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2010.08.25
ヴェネツィア観光(2)
イタリア:ヴェネツィア

 今日は朝一番にアカデミア美術館を訪れる予定にしていた。

 しかーし。

 又しても私のトイレ問題が発生し、急遽リアルト橋での下車となった。橋のたもとのバールのおじさんに「有料トイレはどこでしょうか?」と半泣きで訪ねたら「うちのを使っていいよ」と無料で提供してくれて非常に助かった。おじさんが天使に見える。

 リアルト橋はヴェネツィア観光の中心部とでもいうべき場所で、橋の上からは朝のにぎやかなボートの往来や朝日を浴びて薄くオレンジ色に輝く建物とゴンドラの風景が楽しめる。。期せずして朝のこういう風景を楽しめたのは良かったなぁ。
 

 再度ヴァポレットに乗りこんで、今度はアカデミア美術館まで無事に到着。入場料一人6.5ユーロでこれだけの名作を見せてくれるとは素晴らしい。昨日とは打って変わってヴェネツィア万歳という印象を持った。ただしカルパッチョの大作「聖ウルスラの伝説」がある部屋が改装中で見られなかったのは残念だった。

アカデミア美術館のチケットは一様ではない。

14世紀後半の作品がある第一室。ビザンチン様式の色が濃い。

ジョヴァンニ・ベッリーニ「玉座の聖母と諸聖人」

パオロ・ヴェロネーゼ作「レヴィ家の饗宴」。かなりの大作。

ティントレット作「聖マルコの奇跡の連作」

ピエトロ・ロンギ作、「薬局」など貴族の日常風景

ジェンティーレ・ベッリーニ作「サン・マルコ広場の祝祭行列」

 最後にティツィアーノ作「聖母マリアの神殿奉献」のある部屋で見学が終了した。

 フィレンツェとは全く異なる顔ぶれで新しく気に入った画家の作品などに触れる事ができて面白い。あの彫刻のカノーヴァもここで学んだことがあるそうで、校長や先生の作品の部屋というのがあるのもアカデミアという名にふさわしい展示で微笑ましかった。ここに来ると14-18世紀ヴェネツィア絵画がまとめて観賞できるために、ヴェネツィア絵画に対してまとまった認識を持つ事ができるのがいい。
 それにしても同時期の作品を考えても、フィレンツェとはまるで作風が異なるというのがイタリア芸術の幅の広さを物語っている。そんなに大きな国ではないのにこれだけ地域差があり、それぞれに素晴らしい作品を残しているというのがすごい。

 アカデミア美術館から南下して数ブロック歩くとすぐに海沿いに出る。ここはザッテレという海岸通り。ここを歩いてその先にあるサン・トロヴァーゾ・ゴンドラ造船所を見に行った。造船所というから何か大きな設備を創造していたのだが、田舎の漁村で職人さんがひっそりと造っているようなひなびたたたずまいの造船所で、これがまたいい味を出している。ここからアカデミア橋まで歩き、対岸に渡ってリアルト橋まで散策。

明るい日差しが輝く海岸通りザッテレ。対岸はジューデッカ島。

ひなびた佇まいの造船所

裏通りにも可愛い建物と小さな橋。

アカデミア橋を渡った先の広場で見つけたデザイナーズショップ。おっさん顔マネキンでこのデザインでピンヒール。アートです。

人通りのない広場に出たかと思ったら・・・

観光客で渋滞している小道に遭遇。

狭い運河をゴンドラが行き来する。すれ違いはゴンドリエの腕の見せ所。

コンタリーニ・デル・ボーヴォロ階段。哲学者一族のコンタリーーニ家のために15世紀末に建てられた宮殿の外階段部分。閉鎖されて入れなかった。ボーヴォロは「かたつむり」の意味だそうだ。

ちょっと変わったパラッツィオ発見

サン・サルヴァドール教会を通って、大混雑のリアルト橋を渡る。

 リアルト橋付近は朝から混んでいたが、午後1時のこの時点はもっと人が多く出ていて大賑わい。橋を渡り切った場所から魚市場まではお土産物屋が並ぶ通りで、ここでヴェネツィア名物の2月のお祭り用の仮面を買ってつけて歩いている人やなどもいて、ハイテンションな空気が楽しい場所だった。魚市場は午前中だけの様で1軒を残しておしまい。また後日見に来る事にしよう。

サン・ジャコモ・リアルト教会。現在の姿は17世紀に再建された物

ねぇねぇ買っちゃう?購買意欲をそそるお土産物屋通り。

魚市場のある側からリアルト橋を撮影。うーん、悔しいけどかっこいいヴェネツィア。

 再び橋を渡って戻り、サン・ジョヴァンニ・クリストーモ教会でジョヴァンニ・ベッリーニの絵画を楽しみ、カ・ドーロというパラッツォを使ったフランケッティ美術館ではガイドブック表示5ユーロの入場料が9.5ユーロに跳ね上がっていたので断念し、サンティッシマ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会を見学(一人2.5ユーロ)。ここはたくさんの素晴らしい作品があって見応え充分だった。とまぁ、今日はここまでで見学は終了。迷路のようなヴェネツィアの町は、運河のすぐ対岸にある場所に行くにも場合によっては多周りすることになるので、知らずと長い距離を歩いているようで気付いたらかなり疲れていた。しかし同時に、観光名所には指定されていないが絵になる風景にたくさん出会えた。

サンジョヴァンニ・クリストーモ教会のジョヴァンニ・ベッリーニ作
「三聖人」

サンティ・アポストリ教会(左)、建物が映りこんだ運河(右)

サンタ・マリア・デイ・ミラーコリ協会の見た目がガイドブックと
違うなぁ(左)と思ったら裏側だった。右の写真が表側。

サン・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会の左側にある現在は病院の
建物が運河沿いに見えてきた。

サン・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会

内部はかなり広い。入場料を支払うと内部の美術品について簡単な解説をしたリーフレットをくれるた。

ピエトロ・ロンバルド作「ピエトロ・モンチェニーゴの記念碑」

ジョヴァンニ・ベッリーニ作「聖ヴィンチェンツォ・フェッレーリの多翼祭壇画」

聖ドメニコ礼拝堂

ステンドグラス

ロザリオ礼拝堂にはパオロ・ボロネーゼの天井画がたくさんある

 ここからはサンタ・マリア・フォルモーザ教会前を通り、サン・ザッカリア教会に行ってジョヴァンニ・ベッリーニの「玉座の聖母と諸聖人」を見た。

サンタ・マリア・フォルモーザ教会

ゴンドラに乗る人ってこんなにいるのねぇ。冬しか来た事がなかっ
たから知らなかった。

まだまだ人が多い

裏道はゴンドラの休憩所か?

サン・ザッカリア教会

ジョヴァンニ・ベッリーニの「玉座の聖母と諸聖人」

 朝9時に観光を開始して終了が午後3時50分。いやー、充実の一日だった。


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