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2009.05.07
白い村第三弾「カサレスCasaresとガウシンGaucin」へ
昨日はマルベーリャから東側のミハスを訪れたが、今日は西側にある2つの白い村に行く。カサレスは沿岸のエステポーナから少し内陸に入った場所にある。その道を更に内陸へと進むとガウシンがある。この辺りはもう白い村のメッカとも言える場所で、ガウシンから先にもっと奥へと進むと更に別の白い村がある。私たちがマルベーリャに滞在しているので今日の白い村訪問はガウシンまでとして、その先はロンダという少し内陸に入った場所にキャンプ地を移動してか行くことにした。
数日前まであーんなに白い村については懐疑的だった私も、第一弾のフリヒリアナ、第二弾のミハスとあまりに素晴らしかったので、今ではすっかり白い村に夢中。同じように山の斜面に立つ白い村だが、少しずつユニークなのでつい別の村も見たくなるのだ。
さーて、今日の村はどんなだろうか?エステポーナから内陸に入るとなだらかな丘陵地に巨大風車が立ち並ぶ風景が広がった。スペインでは風車が産業として成り立っているようで、こういう景色はスペイン中で目にすることができた。朝日の中に別の白い村が見えてくるが、ここは観光地になっていない。カサレスとは何が違うのだろうか?
そう思いながら車を走らせて行くと、小さな丘にへばりつくように白い家々が建ってモンブランケーキのような光景が目に入ってきた。これがカサレスだ。なるほど、今まで見た事のない村の外観。これゆえにカサレスは有名になっているというのが一目瞭然だった。
手前の幹線道路に車を停めて村に潜入していく。モンブランケーキの麓までまず下ってから村の中に入ると一番てっぺんの城塞まで再び上るようになっていた。
村の低い部分に広場と教会があって、その周辺がレストランなどのある繁華街。そこから坂を上り始めるともう住宅街になっている。家と家の間に古いレンガの門が残っていたり、窓から窓に渡したロープに洗濯物がぶら下がっていたりする。今まで訪れた2つの白い村は観光客の目を意識してか、とても美しく草花で壁を飾り立てて生活臭が感じられなかったがカサレスにはそういう気遣いというものが感じられなくって、地元民の生活そのままが見られるという点では面白かった。
丘の一番上には新しく作られた教会、付属してお墓があり、もと城塞は完全に廃墟になっていてそこから地中海までが一望できる展望台はなかなかの眺めだった。私たちが走ってきた緑の絨毯の道と風車、その向こうに小さく突き出したような岩山が見えるのがジブラルタルだ。その海の向こうがモロッコ、つまりアフリカ大陸だと思うと興奮するねぇ、いつか行ってみたいものです。丘と下の繁華街とを繋ぐ道は幅1.5mくらいで車は入れないし、途中に数段の階段があってバイクも入りづらい。にもかかわらず、多くの住民はお年寄りで歩行が大変そうだった。フランスの鷹巣村もそうだが、こういう場所は人が住みにくいので離れていく傾向にあるんじゃないだろうか。
さて、カサレス観光をさくっと終えてお次はガウシンへ向かう。
再びなだらかに丘陵地帯を上りながらのドライブはとても気持ちが良かった。
やがて見えてきたガウシンは(途中に看板があってそれとわかった)、2つの丘にまたがって横に長く長く延びている村だった。右端の丘の上に城塞が見えたので、たぶんそこに向かって行くんだろうなぁ思われたが、村への道は左端に向かっている。どうやら村を左から右に横切って行くことになるようだ。
左端から右端までは徒歩で15分。今まで訪れた村に比べると起伏が少なくてとても歩きやすいが、その分村内の景色がやや平板な村だった。しかし、城塞への上り口から急に勾配のきつい階段と坂になってからは目線がぐんぐんと上がるので村を上から見ることになって歩いていてその変化が楽しかった。途中には小さな美しい教会があり、そこを越えて更に上まで行くとさっき遠目から見えていた丘の頂上にたどり着くのだった。急激に運動したので息があがるが丘の上は冷涼な風が吹いていてとても気持ちがいい。
頂上は下の白い村とは違って廃墟の世界。崩れた石畳や壁と生き生きした鮮やかな草花が調和する世界だった。城塞らしく大砲も添えてあったりする。
ガウシンはここからの眺めが一番の見所だった。
午後1時半とちょっと早いけれど、今日の観光はこれにて終了。ガソリン補給してスーパー寄ってお家に帰ろう。
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