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2010.08.30
ヴェネツィア観光(7)
ヴァポレットの7日間定期券を買ってゆっくりヴェネツィアを観光してみたが、ムラーノ島もリド島も行ってだいたい6日間でガイドブックにあるようなポイントは(全部中に入って見学したわけじゃないけど)回ることができた。
今日はぶらぶらと散策してリアルト橋の向こう側、魚市場の近くに見つけたレストランでお昼ご飯を食べるという予定。
最終日の今日は朝から陰鬱な雲が空を覆って、今にも雨が降り出しそうだった。昨日まであんなに陽気で明るい夏陽気だったのに。一昨年のキャンプでもイタリアでは9月1日からきっかりと悪天候になった。まるでバカンスが終わってしまう事に対してのイタリア国民の呪いなんじゃないかと思ってしまうほどだ。
こんな日はサン・マルコ広場からアカデミア橋、そしてリアルト橋に渡るショッピングエリアの美しいウィンドウでもながめよう。手元には他のキャンパーからもらったヴェネツィアのとても細かい地図があるのだが、それでも時々迷って行き止まりで運河に出てしまうこともある。思わぬ所に思わぬ風景が転がっていて曇っていても散策は楽しかった。
リアルト橋に到着した時には、運河の向こうに巨大に渦巻く黒い雲。いやー、不気味だった。観光客も地元の人も指差して何かを言ったり写真を撮ったりしているから、かなり珍しい事だったようだ。
絶対に雨が降る。
雨が降る前にリアルト橋を渡って向かい側のアーケード街に避難しなくては。
アーケード街に到着したその時、ポツリ、ポツリと3〜4滴の大粒の雨の後にすぐバケツをひっくり返したかのような大雨が襲ってきた。アーケード街には濡れネズミになった観光客が次々と非難してきて大混雑になった。
結局、アーケード街に50分。やっと雨がやんできて外に出られるようになった頃にはお昼ご飯に丁度いい時間になっていた。目指していたのは日本の旅行雑誌「るるぶ」にも紹介されたと店側がるるぶのコピーを貼り出している所だった。日本以外の雑誌にもいくつか掲載されているようだ。しかし、この雨のせいかお客さんの姿が全くない。大丈夫なのか、この店。
あまり外食をしないので外食センスがない私たちは常に失敗を恐れつつ、失敗するケースが多い。そこで今日は30分ほど散歩してきて12時半になっても客がいないようなら食べないで帰るという英断(!)を下すことにした。駅に向かって少しぶらぶらと歩いてレストランに戻ると客が2組み。うーむ。微妙な数だ。お腹が空いて「もうここでいいや」って気分になっているのを「客数がゼロではないしね。」といい訳しながら入店したのだった。
ここでは「ランチメニュー一人14ユーロ〜」というのをやっているのだが、ボリューム満点でドイツからのお客様も大満足という量だし、味もそこそこおいしくてコストパフォーマンスのいい店だった。るるぶ、偉い。気がつけば店内は外国人客で満席。ツーリスティックかもしれないが、物価の高い中でそこそこの値段と量で食べさせてくれる店はありがたかった。場所は魚市場手前のちょっとした広場のようになっている場所。店名はVini
da Pinto。
いやー、それにしてもちょっと多すぎたかなぁ。お腹がパンパンになってしまったので、ここからバスターミナルまではぶらぶらと歩いて帰ることにした。
先日歩いた時も思ったが、駅までのサン・ポーロ地区はしみじみとしているが枯れたかっこよさのある風景のある場所だ。そういう意味では曇りもまたちょっと似合う町並みで、今日のような日はサン・ポーロ地区が悪くない。
バスでキャンプ場に到着したのが午後3時半。悪天候が嘘のように晴れ渡っていたが、干した洗濯物が全部ぐっしょり濡れていたのでキャンプ場にも雨が降っていたようだ。洗濯物、やり直し。
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