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2008.10.13
ガラパゴス諸島への旅行計画
エクアドール:キト

 エクアドルに来た目的はガラパゴス諸島だった。ガラパゴス諸島というとエクアドル本土から島に飛行機で渡って、そこからクルーズするのだろうかというくらいの知識しかなかった私たちは、ガイドブックとインターネットと出会う旅人からの情報でメキメキとわかっちゃってきて、結果として「クルーズなし、島から島へスピードボートで移動するガラパゴスの旅」というスタイルに落ち着いたのだった。

 そこで、わかっちゃった事などをまとめておきたい。

 ガラパゴス諸島は「諸島」ってくらいなのでいくつもの島が集まった場所である。この島々に生息する固有の動植物を楽しむというのが観光のメインなのだが、諸島うちのサンタクルス島かサン・クリストバル島まで飛行機で渡って、同じように飛行機で戻ってくる。ここの部分は全員同じ。飛行機はタメ航空とアエロ・ガルがあるがいずれも10月14日発は既にオフシーズン料金が適用されて大人一人往復でUS$350程だった。私たちはキトで購入したのだが旅行代理店ではなく航空会社のオフィスで購入するのが安かった。

 島に到着すると一人US$100の入島料金を徴収される。ただしボランティアで島に入る人は徴収されないということで、白人系の若者で「ボランティア」として入っている人たちを数多く見た。

 さて、島に降り立ってからどう行動するかでスタイルが大きく変わってくる。



 行動方法は大きく分けて2つ。クルーズを使うか、使わないかだ。

○クルーズを使う場合
 日本から申し込んだり、エクアドル首都のキトや沿岸の大都市グアヤキルの代理店で申し込むとサンクリストバル島に到着してクルーズを開始するようだが、バックパッカーで安いクルーズを求める人は真ん中のサンタクルス島に上陸してからプエルト・アヨラ(アヨラ港)という島の中心地に向かい、ここの旅行代理店でクルーズに申し込んでいるようだ。一番安いクラスだと20人乗りくらいで5日間でUS$900とかいう話を聞いた。高級になると100人乗りでUS$3000、US$4000が存在するらしい。クルーズは利用していないので細かい違いはここでは割愛する。

○クルーズを使わない(アイランドホッピング)場合
 ガラパゴス諸島で旅人が自由に行き来できる島が3つある。イザベラ島、サンタクルス島、サン・クリストバル島だ。イザベラ島とサンタクルス島、サンタクルス島とサン・クリストバル島間はそれぞれ定期スピードボートが出ている。サン・クリストバル島からサンタクルス島に行く時だけUS$25という表示を見たが、後は片道US$30、往復でチケットを購入すると少し割り引いてくれるようだ。(私たちは常にUS$30で片道ずつ購入していたのだが、往復割引でイザベラ島に渡ってきたという青年に出会った。)

 これまでにも何度か船での移動を経験したが、海には「目」があると思う。行く時は穏やかでも帰りは波が高く感じるのだ。海流がどちらに流れているかによって変わるのだろう。キトの旅行代理店でその点について尋ねても誰も正確に答えられる人はいなくて、私たちは
キト→サンタクルス島(飛行機)
サンタクルス島→イザベラ島(スピードボート)
イザベラ島→サンタクルス島(スピードボート)
サンタクルス島→サン・クリストバル島(スピードボート)
サン・クリストバル島→キト(飛行機)
という動き方をした。

 動いてみてわかったのは、西から東に向かう時が波が荒くて時間も長くかかるということ。時期によってこの向きが変わるのかもしれないが、10月半ばに行くのならサン・クリストバル島から入って西へと移動した方が良かった。

○クアイランドホッピングの予算
−現地宿泊費(一番安いクラスの宿でホットシャワーが出る所)は一泊ツインでUS$25ほど。シングルだと割高で一人US$15くらいになるようだ。
−食事は近所の食堂で一食US$2〜4、ビールをつけるとプラスUS$1と考える。
−島間の移動は上記のように片道US$30

 私たちは3つの島に合計2週間滞在したが、一人US$500くらいでおさまった。サンタクルス島からは1日一人US$100くらいで他の島への日帰りクルージングを行っている。これらを入れながら滞在することも可能だ。

○それぞれの利点は?
 どちらの方法で旅をするか決定するにあたって、それぞれの方法でガラパゴスを楽しんできた旅行者から直接利点を聞いてみると・・・。

 クルーズ利用の利点は、アイランドホッピングでは行けない無人島へ行ける事。有人島には生息しない生物などを見られる事ができるし、長い時間の航海になるので道中でイルカが船を囲んで併走してくれたという幸運を体験した人の話も聞いた。豪華な船になればクルージングの優雅な気分も同時に味わえるし、同じ空間にずっと同じメンバーでいるので外国人と仲良しになれるというのもクルーズ利用の利点だろう。また高級な環境をのぞむ人にとっては高級クルーズという選択肢はありだろう。日本人によるブログで読んだのだが、その家族は小さなお子さんがいるので島滞在型にしたのだそうだ。しかし、島内にあるホテルは高額を支払っても満足できる設備を持っておらずコストパフォーマンスに大変不満だったそうだ。それなら高級クルーズにした方が希望した豪華さを味わうことができるかもしれない。

 アイランドホッピングの利点は、クルーズのように忙しいスケジュールにのっとって行動するわけではないので、好きなポイントに好きなだけいる事ができる。じっくりと動物の写真を撮りたいと思っていたオーストラリア人3人組は、この理由でアイランドホッピングにして、大正解だったと語った。また、船に乗っている時間が圧倒的に少ない。ガラパゴス諸島近海は波も高く揺れが激しいので船酔いしやすい人は高いクルーズ費用を支払って地獄の経験をすることになるだろう。アイランドホッピングの場合は島間の数時間を耐えればいいので、その点は楽だ。また、アイランドホッピングで低価格の宿を利用すると、低価格のクルーズを利用するのに比べて費用もおさえられるし、揺れがないので快適度が高いだろう。

 以上を総合して考えると、私たちにとってクルーズの魅力はより多くの動植物が見られる事に絞られた。

 「クルーズした人としない人で見られる動物にそんなに違いがあるのか」

 この点だけに焦点を絞って旅行者に聞きまくった女性にマドリッドで出会った。彼女の話によるとクルーズでしか見られないのは「アカアシカツオドリ」と「赤く喉を膨らませたグンカンドリ」だけということになるらしい。実際、アイランドホッピングを行った私たちも同じ感想だ。これら2種だけのために高いクルーズ費用を支払う必要は全くないと判断して、最終的にアイランドホッピングで旅行することを決定したのだった。

○結果としてどうだったか?
 アイランドホッピングで動ける3つの島にも動物が生息するポイントがたくさんあり、毎日これらのポイントを巡るのは素敵な体験だった。同じポイントでも、ある時はアオアシカツオドリ、ある時はペンギンと日によって出現する動物が違い、現れる固体の年齢や表情も様々なので同じ場所に通っても飽きることがなかった。天候も10月半ばはあまり芳しくない天気が続いたりするので、晴れを狙おうとすると数回通わなければならないという点でも、同じ場所に何度も自由に行けるスタイルで良かった。

 今回の旅では日帰りクルーズは全く行わなかったのだが、サンタクルス島から行けるクルーズを1つか2つ入れると、もっと充実しただろうと思う。ということで予算を抑えたスタイルで楽しむなら、

 ガラパゴス諸島はアイランドホッピング型。時にオプショナルでクルーズを入れる

というのがベストスタイルだと思う。


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