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2010.08.17
サレント半島東側のビーチ2つを訪れる
イタリア:ウジェント

 サレント半島はイタリアの踵の部分なので、至る所に海、ビーチがある。中でも私達がここに滞在する決定打となったのは、ロンプラに掲載されている美しいビーチ、トッレ・デル・ピッツォTorre del Pizzoに魅力を感じて是非訪れてみたいと思っていた。

 また、同じキャンプ場に滞在しているイタリア人に聞いた所、キャンプ場からまっすぐ海に出たトッレ・サン・サン・ジョヴァンニTorre San Giovanniから南に砂浜が広がっていて、なるべく南の方のトッレ・モッツァあたりが海水浴に適していて海もきれいだというので、ここにも行ってみることにした。


トッレ・サン・ジョヴァンニからトッレ・デル・ピッツォへ向かう途中の
岩場ビーチ
 トッレ・デル・ピッツォはガリポリから始まる湾の南端にあたる。海に突き出した先端にあるビーチがロンプラの写真に掲載されていた場所らしい。

 キャンプ場を出て海沿いの道を北上してトッレ・デル・ピッツォに向かう途中にはいくつもの海水浴場があったが、この辺りはみんな岩場で岩の上に椅子とパラソルを置いて寛いでいた。水質はきれいで砂の巻き上げもないから海が澄んで美しかった。砂まみれになるのが嫌いな人にもうってつけだ。

 トッレ・デル・ピッツォに近づくと幹線道路をはずれて野原の中の未舗装の道を行くことになった。車2台すれ違うのがやっとの道幅で、時には両脇にトゲの出た茨の天然の垣根があったりする。なんか、ややこしい所だなぁと思っていたが、案の定、ここから出て次のビーチに向かう時に対向車とのすれ違いになってしまった。相手はイタリア人であまり避ける風もないので、こちらが路端ぎりぎりに寄った時に「ギギギーっ」と茨で車の横っ腹に傷をつけてしまった。だからイタリア人は寄らなかったのね。私達の車は全て保険でカバーされているから何も支払わなくてよかったけど、普通のレンタカーだったら弁償させられたかもしれない。

 未舗装道路の先に忽然と現れた駐車場には車がたっくさん。朝も早から皆ここに押し寄せているようで、やはり人気のスポットらしい。駐車場がこれまたスペースぎりぎりに作ってあるために車をスペースに入れるのがとても難しかった。何度も切り返して難航していたら係員の男性が運転を代わってくれて、クリクリっとハンドル操作して難なくまっすぐバックで入れてくれた。お見事!駐車場から300mくらい砂の道を歩いてビーチに向かった。

トッレ・サン・ジョヴァンニの町は夜になったら電飾がつきそうなビーチタウンだった。

車2台すれ違うのがぎりぎりの道幅で、案の定車の横っ腹にひっかき傷を作ってしまった。

難易度の高い駐車スペースは自力で入れられず係員に入れてもらった。

駐車場からビーチに向かう道。

 ビーチに入口に小屋があって有料ビーチに行くなら料金を支払えということになっている。有料ビーチにはビーチベッド、パラソル、トイレ、シャワー、軽食レストランがある。といってもトイレやレストランの利用は無料ビーチにいる人もできるようだから、実質パラソルとビーチベッドとシャワー料金ということになるかな。私たちはそんなに腰を据えて長居するつもりもなかったので当然無料ビーチに向かった。

 一歩、ビーチに出て見て「うわぉー!」という感動を期待していたのだが、残念ながらそれほどでもなく見えた。というのも海流の関係か波打ち際に木屑のような黒い細かい物がたくさん浮いていて足元からブルーという想像を打ち消してくれていたからだった。よく見ると先の方は遠浅で透明で美しい海が広がっている。きれいな事はきれいな海なんだなぁ。ロンプラの投稿は4月の時点の写真だった。4月に来れば人もいなくて美しいのかもしれない。でも泳ぐには寒いだろうなぁ。

有料ビーチのベッドとパラソルエリアの向こうに無料ビーチがある。

かなり遠浅で波もなくプールのように穏やかな海だった。

波打ち際の木屑がどうにも汚れに見れる。汚れじゃないんだけど。

 ここで日光浴したりお弁当を食べたりして2時間半ほど過して、次なる目的地のトッレ・モッツァに向かった。トッレ・モッツァは町に隣接したビーチで市営駐車場のような大きな駐車場が海のすぐそばにある。といっても昼の1時40分にはほぼ満車で、空いているスペースを探すのが大変なくらい混み合っていた。

 ここのビーチはベージュがかった砂のビーチで、水質はトッレ・デル・ピッツォよりぐっと劣るが入りたくない程汚くはなかった。パラソルとビーチベッドの模様が各々違っているので自前の物を持ってきているみたいで、庶民的な感じがする。日本の地元近くの夏の海辺を思い出す。それにしてもイタリア人はよく日焼けしている。美白推進文化の日本とは間逆で、秋に日焼けしていないとバカンスに行けない貧乏人だと思われるのを恐れているのかと思うほど、皆日焼けにいそしんでいた。ただしフランスと違ってトップレスはいない。一部高級リゾートでは見た事があるが(イタリア人じゃないかもしれない)、こういう庶民的なビーチでは一切見ない。やっぱりカソリックだからかなぁ。
 

 海はまぁまぁだけど、イタリア人の様子を見たりしながら海沿いで寝転がっているのは気持ちがいい。ついついここでも2時間半過してしまった。帰りに冷えたスイカを買ってキャンプ場でスイカ休憩。典型的な夏の一日だ。

 サレント半島には南端の絶壁にあるビーチなど特徴のあるビーチがたくさんあり、加えてバロック文化の香りがするレッチェを始めギリシャ、ローマ、イスラム、ノルマンなどこの地に支配を加えた数々の文化の影響が垣間見られる小さな町が点在している。私達がいるキャンプ場の隣のテントの家族はここに1ヵ月滞在して、毎日出歩いては楽しんでいるそうだ。12才くらいの娘が「そうそう、あの町は小さいけど可愛らしくてよかったわ」といっぱしに評論したりしている。小さい頃から自国の文化に慣れ親しみ慈しみ、こうしてイタリアを愛する国民ができていくんだなぁと実感するできごとだった。


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