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2008.09.30 Vol.2
オクトーバーフェスト2回目〜会場で飲む!
キャンプ生活を終了して市内のホステルに滞在地を移動した。中央駅横にあるこのホステルから会場までは徒歩で行けるとう便利さもあって、オクトーバーフェスト時期の40人ドミトリーのベッドを2ヶ月前に予約したら1ベッド1泊64ユーロという驚異的な値段だった。くー、高い。同じ部屋の人に聞いたら半年前に予約して30ユーロだそうだ。そーか、もっと早く手を打たなければいけなかったのか。
こうなったらオクトーバーフェストを徹底的に楽しまねばならぬ。
キャンプ場にいる時に下見をしておいた私たちは、今日は本番、つまり会場でビールを飲むことを目的に午後2時からフェスト会場に向かった。相変わらず真っ白く雲に覆われた陰鬱な空の下に、これだけ嬉々とした表情の人が集っているのは不思議な光景だった。
今日は中央駅側からアプローチしたので入り口が違う。沿道には先日は目にしなかった魚グリルの店があってなかなか賑わっていた。ドイツ人というと魚と縁遠い国民のイメージがあるし、確かに圧倒的に肉の屋台が多いので、この店は目ずらしかった。日本人の私たちには当然魅力的な店。二人で「旨そうだなぁ」とかなり長く見つめていたが、あまりに多い作り置きが気になる。焼きあがってから長時間放置しているのを温めてもおいしくないだろうに。やっぱ、魚のことはわかっちゃいないねー。
数あるビアホール会場の中で私たちが向かったのはホフブロイ・フェストツェルとHofbraeu
Festzelt。有名なホフブロイハウスが出しているビアホールだ。会場に入ると賑やかな音楽と人々の話し声、ムンと温まった空気、アルコールの匂い、揚げ物の匂いなどビアホールの空気が一気に私たちを包み込む。まだ午後3時だというのにもう何時間も飲み続けているツワモノが大勢いるようだった。1階のステージの回りは当然こういうツワモノどもががっちりと固めているし、他の席もほぼ満席に近い。さすがにホフブロイだけある。
そこで私たちは全体が眺められる2階席にいってみた。こちらは意外にも空いていたのでバルコニー際に腰掛けて会場を眺めながらビールを楽しむことにした。ご存知の方も多いと思うが、フェスト会場でのビールは全て1リットルである。大ジョッキのみの販売。この1リットルジョッキをマスMassと言う。ホフブロイでは3種類のマスビアーを用意してあって各EUR8.25だった。これはお祭り値段で普段よりは1.5倍くらいしているようだ。おつまみにはシュバイネハクセ。豚の太ももの骨付きグリル(EUR15.9)だ。市庁舎食堂であるラーッツケラーで食べた時と同様にジャガイモと小麦粉を練って茹でたクヌーデルが付け合せとして付いてきた。塩味がちゃんときいていたし、肉も大きかったのでラーッツケラーの方がおいしかったな。
ということで念願のホフブロイにてようやくマスビアーで乾杯。いやー、これがやりたかった。「でも1リットルも飲めるのかしら、私?」なーんて乙女の発言をしてみたんだけど、この会場にいると飲めてしまうから不思議だ。一つには会場の熱気でのどが渇く、一つには単純にビールが旨い、そして1つには20分くらいごとにステージで「飲め飲めー!」という音楽を鳴らして盛り上げるのがその理由だ。やばい、飲んじゃったよ1リットル。
ゆっくりとビールを楽しんでいたら午後3時半、突然、階下が騒がしくなった。どうやら午後4時半あるいは5時くらいからリザーブされている席の準備が始まったようだ。掃除用具をにぎりしめた屈強なドイツ人男女の一団は有無を言わさず酔っ払いどもを蹴散らし10分後にはリザーブエリアからは一人も客がいない状態を作り出した。お見事。
隊長と思われる女性指揮官の指示で清掃は順序良く的確に端から徹底的に行われている。こうした作業はきれい好きで知られるドイツ人の真骨頂ともいえる。他のエリアで酔い乱れる外国人とクリーンエリアで兵隊のごとく働くドイツ人ってのはある種オクトーバーフェストでしか見られない醍醐味でもある。
そういえばウェイトレスさんもたくましい。1リットルジョッキを時には5つも6つも運んでしまうのだ。陽気でたくましいウェイトレスさんに記念撮影をお願いすると快く肩を抱いてくれた。うぉー、何だかハンサムな兄さんと撮影した気分だ。
時刻は午後4時半、ますます人が多くなってきた。もう一つ有名なレーベンブロイを訪れるとドイツ人おばちゃんが浮かれて踊り始め、民族衣装姿のドイツ娘も楽しそうってな具合で盛り上がっている。さぁ、オクトーバーフェストはこれからだ!
ま、1リットルもビール飲んで私たちはフラフラになっちゃったんで帰ったけどね。
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