|
2008.07.27
マルセイユから西へ約30km、ラ・シオタのビーチ
エクス・アン・プロヴァンスからマルセイユを経てコート・ド・プロヴァンスと呼ばれる地域のラ・シオタ郊外のキャンプ場に移動してきた。
テントを設置してフロントのおじさんに周辺の情報をあれこれと聞いてみると大型スーパーのカルフールもあるしビーチも岩場ならば500m、砂場ならばキャンプ場を出て左右それぞれ2kmの場所にあるらしい。おじさんは生来のやぶにらみで一見怖そうに見えるのだが実はとても優しい人で、奥さんの女性も英語は話さないが優しいまなざしをおくっている。どうやらここは家族経営のアットホームなキャンプ場らしく、とてもいい感じだった。
夏の強い日差し、晴天の毎日。ここでビーチがあると聞いて行かなければ損というものだろう。私たちは得た情報を頼りに、キャンプ地を出てすぐ右手に向かってビーチを探しながら歩き出した。
500m程先に左手に入る小さな道があり、そこを折れると左手の眼下からすぐビーチが見えた。マルセイユというと大きな漁港というイメージがある。その漁港から遠からぬビーチなのでそんなに期待していなかっただけに、この青く澄んだ美しい水質のビーチには驚かされた。
レジャーボートが数台浮かぶ眼下のビーチは澄んだ水の中黒く岩が透けて見えて、そうでない所は美しいエメラルドブルー。水質が良くないとこういう色にはならない。都会の近くなのにこんなに美しいなんて本当に驚きだった。
近寄って行くと、最初にビーチと呼べる場所は岩棚のようになった場所で砂場ではない。しかし狭く地面が露出した場所にパラソルを広げたりタオルを広げたりして、人々はそれなりにビーチとして楽しんでいるようだった。
しかしここは、岩棚だけあって海にアプローチするには足場が裸足では少し痛そう。海用の柔らかいシューズを履いたりサンダルで入っている人が多かった。
尚も進むと砂場になったビーチがあった。人々はやはり砂場を好むようでここは満員御礼。何とか場所を探して私たちもこのビーチで少しくつろぐことにしたのだった。
南仏で始めてのビーチの水は思ったよりも冷たい。ちょっと水の中に入るとサーッと体温が下がって今まで熱したいた身体が一気に冷たくなってとても気持ちが良かった。
ここにはフランス人意外の外国人はあまりいないようだ。フランス人はこういう場所ではおおっぴらにトップレスになっている。やがて私たちの目の前には見事な乳の20代の女性2名が登場して、この夏コート・ド・プロヴァンスやコート・ダ・ジュールで流行っていたラケットでボールを相打ちするゲームに打ち興じ始めた。ボールと乳がボヨーン、ボヨーンと目の前をはずむビーチで強い夏の日差しに焼かれて、コート・ド・プロヴァンスの気分満喫。ここでは隣に寝そべっているのが東洋人だろうが、乳が大きかろうが垂れていようが誰も気にしない。そんな自由でのどかな家族的な雰囲気が漂っていてゆったりとしていた。
ここで小一時間ほど過ごした後、場をたたんで、今度はキャンプ場を出て左手にあるというビーチを目指してみた。
こちらもかなり美しい水質のビーチだが、メディアなどに注目されているわけでもなく普通の夏のビーチで人が集まっているという感じ。
私の地元の県にもビーチがあるが、対して海が美しいわけでもないのに「海の家」が立ち並び流行の音楽が鳴り響き、ナンパな若者が闊歩している。ここのビーチはそういうものとは全く縁のない、単純に美しい海を楽しむ人が集まった静かで美しいビーチなのだった。
道路のある高い場所から下へとおりて行くと、このビーチも岩だらけの砂のない場所。寝転ぶ所から海の中に入っていく部分もずっと丸い石だらけで、海の中の石には藻が生えていてすべりやすい。だから、裸足の人は恐る恐る歩くというふうになっている。私たちはクロックス型のサンダルを履いているので問題なく海の中に入っていくことができた。
水はとても澄んでいて美しいし、水温もやや低め。10分も水に使っていると陸の焼けるような日差しが恋しくなる。そこで陸にあがって甲羅干し。砂がないのでベトベト・ジャリジャリとしないので乾いたらシャワーもなくそのままキャンプ地に戻れるっていうのが便利でもあるビーチだった。
キャンプ場から徒歩でアプローチできるビーチはこの岩場のビーチの2つ。両方とも岩場のビーチだが、その分砂でジャリジャリになることがなく手軽に楽しめる場所だった。
|