中はかなり冷たかったがエイっと気合を入れて入った。水中は澄んでいて美しい。デッキから近い場所は岩が多く岩陰には小さな魚たちがヒラヒラと泳いでいるのが見られた。驚くほど魚がいるわけではないが、背中に赤道直下の灼熱を浴びて美しくてヒンヤリとした水の中を進むだけでかなり気持ちが良かった。しかも入り江そっくり貸切状態となればなお更だ。

 先の方に進むと岩がなくなって魚もいなくなるのでシュノーケリングの楽しみは減る。私はユーターンして水から上がってきたのだった。気持ちはいいがかなり体は冷える。

 そこへ、白人系の大騒ぎ集団がシュノーケリングをしにやってきてしまった。どやどやと海に入っていく。まぁ、体も冷えてきたことだし今日はここまでとしようとデッキの上から海を見つめていると、先の方まで泳いでいった白人集団が騒いでいる。何かと思ったらペンギンだ。ペンギンが入り江に泳ぎこんで来たのだった。喜んで追いかけようとするのだが、運動不足の人間が追いつくスピードであるわけがない。ペンギンは面白いように人間を引き離して右へ左へと自由に泳いでいた。白人集団がデッキから離れた場所に固まっているためにペンギンは逆にデッキの近くにやってきて、上から見ている私たちには非常に幸いにも近くで見ることができた。

 今日はペンギンに出会えたし満足。

○10月22日午前
 あざらし昼寝の小道で美人あざらし(勝手にメスと判断)を発見。ちょっと中年にさしかかったような色気に満ちたあざらしはオスのように威嚇はしないが、シトーッとポーズを取ってなかなかどいてくれない。色っぽいポーズをいくつも取ってからようやく海に消えていったのだった。

 今日は天気も悪いので海に入ろうという人はいなかったし、デッキで日向ぼっこする人もいない。人間のいないデッキはあざらし達の天下で、3匹の親子あるいは夫婦らしきあざらしがまったりしていた。可愛そうなことに一匹は首に紐が巻き付いている。これから成長するとしたら紐がどんどん閉まっていきそうなのだが、もちろん野生の彼らに近づいて紐を切るなどということはできないので私たちには見ている事しかできなかった。

 小さめの二匹が海に入ってしまうと後は大きいオスらしき一匹が残った。だらっとしているように見えるが実は油断なく周囲に目を配っているのが野生っぽい。その野生の隣に寝てみるという快挙で今日は終了。帰り道では大きな海イグアナの散歩に遭遇。いつ見ても面白いやっちゃ。

○10月23日
 今日も曇り。そしてあざらし達の天下。笑いあざらし、ウィンクあざらし、大人が胸張って威嚇すると子供も威嚇の練習。などなどあざらし三昧の一日だった。



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