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2009.09.11
ミュンヘン国際音楽コンクール
ドイツ:ミュンヘン

 明日、ミュンヘンを旅立つ。そもそもトランジットで来た町だし、ミュンヘン国際音楽コンクールの1つでも聞ければいいやというつもりだった。昨晩その目標も果たせたし、今日はゆっくりと出発の準備とサイトの更新作業にでもあてよう。そうそう、今日は夕方からミュンヘン在住の友達に会う約束もしているし、昼間はどこにもでかけなくっていいや。

 そんな気分で昼間で作業して、近所でお昼ご飯食べて、午後からは宿のロビーでネットしながら再びサイト更新作業をしていた。

 そこに友達からメールが入った。彼女は今日まで日本から遊びに来ていた家族を空港に見送りに行って、その足でこちらに立ち寄ることになっていたのだが、どうやら旦那さんが体調を崩しているので一旦家に帰ってから再びこちらに出てくるという内容だった。自分の身に置き換えて考えてみる。家族が来て色々案内するでしょ、それから空港まで迎えに行くでしょ、んで旦那が寝込んでいる。こんな状況で友達に会うというのは自分だったらかなりブルーな事だ。

 ということで、今回は会うのをやめましょうと提案の電話を思い立った。向かった先は近所のインターネット電話屋さん。いつもアフリカ人のみなさんがたむろしている楽しそうな場所で一度入ってみたかったという気持ちも正直あった。

 ドアを開けるとクリアードアのブースには黒人さんがずらりと並んで電話をかけている。中にはムスリムの衣装の人もいて、ドラエモンのどこでもドアでミュンヘンからタンザニアに来ちゃったらこんな気持ちになると思われた。

 残念ながら友達は電車の中なのか通話できなくて、宿に戻ってその旨メールを送ると、折り返し「残念だがし方ありません」と返事が返ってきた。残念だった。でも、きっとまたチャンスは巡ってくるだろう。

 夜がフリーになった。再びミュンヘン国際音楽コンクールのサイトを見ると、今晩はバイオリン部門のセミファイナルが行われるとある。またもや日本人を含む5名の出場者だ。昨日3名なのに夜帰って来たのは11時だった。今日は5名と昨日よりも多い参加者、そして私達は明日の朝ここを出る。どうしようかと迷ったのだが、折角の機会だから今夜もコンクールに行くことにした。観光案内所のチケット売り場はミュンヘン中央駅にもあり、宿から近い場所でチケットを買うことができて便利だった。しかも、今日のお兄さんは「このチケットにはここから会場までのトラムに乗る往復チケット料金が含まれていますから」なんて粋な情報までくれたのだった。

 ・・・。そうだったのか。昨日行きと帰りにそれぞれ30分も歩いてしまったのに、実はトラムが使えたのか。嬉しかったが昨日それを教えてほしかった。

 トラムで行くと非常に近くて簡単に行けた。あー、楽だ。

 今日の席もEUR10だけど、今回は2階のステージ寄りにしてみた。今日はバイオリンだからこちら側なら弾いている人の表情がよく見えるという夫の鋭い考察によりステージ向かって右側を購入。これは大当たり。弾いている人全ての表情がよく見えて臨場感たっぷりだった。

 セミファイナルに残ったのは、アメリカ人女性、韓国人女性、ロシア人男性、日本人男性、ドイツ人女性の5名だった。この中から3名がファイナルに残るのだ。

 今日は長いコンクールになりそうなので、私達もパウゼでワインと水を購入して喉を潤した。私などから見たら、どの人もまるでプロのように堂々として焦りなど微塵も感じられない素晴らしい演奏だった。特にロシア人男性は顔の表情が豊かで心から音楽を楽しんで見えて上位入選を果たすかと思われたのにファイナルに残らなかった。わからないもんですねぇ。

 ファイナルに残ったのはアメリカ、韓国、日本の3名だった。日本人男性の白井圭さんは緻密で丁寧で、素人が聞いても物凄く速くて難しい部分を一番安定的にこなしていた。後にアジアでファイナルの結果を見たら一位韓国、二位日本となっていた。素晴らしい!

 「のだめ」というコミックの影響もあるが、クラシックコンクールを聞きに行きたいと思っていたのがミュンヘンでついにかなった。将来をかけて真剣勝負で挑むコンクールは非常に聞きごたえがあるし、同じ曲を何度も聴くことになるので曲に親しみを持つことができる。何よりもバックのオーケストラが一流にもかかわらず格安のチケットでクラシック音楽に触れる事ができる。今回の経験で、ますます色々なコンクールを聞きに行きたくなった。


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