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2010.06.10
フィレンツェ観光(7)〜サン・ロレンツォ地区 その2
フィレンツェ観光7日目の今日は、前回のサン・ロレンツォ地区で取りこぼしたサン・マルコ美術館とサン・マルコ教会を見学後、オステリアで昼食、市場周辺の露店でパンツを購入、市場北側の1ユーロショップでねじまわしを購入、市場近くの食材店で変わったパスタを購入、サン・マルコ教会にいたサボナローラに因んでシニョーリア広場のサボナローラの処刑場所の墓碑が刻まれた金属プレートを見て帰った。
朝8時33分にキャンプ場を出て戻ってきたのが午後4時25分。初めてオステリアでパスタを食べたのだがあまり感動できず、でも昨年から探していた理想的なパンツを始めお買い物はなかなかグッドなので一勝一敗の日。
さて、詳細は・・・。
今日は観光場所としては一番アルノ川から離れた場所にあるサン・マルコ美術館を朝から攻める。この美術館はちょっと変わっていて土日祝日は朝から午後5時まで開いているのだが、平日は朝8時15分から午後1時50分までしか開いていないのだ。
川から一番遠いということはキャンプ場から遠いということで朝8時半過ぎに出て、歩いて歩いて到着したのは9時25分。何と朝から約1時間も歩いてしまった。これだけでかなり体力を消耗した。ああ、ステーキ食べなきゃ。
サン・マルコ美術館も事前に予約可能な美術館で行列があるかと思いきや、そんなこともなくすんなりと入場できた。ここは二人の修道士が有名で一人は少女漫画家が参考にしそうな柔らかいタッチと色使いで多くの宗教画を残したべアート・アンジェリコ(フラ・アンジェリコとも言われる)。もう一人はメディチ家のロレンツォ・イル・マニフィコの口利きで一度離れたフィレンツェに戻ってきたサヴォナローラだ。この人は徹底した禁欲主義を説き、一時は民衆の心をとらえたのだが、あまりの徹底ぶりに時の法王まで批判し破門にされた上、長い禁欲生活に嫌気がさした民衆の機運をとらえた反サヴォナローラ派などによって裁判にかけられシニョーリア広場で絞首刑にされたという人だ。
美術館にはフラ・アンジェリコの作品が大量にあって、特徴をとらえるにはよい機会だった。フワーッと柔らかい感じの色で描かれている女性や子供の顔が可愛い。多くの人に愛される要素を持った絵だった。ここにはギルランダイオの「最後の晩餐」もあってこちらも印象深かった。2階は修道士の部屋だった場所で各部屋に様々な絵が描かれているが、中にフラ・アンジェリコの作品もある。またサヴォナローラの遺品が納められている部屋があり本人を描いた絵画で「サヴォナローラとはこんな顔の人だったのか」とあらためて彼が歩んだ人生を思い起こしながら見学できた。
教会は美術館を出てぐるっとまた美術館入り口側まで戻って入り直さなくてはならない。
そんなに大きくない教会だがジャンボローニャの設計による礼拝堂があると見に行ってみたのだが、ちょっとよくわからずあっさりと見学して出てきた。
今日は先日人がたくさん入って人気がありそうだったOKカフェというレストランで初めて外食のパスタを食べる予定にしていた。
サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場からドゥオーモに向かうセルヴィ通りとグエルファ通りの角にある店だ。今回初めてイタリアのレストランでパスタを食べると大いに期待したのだが、期待に反して味は普通、夫のカルボナーラはしょっぱすぎる。ちょっとがっかりな昼食だった。
午後からはこの周辺をぶらぶらしてみよう。
中央市場の周辺に衣料品や土産物の露店がたくさん出ている。先日通りがかった時に目にしたパンツは昨年来ずっと欲しいと思っていた理想的なパンツだった。
試着したいと言うと店の裏手にちゃんと試着室があって着られる。丈はかなり長いが自分で切ってすそ上げすればよさそうなので早速購入。22ユーロだった。アジアでもさんざん探したのだが、ありそうでなかったのだ。黒かベージュか白のレーヨン素材しか置いていないこの店は他の人にもかなり人気でどんどん売れていた。メイド・イン・チャイナかと思いきや、メイド・イン・イタリー。普通の店でこの手のパンツは50ユーロを下らないからお値打ちだったなぁ、うっふっふ。
市場界隈にはこの露天の他にもチンギアーレというイノシシの頭のはく製を飾ってチンギアーレのサラミやラグーを売る食材店や1ユーロショップといって全商品1ユーロで売る店があったり、レオナルド・ダ・ヴィンチの発明品をミニチュアで作って売る店など良く見るとちょっと変わったお店がみつかって面白い。1ユーロショップでは5つのヘッドを入れ替えられるねじ回しセットを購入。今回買った簡易冷蔵庫のヒューズがやたらに飛ぶのだが、その時ねじ回しがなくて困っていたのだった。
頭のはく製はよく見かける |
シルバニアファミリーのチンギアーレバージョン |
中国人の流入で可能になったのだろうか、ほぼ中国産製品 |
ダヴィンチの発明品を売る店はチェーン展開して他にもある |
午後4時近くになったので、今日の観光は終了だ。帰り道にシニョーリア広場を通りかかったので午前中訪れたサン・マルコ修道院にいたサヴォナローラが処刑されたと記録されているプレートを探してみると、ヴェッキオ宮の左斜め前、ネプチューンの噴水を撮影する人に踏まれ続ける地面にプレートがあった。まぁ、全然読めないけどサヴォナローラと書いてあるのでここだと判断したのだった(写真中赤線は私がつけました)。熱心に写真を撮っていると、観光客を連れたガイドさんもお客に何だと聞かれてやはりサヴォナローラがここで処刑された跡だと説明していたので間違いないようだ。今日の締めくくりにふさわしい観光スポット。
今日もよく歩いた。2年間使い続けたシューズの底が減っていて靴にクッションがきかないのでとうとう夫の足の親指にまめができて水膨れになっている。足にまめを作ってまで観光しているなんて私たちこそ修行僧のようだと笑いながら早目に就寝したのだった。
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