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2010.07.26
古代ギリシア建築のペストゥムの遺跡(世界遺産)
イタリア:ポンペイ

 サレルノから約50km離れている場所に古代ギリシアの建築物が残る遺跡がある。ペストゥムあるいはパエストゥムと呼ばれる遺跡だ。ポンペイからだと更に20kmくらい離れているのでちょっと遠いなぁという感じがしたが、ペストゥムに行ける機会なんてそうそうあるわけでもなし。えいやと遠出を決意した。

 ポンペイからペストゥムまで距離は長いが途中まで高速道路も使えるし快適なドライブだった。

 サレルノからアマルフィ海岸が見渡せるポイントがあり、なかなか素敵な景色も楽しめる。朝9時頃にポンペイを出発してペストゥムの遺跡には10時半に到着した。

駐車代金は1日駐車して2.5ユーロ。昨日のアマルフィの1時間分にもならない。ちょっと田舎でいい感じだ。

 私達としてはナポリ界隈から離れているし、公共の交通機関もなくてマイナーなイメージを持っていたペストゥム遺跡だったが、チケット売り場にはちょっとした人の列ができるくらいに人気の場所だった。何といってもユネスコの世界遺産マークだから車で来ているヨーロピアンは見に来ようという事になるようだ。

遺跡前の通りは土産物屋と博物館とレストランが並んでいる。

ユネスコマーク。

チケット売り場

チケットの裏側の絵がなかなかいい。

 早速一人6.5ユーロの入場料を支払って見学を開始といこう。

まず右手にいやが上にも目に入ってくる巨大建築物があって、どうしてもフラフラとそちらに足が引き寄せられてしまうのがケレス神殿だ。

 紀元前6世紀に建てられたというから、それにしてはよく保存されていると感心した。

 これまでの旅でこんなにしっかりと古代ギリシアの遺跡を見たのは初めてじゃないだろうか。ローマ時代よりも更に古いギリシアの神殿は強度を出すためだろう、非常に太い柱が密に並んでいて、それ故にとても力強い印象を与える。

 この神殿から再び大きな建物であるバジリカまでの間はほとんど崩壊してしまっている住居跡などが見られる。所々にある解説パネルを読むとなるほどと思うが、見ただけでは何やらよくわからない。

住居跡

ギリシャ時代のアゴラ(地下神殿、紀元前500年代)は紀元前273年に古代ローマ人に引き継がれた際に埋められてしまい、今は屋根だけが見えている。

ポンペイで見た住宅と似て、アトリウムを囲むように各部屋が並ぶ家が多いが、アトリウムの噴水を囲む柱がぶっとい。これがギリシャなんだなぁ。

遺跡周辺に生えている木の実。遺跡見学に完全に飽きている白人おやじがこの実を取って食べる方に熱中していた。これ、1つ1つに小さな固い種が入っていてあまり食べ心地がよくない。

これも中央にアトリウムのある住宅跡。アトリウムの真ん中の大理石部分に屋根から落ちる雨水を集めて生活用水として貯めた。

玄関カーペットのように入口にそこだけ模様の違うモザイク装飾になっているのが面白い。

フォロの想像図

現在のフォロの様子。

円形闘技場

円形闘技場入口

 そして最後に大きな建物が2つ見えてくる。上の部分が平らで太い柱が並ぶバジリカと三角形のファサードのついているネプチューン神殿だ。迫力ある建物なので2枚ずつ角度を変えて掲載したい。いやー、古代ギリシャの建築物って力強いなぁ。








 これで遺跡の見学はお終いなのだが、同じチケットで遺跡の外にある博物館にも入れた。一番興味を引いたのはガイドブックにも解説のあった「飛び込み男の墓」。石棺の蓋に描かれた飛び込む男の絵は何を意味しているのだろうか。故人が飛び込み好きだったというのが恐らく普通に考えられる説だと思うけど。

 午後1時になっていたので、博物館の周囲にあるレストランの中からお客さんの食べている物をちらちらと観察してある一軒に入った。この辺りは水牛のモッツァレラチーズの特産地でもあるので水牛モツァレラチーズのピッツァとシーフードミックスフライを注文した。田舎だけあってどちらもリーズナブルな値段の割に質が高くて大満足。田舎のレストランはいいねぇ。

 この辺りは庶民の海水浴エリアだと聞いたので、もしかして泳げるかもしれないとビーチに行ってみたのだが、海が汚い。アマルフィからそんなに離れていないはずなのに全く違う。ビーチベッドやパラソルが並んでそれなりににぎわってはいるのだが、ここでは入る気になれないなぁと折角着替えたものの海に入らずに帰ることになった。
 

 そんなわけで、ちょっと早いが午後2時半頃に観光を切り上げて帰ることにした。


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