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2009.05.08
白い村第四弾「ロンダRonda」へ
スペイン:ロンダ

 今日はマルベーリャからロンダへ移動。ロンダはロンプラによれば「もっともドラマチックな白い村」ってことになっている。標高744mに位置するロンダの街は断崖絶壁すれすれに建てられていて白い村の足元はどーんと下に落ちる崖っぷちになっているという風景がそう言わせているのだろう。

 マルベーリャから地中海を背にしてクネクネと曲りくねる山道を上って上って1時間20分。ロンダの郊外にあるキャンプ場はまるでリゾートホテルみたいなシックたたずまいだった。

 マルベーリャのキャンプ場はイギリス人やアイルランド人の半定住者が多くて妙に生活観が漂う感じだったが、こちらは短期でキャンピングを楽しむオランダ人やフランス人が多く、テントの前で読書したりカップルが写真を撮りあったりしてバカンスな雰囲気を醸し出している。昼真っから大音響で昔のロックンロールの音楽をかけてビールをあおったり、常連がトランプ大会しているなんて光景はないのだ。

 フロントで働く人も大地主の奥さんやお嬢さん風で「金持ち地主の余暇でキャンプ場をやっています」という雰囲気。車でたった1時間ほど離れただけで随分と雰囲気が違うんだなぁ。

 このキャンプ場からロンダの街へは徒歩で行けるというので、チェックインと軽く昼食を済ませてから早速街へと出かけた。

 キャンプ場から1kmの所にある城門はロンダの観光の中心から南に約500mほど下った場所にある。ここから北上して中心地に向かうわけだが、上り坂の途中に白い壁の家々はあるもののそんなに取り立てて魅力的な町並みでもない。

 一体どこがそんなにドラマチックなのだろうか、もしかして道を間違えているんじゃないかと不安に思ってくる頃に、まさにドラマチックな光景が見えてきて「うぉーっ、これかぁ」と納得したのだった。

 ロンダの街は私たちが歩いてきた南側から競りあがっていく岩山と、北部の岩山が深い渓谷で遮られている地形なのだ。南北の岩山をつないでいる橋周辺の景色はロンダ絶景中の絶景と言えるだろう。



 まずは南側の橋の手前からこの風景を堪能してから、橋を渡って北側の観光の中心へと向かった。

 バルセロナを出てからバレンシア、アンダルシア地方を回っているが、まだ海水浴には早い時期のためかキャンプ場は閑散としていて、セビリアやマラガではまだ観光客も多かったがマルベーリャに至っては観光客の数すら少ないような状態だった。それがロンダに来てみると、いるわ、いるわ。ヨーロピアンの観光客がわんさかと歩いている。ロンダはセビリアやマラガに続く人気の街だったのだ。



 町中には適切なアドヴァイスをしてくれる観光案内所や教会、様々なお店が並ぶ商店街が2筋。白い壁の建物が多くて可愛らしい事は可愛らしいが、ミハスなどのようにため息が出るようなメルヘンの世界ではない。ロンダ自体の観光の魅力は町中ではなくやはりあの岸壁につきるのだろう。

 もっとも、ロンダの周辺には車で日帰りで行ける白い村が10ばかりもある。ここを拠点にしてあちらこちらへ日帰りドライブするにはインフラが整っているこの街が最適なので、ここに観光客が集まっているんだろうと思われた。

 ちょっと国際電話をかける必要があったのでインターネット電話屋から電話する。こういう安い電話屋さんがあるというのもロンダの魅力だなぁ。

 今度は北側から岸壁を楽しんでみよう。
 
  

 岸壁に沿って展望遊歩道になっているので岸壁っぷりを堪能できるのだが、肝心の橋の付近はプライベートの家が建っていて見えないんだなぁ、これが。この家のリビングからの景色はさぞや素晴らしいだろう。しかもこの家は岸壁ぎりぎりに建てられているからね。

 渡ってきた橋に近づいて、今度は橋周辺を北側から見学しつつ再び今度は南に向かって橋を渡った。時間と体力とやる気のある人は、この断崖絶壁を下までおりて街を見上げることもできるようだが、今日の私たちはそこまで気力がなかったので却下。見上げて全貌が入る写真を撮るには相当遠くまで離れなければならないだろうなぁ。

 南側は白い壁の家々ではなく、14世紀から18世紀に建てられた教会や修道院が点在する区域だ。インフォメーションで番号付きの詳しい地図をくれたので、この地図にそってブラブラと散策した。

 坂道のある古い町並みは面白い風景を作り出すのは毎度の事だが、ロンダの場合は加えて断崖絶壁の風景がある。人間が作り出した建物と自然を造詣を同時に楽しめるのがロンダの特徴だ。

 ロンダは知らない間に随分と歩いてしまう町だ。昼過ぎに宿を出てからもう4時間も歩き続けてしまったことになる。先ほどから小腹が減ったのでタパス屋を探しているのだが、観光客が多い通りはラシオンRacionといってタパス(小皿)とメイン(通常の大皿)の中間の量を出す店ばかり。タパスは4種タパスとサングリアのセットなどになっていて、気軽に2〜3ユーロで数品のタパスってことはさせてくれなかった。それでグルグルと歩き回って観光が終了しちゃったわけだが、どうにも喉が渇いたので城門を出た所でビールだけ飲んで帰ろうと店に入ると、小皿タパスがあるじゃないか。

 そう、観光の中心地である北側のインフォメーション付近にはないのだが、ここまで南に下ってくると観光客もおらず地元民のみなので小皿タパスを出してくれるのだ。ゆで卵のマリネとツナポテトサラダとビールで一息。これこれ、これぞ正しいアンダルシアの午後の過ごし方だ。(詳しくは「本日の献立2009年5月8日(昼)」を参照ください)

 キャンプ場に戻って場内を散策していると、ロンダの街が展望できる場所があるようだ。カメラの望遠機能でぎりぎりな遠さだが、断崖絶壁に立つ街を一望できる。白い村第四弾のロンダ。ここも今までにはない立地というあらたな魅力を見せてくれた。



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