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2008.10.16
タートルズ・ベイ〜サンタクルス島
エクアドール:サンタクルス島

 ツアーのお客さんはなかなか行かないサンタクスルの観光名所がタートルズ・ベイだろう。町中から徒歩1時間も離れた場所にあるので、自由旅行者しか行けない場所だが広大な浜辺には町中で見るよりもずっと大きな海イグアナがぞろぞろと散歩しているし、広い浜辺の奥にある第二タートルズ・ベイとも言える小規模の入り江では波も静かで泳ぐことができるのだ。

 中心地から北に抜ける道を進んでいくと観光案内所で教わって、どんどんと歩いていく。町が終了して住宅街のようになった場所に「Laguna Las Ninfas」への看板が出ていたので、そちらにも立ち寄ってから行くことにした。Laguna Las Ninfasは緑に囲まれた沼でエメラルドグリーンで美しくはあるが透明度はあまりなく動物も見られない。地元の子供たちが海水浴に訪れているようなのんびりした沼だった。


Jicaの看板の立つ教育センター
 ここを経て町が終了する場所まで行くと、タートルズ・ベイへの看板が出ている。ちょっとした小山を登っていくようになっていて、ふもとにはJICAの作った地元民への自然に対する教養を深めるセンターがあり、小山を登りきった場所にタートルズ・ベイへに向かう観光客の管理小屋があった。小山を登る所から車も自転車も入れない、人だけの小道になった。

 管理小屋前を通過して進もうとすると係員に呼び止められて氏名やパスポートナンバーなどを記載するように言われた。一応、ここから先に進む観光客を把握しておきたいらしい。

 管理小屋から両脇がジャングルになっている細い道がずーっと先に続いているのが見える。一体どこまで歩けば浜辺に着くのだろうかと不安になった頃に、姿は見えないのだが確かに波の音が聞こえ始める。

 管理小屋から30分ほど歩くと最初の浜辺に到着するのだった。



 最初の浜辺はとにかく広く波が荒い。ここが遊泳禁止と言われなくとも泳ぐ気力を失わせる荒い海だった。波は荒いが海の色はきれい。汚れていない水の色だった。ここにいる海イグアナは町中と比べるととても大きい。握りこぶしくらいの顔にしっぽまでの体長は1mくらいもありそうだ。それが稀ではなくあちらにもこちらにも頻繁に出没するものだから、私たちや他の観光客も声を出さずに大興奮しながらシャッターを切ったのだった。

 海を左手に浜辺を進んでいくと、サボテンの林に突き当たり道が左右に分かれていた。左手の海岸沿いの道を取ると行く手にこれでもかと海イグアナが重なって存在している場所が見つかった。その数100匹くらいは下らないだろう。子供から大人まで様々な大きさの海イグアナがぎっしりと折り重なっている。他のイグアナのお尻に枕よろしく頭を乗っけている奴も居れば、腹を枕代わりにしている奴もいる。もっと広がって寛げばいいのにと人間は思うのだが彼らには彼らのルールがあるようだ。私たちが凝視していると「プッ」「プッ」とあちこちから音が聞こえる。海イグアナは日向で鼻腔にたまった海水の塩を鼻の穴から噴出すと聞いていたのだが、その音があちこちから聞こえるのだった。音がする方を振り向いても、どのイグアナの鼻の穴からの音かわからない。誰も微動だにしていないし顔の表情もないからだ。

 一体どいつがやらかしたんだ!

 音がする度に主を探そうとするのだが常にわからない。後から威嚇する場合も鼻水を飛ばすと聞いて、私たちが敵視されていたということもわかった。ラクダも威嚇するのに唾を飛ばしてくるらしく、威力のある唾がかかって大変な目にあったという話を聞いたことがあるが海イグアナの鼻水にはそんなに威力がないので、こちらにかかることはなかった。ただ主がわからないだけ。ただし集団になった海イグアナはそれ自体がかなり臭かった。

 イグアナ集団を見ながら海沿いに進んでいくと、小さい入り江が見えてきた。第二タートルズ・ベイだ。その入り口の石の上に海イグアナとアオアシカツオドリが一緒にいるのが見えてきた。ガラパゴスで初めて噂に聞いていたアオアシカツオドリが見られて、私たちは大変に興奮していた。しかしここで騒いで飛び立たれてはいけない。そーっとそーっと近づくも、どちらも人間に注意を払っていないようで動かない。最終的に5mくらいまで近づいても双方は逃げることなく留まっていた。この事こそがガラパゴスだと思う。誰も人間に襲われることがないので、じっくりと観察できるというのは素晴らしい環境だ。

 この岩の足元では写真には捉えることができなかったがスイーッと海中を泳ぐワニの影も見られた。この日は寒くて水に入らなかったが、ここで泳いで大丈夫か?という疑問がぬぐえなかったのも事実だ。

 最初のビーチに比べるとこちらは全くといっていい程、波もなくて遠浅で海水浴に向いていた。ただし曇って日が差していない今日は寒すぎる。かんかん照りの日にここに来て、暑い暑いと言いながらフンボルト海流の冷たい水に体を浸せたらどんなに気持ちがいいことだろう。それができなかったのが残念だった。



 ということで私たちは同じ道をたどって中心地まで戻った。途中にお店も何もないので食料や飲料を持っていった方がいい場所だ。道は悪くないのだが距離歩くのでビーチサンダルよりも靴で行く方が楽かも。でもビーチで泳ぐつもりならその用意も必要。


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