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2010.05.27
海岸沿いのお城からの眺望
ニースの海沿いを走る道プロムナード・デザングレの北東側の終点には城跡のある丘がそびえている。前回のニース訪問は数ある美術館に時間を取られてこの丘に行かずじまいだったので、今日は丘に登ってみようってなことになった。
宿から丘まではジャン・メドサン通りを海近くのアルベール一世公園まで行って、そこから下町、花市場のある通りへと左折してプロムナード・デザングレに出たら目の前だ。ジャン・メドサン通りには素敵なショッピングモールや書店や衣料品店が軒を連ねてにぎやかな雰囲気を出しているが、それがアルベール一世公園になると全く商業施設がなくなって整然とした公園に昔ながらの御屋敷をバックに噴水が涼しげに立ちあがっている。このメリハリがきいた風景がいかにもヨーロッパ的なのだった。ここから左折して入る道沿いにはオリーブオイルの老舗店やプロヴァンスの布を売る店など店構えがクラシックでいい味の店がいくつかある。花市場は午後2時近いこの時間は既に店じまいしかかっていたが、その色鮮やかな花々がクラシックな風景に色どりを与えていた。
目にする建物は古いものだがどれもきちっと外壁が手入れされ、店には気がきいたものがあふれて、新しいショッピングモールはピカピカの装飾だった。つい数日前まで牛と馬に囲まれて部屋には蛍が飛ぶようなドミニカ共和国にいた私たちはコート・ダ・ジュールという入れ物にまだ慣れない自分たちを感じながら歩いていた。何というギャップ。このギャップが旅の醍醐味だ。都会からニースに来たらここまで新鮮に感じられないだろう。
ジャン・メドサン通りのショッピングモール「ニース・エトワール」 |
アルベール一世公園 |
アルジアリALZIARI オリーブオイル店 |
ラ・クーケットLa Couqueta プロヴァンスの布や布製品の店 |
花市場 |
花市場を通り過ぎた先はカフェやレストランが並ぶ |
下町の通りからプロムナード・デザングレに出れば目の前が海だった。
前回訪れたのは2008年8月、水はもっと水色だったが波が大きくて透明度があまりなかった。しかし今回は全く波がないというほど凪いでいて、岸近くは下の石が透けて見える透明度。そのかわり水の色はそんなに水色ではなくグリーンがかった美しい青だった。
前回は透明度がないので実は海が汚れているのか?という疑問も沸いたのだが、ニースの海は都会にしては例外的に美しいということが今回わかったのだった。
泳ぐにはまだ風は冷たいのだが、とにかく日差しが強烈なので少し海に入ってビーチで寝転んでいたらあっという間に身体が温まりそうだった。特にこのビーチは丸い石ころビーチなので午後には石が温まって丁度良さそうだった。
さて、ここから丘の麓はすぐだ。エレベーターで上がることもできるが(有料)、階段で登ってもほんの15分程度だった。途中にはいくつかの展望台があって目線が上がる度に遠くまで海岸が見渡せて気持ちが良かった。
さて丘の反対側はと回り込むとこれが絵に描いたようなため息の出る美しいヨットハーバーだった。丘に登ってきた甲斐があったなぁ。
丘の上は公園になっていて緑の芝生で寝転ぶ人あり、遊具で遊ぶ子供たちありでピクニックに最適な場所だった。
人工の滝が涼しげな水音を立てる上が丘の一番上の展望台。アルベール一世公園からおもちゃのような電気機関車でこの展望台まで上がってくることもできるのだが、この最後の展望台からの景色は街中に寄りすぎていて一番面白い景色とは言い難いので、自分の好みの景色を探しながら下から歩いて登る方が私の好みだ。
今日の午後のほんの数時間の散策だったが、新しいニースのモード、古い下町の店、そして高い丘からの眺望と色々な要素が楽しめて楽しいお散歩コースだった。
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