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2008.08.19
ハッピーアワーとジェラード屋情報
ミラノにハッピーアワーというのがあるのを知ったのはマドリッドの宿だった。
マドリッドの宿にいる時にミラノ在住の2人組みの日本人女性旅行者が宿泊していて、ミラノの魅力的な食べ物屋情報をたくさん聞くことができた。その中で彼女達からミラノにはハッピーアワーなるものがあると聞いたのだった。大抵午後7時から9時くらいの時間帯にバールが行っているもので、飲み物を注文すればビュッフェ形式になっている軽食が食べ放題になるというシステム。本来はリストランテに向かう前にバールで食前酒を飲みながら前菜をここで済ませるという目的でバールがしかけたものらしいが、日本人としてはここで食べたらもうお腹いっぱいになるってなわけで、彼女達留学生などが重宝しているのだそうだ。
食前酒という意味のイタリア語アペリティーボがこのハッピーアワーを指してもいるようで、「人気のアペリティーボはですねぇ」とか「私が好きなアペリティーボはこの地図のこの辺りにあるんですよ」という言い方をしていた。
今日はウィーンから友人がキャンプに合流。初日の夜はハッピーアワーに行こうと計画していたので、到着する夕方までにアペリティーボの下見を行うことにした。
最初に目指したYguanaというお店はドゥォーモから路面電車に乗っていくため、まずはドゥオーモをめざす。
午後4時半のドゥオーモには丁度太陽の光が当たってまばゆいばかりに輝いていた。いやー、美しい。
○イグアナYguana
サンロレンツォ・マッジョーレ教会の近く、ティチネーゼ門に向かうCorso di
Porta Tichineseという大通りから一本東に入った場所にあるバーレストラン。教会と公園がある閑静な場所なのだがこのレストランと両脇に2軒、計3軒のレストランが並び夜はここだけとても賑わっている。詳しい地図は下記のサイトに掲載されていた。ドゥォーモからはトリノ通りに進む路面電車にのってアリストンホテル前で下車。そこから徒歩5分くらいだった。夏休みも休まず営業していた。
http://www.igougo.com/entertainment-reviews-b85516-Milan-Yguana_Caf.html
次に向かったのはナヴィオリ地区にあるお店。YguanaからCorso di Porta Tichineseに出てティチネーゼ門に向かうと、左手にローマ時代の列柱が残る場所がある。その裏手にあるのがサン・ロレンツォ・マッジョーレ教会だ。こういう物が町中に普通に存在し、別に囲いもなくただ古い建築物として町中にあるというのがいかにもイタリアらしい。列柱の間から教会が垣間見える風景は気の遠くなる程長い時代を経て現在に至ると思うと、ただただ凄い、凄いつぶやくのみだった。
この列柱から古めかしい門をくぐって更に先に進むとティチネーゼ門が見えてくる。ティチネーゼ門は周囲を車がグルグルと走る大きなロータリーになっていて、ここから右斜めに入っていくとナヴィオリ運河となり、この運河沿いにはアペリティーボを行うバールが並んでいるのだった。
ティチネーゼ門を回り込んでナヴィオリ運河に向かおうとする辺りになると、いきなり中東や南米系の顔立ちの人が大勢たむろしていた。なんじゃ、ここは?まるでいきなり別の国に放り込まれたような感覚に陥いる。不思議な場所だった。
○BOND
ミラノ中心地の南西にあるナヴィリオ地区にある店。地下鉄Porta Genova F.S.駅から真っ直ぐにナヴィリオ運河Alzaia
Naviglio Grandeに続く道を歩き、運河を渡って右手角にある店。黒と金の店内がシックで大人の雰囲気の店。残念ながら夏休みのため8月14日から末日まで閉店だったので入れなかった。
○Wasabi
10ユーロのカクテルで最初に握り2巻と裏巻き2つがついてくるというアペリティーボ。裏巻きはビュッフェにも登場しているそうだ。和食レストランでアペリティーボ、しかも寿司付きということで非常に魅力を感じたのだが、ここも夏休みで閉店。がっくり。
ということで写真は閉店している店の外観ばかりになってしまったが、真ん中のナヴィリオ運河の両脇は確かにアペリティーボを行っているバールが数軒見つかって、夜になったらさぞや賑わうだろうと思われた。この運河から分離しているナヴィリオ小運河沿いには水上レストランもあってこちらも楽しそうな雰囲気。次回のミラノ訪問時には是非夜訪れたい(夏休みをはずさねば)。
上記2店の情報関連サイトを探していたら、教えてくれた本人と思われる人の詳細記述を発見。詳しい情報と地図を掲載してくれている。
http://www.amoitalia.com/milano/happyhour/bond.html
http://www.amoitalia.com/milano/happyhour/wasabi.html
以上3軒が紹介してもらったお店。しかし夏休みのためイグアナのみが営業中で私たちはイグアナに行くことにした。
前菜、イタリアン、食べ放題と頭の中の妄想が大きすぎて、期待よりも内容が貧相だったので満足感が低くなってしまった。ポテトサラダやナスやブロッコリーのフライ、サラミやハムのサンドイッチ、サラダが数種類と品数は多いと思うが、期待していた生ハムや野菜や魚介のマリネなどいわゆるイタリアンな前菜が少なく、使っている素材が安っちい。年を取るとまず飯の素材に注目してしまうのが悲しいわけだが、ビュッフェの内容だけを取り上げるとあまり満足できない。しかし、店の店員の愛想の抜群にいいフレンドリーさや内装のスタイリッシュさや集まってくるお客のお洒落な感じなど総合すれば人気が出るのもうなずける、いや20代の私だったらかなり満足しただろう店だった。
リベンジをかけて、イグアナの右隣の店にも行ってみた。飲み物はビール5ユーロからカクテルの高いレンジが8ユーロまであり、ビールにした私たちはつまり5ユーロでアペリティーボを楽しめた。
店内は隣のイグアナよりも狭く内装もイグアナの方が素敵だが、ビュッフェの品数はイグアナに負けておらず、使っている素材がイグアナよりも新鮮で調理方法もイグアナよりもイタリアンな感じが強くて味も良かった。こっちは素直に満足。特に揚げ卵と茹でカボチャのサラダがおいしかったなぁ。
さて、ミラノ在住の彼女たちから今ミラノで人気の2軒のジェラード屋も教えてもらった。後日訪れたのだが、このページに掲載しておく。
○GROM
スカラ座とスカラ広場の間を走るマンゾーニ通り沿いにあるピリッとカッコいいお店。スカラ座に向き合い広場を背にして左手に向かって2ブロックほど歩いた左手にある。場所柄、とてもお洒落な仕事中のファッション関係の人がここでジェラートを買っていくのを見るのもミラノらしくて楽しかった。チョコレートジェラードが数種類あって一番ブラックなのにしてみたがかなり甘さ控えめで大人の味。内装も味も大人な感じだった。
http://www.grom.it/index.htm
○Cholat
名前の通りチョコレート屋さんなのだがジェラードも置いている店。
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」のあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の近く。ボッカチオ通りVia
BoccachioとVia Caradossoなどが交差する6差路からボッカチオ通りを地下鉄Cadorna駅方面に歩いた右側にある。
まず可愛い店内のデザイン(Tシャツやマグカップなどのグッズも販売している)に歓声をあげる。朝10時半でチョコレート系のアイスが出揃うのが11時ということなので、出ているフルーツ形のジェラードにしたが、こちらも美味。同行した友人たちは後日2回も通うファンになり、とうとうマグカップもご購入した模様。とにかく人気の店だそうだ。
http://www.chocolatmilano.it/
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