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2008.09.30 Vol.1
BMWの工場見学
ドイツ:ミュンヘン

 今日はBMWの工場見学。4日前にショールームを訪れた時に既に予約が一杯で一番近い日が今日だったのだ。工場見学は一人6ユーロと有料なのにもかかわらず、見学したい人で溢れている。ブランド力っていうのは凄いなぁ。

 ミュンヘンオリンピックが行われていた記念の広場に隣接したBMW本社とショールーム。工場もこの隣にある。時間があったのでオリンピック記念館やプールなどを見ながら公園をぶらぶらしてからショールームに向かった。

 宇宙船のような曲線を描く建物で入り口がねじれた鼓のような形になっていて、ガラスを多く使った近未来的な新しい建物のショールームの向こうにタイヤを重ねたような本社ビルが見える。

 ショールームには最新モデルの車やバイクがずらりと並んで、洒落たカフェやバーもあるのだが、私たちが指定されている集合部屋はショールームの一角からは見えにくい裏手の会議室のような場所だった。部屋に行ってみると、係員が不要な荷物は地下のクローゼットに預けてきてくださいという。見学は2時間もある上にカメラなどの記録メディアの持込は一切禁止されているので、できるだけ手ぶらに近い状態で来て欲しいということだった。

 地下のロッカーに預けて再び集合し、時間になると正面のスクリーンでBMWの歴史についてのビデオ紹介が始まった。BMWってどういう意味なんだろうって常から思ってはいたのだが、この時初めてババーリッシェ・モーター・ヴェルクBayerische Motorer Werke 、つまり「ババーリアンの車工場」の略だったことが判明。そんな単純な名前の省略だったのか。ババーリアンの名前を冠しているからこそ、この地で古くから愛されて今でも誇りとされているということもあるのだろう。豊田市の人はトヨタについて同じように愛着を持っているのだろうか。

 ビデオ紹介が終了すると、一人一人オーディオガイド装置と遮光めがねを受け取って白衣姿の本日のガイドについて部屋を出た。ツアー開始だ。ガイドを聞きながらショールーム内をつっきって建物を出て工場に向かった。

 ショールームにいる人は何事かと私たち一番を見守った。胸には見学者用のIDカードを下げ耳にオーディオガイドのインカムをつけて白衣の男性についていく私たちはBMWの関係者になった気分で、このショールームからツアーを始めると優越感を味わえるというのもここの演出だと思われた。

 ここから先は撮影禁止なので写真がない。自動車の組み立て工場見学はワイナリー見学よりもずっとエキサイティング。当たり前か。BMWでは8mくらい四方の狭い空間の四隅に巨大なアームを持ったロボットが立っていて、1つめが部品をつかんで中央に設置すると2つ目が部品をウィーンと設置し、3つめがネジをギヤーッととめ、4つめが本体をつかんで振り回すようにして次の工程場所に設置する。見ていると巨人がぐるぐると働いているように見えてSF映画の着想ってこういう所から来たんだろうなぁと見ていて飽きない。

 塗装の工程も面白かった。ムラなく全ての場所に塗装していくのに小さな塗装機が車体の周りから吹き付けていくのだった。機械には車との距離を自動的に測る装置がついているのかちょっと考えながら動くような姿が可愛らしい。

 こうして出来上がった車には心臓部であるエンジンが取り付けられる。エンジン部門の人は他の部門に比べるとより高い技術を要求されるということで個室のような所で作業していた。全体が組みあがると最後に走行テストを行って完成。車の作成には細かい工程がたくさんある。全てを見られるわけではないが、2時間たっぷり楽しめるツアーだった。


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